【ワシントン時事】2024年米大統領選に向けた共和党の指名候補争いで、先頭を走るトランプ前大統領の最大のライバルと目されるデサンティス・フロリダ州知事が、「同性愛嫌悪」の批判を浴びている。LGBTなど性的少数派を敵視する内容の動画を陣営がツイッターで拡散したためで、同党のLGBT団体や穏健派からも失望の声が上がっている。
問題となったのは、デサンティス氏の支持者とみられるツイッター利用者が6月末に投稿した動画だ。トランプ氏が「LGBT市民を全力で守る」と演説する場面を批判的に描写。対照的に「男らしさ」を象徴するような筋骨隆々の裸の男性とデサンティス氏を重ね合わせ、性的少数派と「闘う」同氏を応援する内容となっている。
この動画をデサンティス氏陣営がリツイートしたことで、騒ぎとなった。共和党最大のLGBT団体「ログ・キャビン・リパブリカンズ」は「危険で、政治的に愚かだ」と怒りの声明を発表。だが、その後もデサンティス氏は、トランプ氏を批判するのは「フェア」だと開き直っている。
デサンティス氏が選挙戦で性的少数派をやり玉に挙げる背景には、共和党支持層の一部に根強い嫌悪感情がある。ビールの人気銘柄「バドライト」は今年、心と体の性が一致しないトランスジェンダーのインフルエンサーを広告に起用した結果、主要購買層である保守層の不買運動で大きく売り上げを落とした。
デサンティス氏は、トランプ氏を支持する保守層の切り崩しを指名獲得の基本戦略とし、人工妊娠中絶や性的少数派の権利を巡ってトランプ氏より強硬な姿勢をアピールしてきた。だが、党内の調査では依然、首位のトランプ氏に支持率でダブルスコアの差をつけられている。
このままでは保守派を取り込むことができないだけでなく、穏健派を遠ざける悪循環に陥る可能性もある。陣営スポークスマンのコルテス氏は「大幅に後れを取っている」と認め、巻き返しを誓った。 【時事通信社】
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