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■特徴は…防犯カメラ映像と携帯電話データ解析
去年、列島を震撼させた「闇バイト」メンバーによる一連の強盗事件。こうした凶悪で従来の常識でははかれない、新たな犯罪に対応する特殊部隊があります。それが警視庁・捜査支援分析センター、通称「SSBC」です。
警察の特殊部隊といえば、ドラマや映画でお馴染みとなっている「SIT」と「SAT」。身を挺して犯罪者と向き合うこれらの部隊と、今回紹介する「SSBC」の捜査手法は大きく異なります。知られざる部隊への密着取材です。
SSBCは2009年、犯罪のハイテク化や広域化に対応するために組織されました。部隊の最大の特徴は、防犯カメラ映像の解析や、携帯電話に記録されたデータの収集にあります。「闇バイト」メンバーらによる強盗事件でも、その実力が発揮されました。
警視庁捜査支援分析センター 岡部誠幸所長
「最近、犯罪に悪用される匿名性の高いアプリですとか、こういったものについても中のデータを抽出して復元したり、あるいは壊れたハードディスクやスマートフォン、こういったものも機能を回復させてデータを抽出するということも可能」
一連の事件では、匿名性の高いメッセージアプリが使われましたが、仲間同士のやり取りを正確に復元することで、「ルフィ」ら犯行グループの主犯格逮捕に大きく貢献したといいます。
■斎藤アナの映像解析実験 SSBCの実力は?
防犯カメラ映像の解析も得意とするSSBC。その実力を見せてもらうため、いくつか実験をしてもらいました。
暗闇に紛れ、何が映っているのか分からない映像をSSBCに持ち込んだところ、斎藤ちはるアナウンサーの動きがはっきりと浮かび上がっていました。
深津宗志警部補
「着替えて、手を上げて、回って、右手をグーにしていますね」
斎藤アナウンサー
「全部分かるんですね」
次の実験では、斎藤アナウンサーの動く様子がドアのガラスにぼんやりと反射しているところを撮影した映像を解析してもらいました。
深津警部補
「答えを当てても、よろしいでしょうか。黒い長財布をトートバッグに入れて、また部屋を出る。どうでしょうか?」
斎藤アナウンサー
「まさにその通りです。この映像だと何したかというのは映ってないですよね」
深津警部補
「そうですね。最初、全体的な画像の色合いを調整。映像を反転させて、実際に目で見ている向きに直している」
■容疑者の足取りをわずかな時間で把握
SSBCは、こうした映像そのものの解析のほかに、犯人を追い詰める「リレー捜査」という手法も得意としています。事件現場周辺の防犯カメラ映像を集め、それぞれの映像を繋ぎ合わせて犯人を追跡するといいます。
2023年11月、東京・港区にあるバーで、現金約50万円が入っていた金庫が盗まれました。この事件捜査に加わることになったSSBCに、私たちも特別に同行しました。
志保澤英作警部補
「一旦、この通りを攻める」
宇山葉子巡査部長
「私、じゃあこっち潰します」
今回密着した、志保澤警部補と宇山巡査部長は近くの防犯カメラやドライブレコーダーの映像を地道に集めます。
これらの映像データを解析担当チームに送ると、志保澤警部補は「渋谷。別のバスで渋谷に行って、降りている(映像)が出たんで、そっちに行きます」と話し、わずかな時間で容疑者の足取りをつかみました。
そして、捜査開始から2日後、容疑者が港区から吉祥寺駅南口付近まで移動したことを突き止めたのです。
■さらなる活躍が期待される「SSBC」
さらに別の映像からは、事件の構図も浮かんできました。
金を取り出すことに成功したのでしょうか。次の映像では、借金を抱えた容疑者が、金欲しさに犯行に及んだ可能性が浮き彫りになったのです。
そして、容疑者の居場所を突き止めるなど、捜査に大きく貢献しました。
宇山巡査部長
「本当にみなさんの協力がないとできないことなので、本当に協力をしてもらって(捜査が)つながっていっている現状」
志保澤警部補
「カメラがすべてなので、客観的な証拠になるので、協力してくれる方には本当に感謝しかないです」
今後、さらなる活躍が期待されるSSBCについて、岡部所長は「やはり日常生活においてもスマートフォンというのは必要不可欠だと思いますし、また都内全域でも防犯カメラはかなりの割合で設置されていますので、そういった意味でSSBCのニーズというのは高いと思っています」と述べました。
(「グッド!モーニング」2024年2月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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