(尾形大作(1999年)/(C)日刊ゲンダイ)
自民党は次期衆院選で、大ヒット曲「無錫旅情」(1986年)で知られる紅白出場歌手の尾形大作(60)の擁立を茂木敏光幹事長が発表した。
尾形を大阪で擁立するのは、党勢を増す日本維新の会に対抗するためと見られている。しかし、大手芸能プロダクション幹部はこう話す。
「尾形は芸能界を追放されたも同然で消えた演歌歌手です。きちんと身体検査したのか、そこが引っかかります」
政治に関心が薄い芸能人、有名人の擁立に批判が集まっているにもかかわらず、過去の知名度で議席を稼ぐ自民党のやり方は変わっていないようだ。
タレント議員で物議を醸しているのが、自民党女性局のフランス研修に参加した今井絵里子参議院議員(39)。“お遊び外遊”に税金がつぎ込まれたのではという疑惑に批判が集まり、それを擁護した橋本健元神戸市議を巻き込み炎上中だ。
「元『SPEED』メンバーの今井が16年7月の参院選挙で自民党から出馬し、当選したものの、翌年、当時妻帯者だった橋本氏との不倫疑惑が『週刊新潮』に報じられた。初当選の際、沖縄出身にもかかわらず沖縄について『これから勉強します』とコメントするなど、お粗末ぶりが露呈しました」(芸能ライター)
昨年7月の参院選で、今井議員同様、自民党から出馬し当選した「おニャン子クラブ」出身の生稲晃子参議院議員(55)も、当選時から勉強不足が露呈し選挙民を呆れさせた。
「今年4月の衆院山口4区補選中に、有田芳生氏が『下関市ってのは統一教会の聖地なんです』と発言したことに、生稲議員と同じく元おニャン子出身の女優の国生さゆりが『根拠なくヨシフさん『聖地』とか言っちゃった訳だし、軽蔑するよ』かみついたことで、自民党の次期衆院選挙候補者に国生の名前が上った。国会議員を増やすやすために、少しでも知名度がある芸能人を担ぎ出すのが自民党流なんでしょう」(前出・芸能ライター)
■育ての親を怒らせたワケ
今回、自民党が擁立する尾形は武田鉄矢(74)と同じ、福岡市立三築中学校出身で、1981年にデビュー後、86年発売の「無錫旅情」が130万枚のミリオンセラーになり、一躍スターに。87年、89年とNHK紅白歌合戦に出場したが、その後、芸能界から消えている。
「本来なら、まだ活躍していてもおかしくありませんが、尾形は芸能界の育ての親と言われた音楽プロデューサーの山田廣作さんの逆鱗に触れたのです」(前出・大手芸能プロダクション幹部)
音楽プロデューサーの故・山田廣作氏(17年没)は1973年に芸能事務所『エイビーシープロモーション』を設立。「ゴダイゴ」を育て、作曲・作詞家の故・中山大三郎氏とのコンビで、故・島倉千代子さんの「人生いろいろ」や天童よしみ(68)の「珍島物語」をヒットさせた敏腕プロデューサーだった。
「その一方で日中の文化交流にも熱心で、当時、世界的には無名だった中国の無錫をテーマにした『無錫旅情』や、大連をテーマにした『大連の街から』からをプロデュースして、尾形に歌わせたんです」と言う音楽関係者はこう続ける。
「尾形はあっという間に大スターになったたことで勘違いしたんでしょうね。関係者が見てないところで、後輩の歌手たちに威圧的な態度を取るなどしていたため、弱い者いじめが嫌いだった山田さんの逆鱗に触れた。同時に金銭面でも不満を言うようになった」
それ以降、尾形は郷里の福岡県に戻り、ローカルタレントとして活動。現在に至っている。昔を知る芸能関係者は、自民党が尾形を担ぎ出したことに一様に驚きを隠せない。
(本多圭/芸能ジャーナリスト)
]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/entame/showbizd/12136-2488163/