“初夏”から一転…再び真冬の寒さ“異変続きの冬”寒暖差の要因は「北極振動」【報道ステーション】(2024年2月21日) -芸能ニュース/炎上まとめ

■“冬の絶景”にも影響

北海道美瑛町。観光客のお目当ては、白銀の中を流れる、コバルトブルーの川、そして、岩から染み出た地下水が、青い川に流れ落ちる『白ひげの滝』です。

所村武蔵アナウンサー
「最近の暖かさからは一転して氷点下となった美瑛町には、雪景色を見ようと多くの観光客が訪れています。例年、この時期は凍って氷瀑となっている滝ですが、今は水が流れています」

売店の店員
「例年だといっぱい凍りついていて、もっときれいに見えます。今年は暖かい日が続き、普通に“滝”っていう感じに」

ここは、年間を通して観光客が多く、外国人にも人気の場所です。写真を見せて、例年なら滝が凍ることを伝えると…。

インドネシアからの観光客
「（Q.最近暖かくて解けてしまった）この滝は普段凍っているのか。これが自然というものだね」

ポルトガルからの観光客
「今はあまり凍ってないのね。確かに、こっちの方が美しいと思う」

■“積雪ゼロ”苦肉の策でおもてなし

山形県の南西部に位置する、飯豊町。県内でも有数の豪雪地帯です。冬は観光のオフシーズンですが、雪遊び体験などを企画し、台湾からの観光客誘致に力を入れた結果、ツアー客が訪れるようになったといいます。町内の施設では、雪上でのバナナボートや、スノーモービル体験などができるのですが、今年は雪がなくなっていました。

飯豊町観光協会　高橋達也主任
「この辺、雪が多い時だと高さ1メートル以上、2メートル弱ぐらい積もる。（Q.今年はここで（雪遊び体験は））もうできませんね」

積雪0センチ（飯豊町役場調べ）は異例なことです。それでも今シーズン、台湾からの予約客は7000人近くと、去年の倍以上となっています。

飯豊町観光協会　高橋達也主任
「『雪の天気予報マーク』が恋しくて、朝カーテン開けて雨が降っているとガッカリするんですよね。天気がいいと、それもガッカリする。今まで私こんな感情なかったんですけど、日に日に雪が消えていくので、きょうはどうしたらいいんだろうって悩みが尽きない」

町では、車で30分ほど離れた、雪が残っている公園に、全ての機材や道具を移動。21日は、約100人のツアー客が訪れました。ただ、冬の日本を満喫とはいっていないようです。

添乗員
「21日朝、蔵王に行った、樹氷。でも残念です。21日は樹氷、全然ない。去年雪はちょっと多い。今年は全然雪がない」

それでも、楽しめたようです。

台湾からのツアー客
「台湾ではめったにない機会です。とても満足です。樹氷が見られなかったので、もう1回来ます」

■初夏から真冬…寒暖差の要因は

気象予報士・眞家泉さんに聞きます。

（Q.乱高下する気温。一体なにが起きているのでしょうか）

気象予報士・眞家泉さん
「地球規模でみると、様々な要因が重なって極端な気温変化となっています。冬の寒さをもたらす要因の一つが『北極振動』です。北極振動は、北極付近に溜まった寒気が放出される現象で、毎年起きています。例年だと、日本・アメリカ・ヨーロッパなどに寒気が流れこみますが、日本にはここ数日、この時期としては異常なくらいの暖気が流れ込んできていました」

（Q.異常な暖気が入ってきた要因はなんですか）

気象予報士・眞家泉さん
「今年は偏西風の蛇行が平年と違っていたり、初夏の頃のような強い高気圧が、日本付近に位置していたことなどが要因と考えられます。このため、非常に暖かな空気が運ばれて、2月としては記録的な気温の高さになりました。ただ、21日はこの暖気が退いて冷たい空気が入ってきたので、気温が下がり、ここまで極端な変化をもたらしました」

（Q.今後も極端な寒暖差はありますか）

気象予報士・眞家泉さん
「しばらくの間は、寒気が流れ込む状態が続きそうで、ここまで極端な変化はあまりないと思います。連休初日は南岸低気圧の通過が予想されていて、東京でも雪が降る可能性があります」
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp