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【ryuchellさん急逝】ネットやSNS上で誹謗中傷を繰り返す人には共通点も|ニフティニュース


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7月12日、タレントのryuchellさんが東京都内の事務所で急逝されたというショッキングなニュースが報じられました。
理由については本稿作成時点(7月13日)で詳細が判明しておらず、慎重に推移を見守る必要がありますが、LGBTQを自認し積極的に情報発信を行ってきたryuchellさんのSNS上には執拗な誹謗中傷コメントが多数寄せられていたことは事実のようです。

芸能人をはじめとする有名人がネットやSNS上で誹謗中傷のターゲットとされる事例が後を絶ちません。
なぜこのような愚行が繰り返されるのでしょうか? これまで数多くの問題投稿と向き合ってきたSNSリスクコンサルタントの筆者(井ノ口樹・いのくちたつき)が、誹謗中傷投稿を繰り返す人の思考の特徴やプラットフォームの対策の現状、そして誹謗中傷を受けた場合の対策などをお伝えします。

◆なぜ、芸能人に対して誹謗中傷を行うのか

まず、誹謗中傷投稿を繰り返す層の特徴として、自分と異なる意見や価値観を持つ者を敵とみなし、その象徴的存在となっている芸能人を格好のターゲットとして徹底的に攻撃する行動指向が挙げられます。

これらは偏った正義感に起因するものにとどまらず、自分が持つ様々な不満の矛先を、大きな影響力を持つ芸能人に向け、あわよくばそのターゲット本人から反応を引き出すことを狙うのです。そして、世間に大きく報道されることで、自分の行動が社会に影響を与えているという優越感に浸り、自分の存在意義を確かめる歪んだ承認欲求がその根底にあります。

彼らは投稿が削除されたりアカウントが凍結されることを最初から想定済みで、誹謗中傷専用に多数の“捨てアカウント”を用意し、悪意を持って執拗に攻撃を繰り返しているのです。

このような投稿は、良識を保った他のユーザーから批判を集めることもありますが、それらを顧みずひたすら炎上投稿を繰り返す人々の心理的要因をさらに深掘りすると、“負の感情スパイラル”に陥っている可能性が考えられます。

◆自分は不利益を被っていると思い込む

“負の感情スパイラル”の第1段階として、自分は正当な利益を得ていない、自分の能力は過小評価されている、自分以外が優遇されている、自分は不当に差別・抑圧されているといった過剰な被害者意識を持ってしまうことが発端となります。

また、自分自身は全く損をしていなくても、他人が得をするのは許せない、他人の幸せは許せないが、他人の不幸は嬉々として受け入れて優越感に浸るという「僻み、妬みの思考」から抜け出せなくなっている場合もあります。

◆自分ではなく他者のせいにする“他責思考”

次に第2段階では、自身の実力や努力が不足しているといった可能性を考慮することなく、自身の失敗や理想と現実のギャップの要因は全て他者にあると考えてしまう他責思考に至ります。自分を客観視して分析する視点に欠け、時としてその原因の矛先が一般社会に向いてしまうと、さらに危険な思考に陥ることがあるのです。

さらに第3段階では、上記の他責思考に至る要因を補完するため、自身と異なる論説や反証となる事象を検討することなくそれらから目を逸らし、自身への賛同意見や持論を肯定する事象しか受け入れなくなるチェリーピッキング行動が現れます。最初は意図的ではありますが、段階が進行してくると無意識のうちにこういった行動をとるようになります。

◆最終的には極端な“ゼロサム思考”に

そして第4段階では、物事を判断するにあたり必要不可欠なバランス感覚を失い、客観的な視点を持つことができなくなり、自分の極端な考えが絶対的に正しいと思い込んでしまうゼロサム思考に至ってしまいます。右か左か、白か黒か、2極に先鋭化し対立する相手の意見だけではなく、中庸な立場の冷静な意見をも受け入れられなくなり、激しく敵視し攻撃するようになるのです。

これらはSNSやネット上の対立構図でよくみられる心理的傾向であり、芸能人への誹謗中傷を繰り返す層だけでなく、政治的な左右対立や陰謀論、カルト、フェイクニュース、ヘイト思考に陥る層や、独善的な正義感に囚われ過激な行動に走る層と親和性が高いのが特徴です。

◆“少数なはずの書き込み”が多数派に見えてしまう理由

もちろん、こういった思考に至るのは全体のネット利用者の割合からすればごく少数ではありますが、同じ考えを持つ者同士がSNSやネットという手段を通して簡単に繋がりやすくなったこともあり、自分の意見を声高に主張するノイジーマイノリティーが世間の多数派に見えてしまう傾向があります。

ネット上で極端な意見ばかりが目立つのは、これらの要因に加え、バランスの取れた中庸意見は対極的な意見を持つ双方から攻撃されたり、そもそも投稿数が少ないためです。

◆ターゲットが有名人だと「削除対象となりにくい」

こうした誹謗中傷から利用者を守るため、どのような取り組みが行われているのでしょうか。

SNSやネット掲示板を運営するプラットフォーム(事業者)では、各社が定めたポリシーやガイドラインに沿って、AIと人の目による監視を組み合わせ、誹謗中傷だけでなく差別や犯罪行為を助長する投稿や性的な投稿など、問題のある投稿の削除やアカウントの凍結といった対策が行われています。

しかし誹謗中傷の場合、一定の知名度のある有名人をターゲットとした投稿は、公益性を伴う場合があるといった理由で、一般人や未成年に比べ保護されにくい、つまり削除対象となりにくい仕組みとなっています。

一部の海外のプラットフォームでは、悪意ある投稿をAIが瞬時に判断し、最初から非表示としたり投稿できないようにする機能も提供されつつありますが、まだ一般的ではありません。

また、昨今のGAFAをはじめとする世界的なIT業界の不況を受け、各社ではネット上のコンテンツ監視業務に掛かる人員や予算を削減する傾向にあり、リソース不足から対応が追い付いていないことに加え、一部のプラットフォームを除き、悪意のあるユーザーが複数のアカウントを作成し問題投稿を繰り返す行為を制限する仕組みは今のところ存在せず、結果としてそのような投稿が溢れてしまっているのが現状です。

◆誹謗中傷から身を守るためには…

このような誹謗中傷から身を守るには、どうすればいいでしょうか。

まず前提として、まっとうな批判意見には真摯に耳を傾ける必要がある場合もありますが、先に申し上げた通り、酷い誹謗中傷は決して世間のマジョリティーではなく、ごく少数の悪意を持った者が何度も執拗に投稿を繰り返しているということをしっかりと理解し、それらを気に病む必要は全くないことを心得ておく必要があります。

酷いコメントに反論したくなる気持ちは十分理解できますが、彼らのコメント一つ一つに反応せず、ブロックとレポート(通報)に徹し、可能であればコメントを削除したり最初からコメント欄を閉じておくことも有効です。

これらにより「こいつ逃げた」といった類の煽りコメントがさらに投稿される可能性もありますが、反応を引き出すことで優越感に浸るのが彼らの目的であり、同じ土俵には決して乗らないことが鉄則です。それでも収まらない場合は、証拠保全を行ったうえで法的処置を含めた毅然とした対応が必要です。

◆“ていねいに無視”することが一番有効

相手の顔が見えないネットやSNSは、どんなに注意を払っても炎上してしまう可能性はありますが、世の中に大きな影響力を持つ芸能人や有名人の場合は、特に誹謗中傷のターゲットになりやすい傾向があります。

しかし、いかなる場合でも、全く関係のない者が自分の価値観を押し付けたり正義感を振りかざすことは、決して他人を誹謗中傷してもよい免罪符とはなりません。

匿名性の強いネット上で他人を攻撃することでしか自我を保つことができない彼らが最も嫌がるのは、“ていねいに無視”されることです。ネットやSNSを利用する際は、自らが被害者だけではなくそのような加害者とならないように、ネガティブな感情をうまくコントロールすることで負の感情スパイラルを断ち切り、今回のような悲しい出来事がなくなる日が来ることを心より願ってやみません。

<TEXT/井ノ口樹(いのくちたつき)>

【井ノ口樹(いのくちたつき)】

在京テレビ局関連会社、一般企業広報、人材教育コンサル会社を経てネットコンテンツ管理職に従事。自身のメディアやコンサル業界での経験を活かし、主にSNSリスクコンサルタントとしてネットリテラシー向上を目的とした講演や評論活動を行う。また、ホテル運営会社での広報実務経験から温泉や観光業界全般への見識も深い。温泉ソムリエ、温泉入浴指導員、アンガーマネジメントファシリテーター、国内A級ライセンス資格を所有

]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/magazine/12193-2445859/

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