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ウクライナ東部で爆発…ロシアがICBM“実戦使用”か “核弾頭”搭載せず発射の意図は【報道ステーション】(2024年11月21日) -芸能ニュース/炎上まとめ

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ロシアが核弾頭を搭載可能なICBM(大陸間弾道ミサイル)でウクライナを攻撃したと、ウクライナ空軍が発表しました。一方のロシアは「話すことはない」と沈黙しています。

■ロシア ICBMを“実戦使用”か

ウクライナ東部ドニプロ市、午前5時17分に撮影された映像では複数の爆発が見えます。ウクライナメディアは、これがロシアから放たれたICBMであり、6つの弾頭が積まれていたと報じています。ウクライナ空軍が発表したのは、この数時間後でした。

ウクライナ空軍
「午前5時から7時の間に、ロシア軍は様々なタイプのミサイルでドニプロ市を攻撃した。特にロシアのアストラハン地方から大陸間弾道ミサイルが発射された」

事実であれば、ウクライナに向けてという枠に留まらず、人類史上初めてICBMが実際に戦争で使用されたことになります。

ただ、ロシア南部のアストラハンからドニプロ市までは1000キロほどの距離です。ICBMの定義は射程5500キロ以上なので、意図的に飛距離を抑えたか、あえて上空に高く打ち上げた可能性が考えられますが、今のところ推測の域を超えるものはありません。

被害の報告を聞くと、少なくとも核弾頭を積んでいたわけではなさそうです。

ICTV
「最初の爆発は午前5時ごろに起こり、7時ごろに再び攻撃が起きました。爆発後にはドニプロ市で2件の火事が報告されています」

死者が出ているとの情報はなく、けが人も数人程度です。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアが新たなミサイルを使用した。速度・高度などの特徴はICBMに相当する。プーチンはウクライナを“実験場”にしている」

ロシアのICBMといえば、去年から実戦配備が始まった最新鋭の『サルマト』や、軍事パレードの定番となった『ヤルス』が代表格ですが、実は20日、ある別のミサイルの発射の兆候があると一部メディアで報じられていました。

ウニアン(20日)
「アナリストたちは、ロシアが大陸間弾道ミサイル“ルベージュ”を使用する準備をしていると指摘している」

ルベージュは、2011年に開発が始まったICBMです。2015年に開発が完了していましたが、その後、実戦配備の動きは見られなかったとされています。しかし今年7月、急にプーチン大統領が「生産を開始する」と声明を出していました。

■“核弾頭”搭載せず発射の意図は

なぜ今回、ICBMの使用に踏み切ったのか。そもそもICBMは、大気圏のはるか上まで打ち上げられた後、放物線を描き、大気圏外から高速で落下してくるミサイル。その名の通り、大陸を飛び越えて数千キロ離れた敵を攻撃する兵器です。

今回、1000キロ先の標的に使われたとみられていて、わざわざICBMを使う必要はないはず。ならば考えるべきは、そこに込められたメッセージかもしれません。タイミングとしては、ロシアが「核兵器使用のハードル」を引き下げた直後です。

ラブロフ外相(19日)
「きょう、核ドクトリンが公式に発表された。プーチン大統領が1カ月あまり前から公言したことが法的に確定した」

この発言の後、イギリスが供与した長射程のミサイル『ストームシャドー』もロシア領土に初めて使われたとみられます。すでに、アメリカ供与の『ATACMS』もロシアに向けて使われているとみられるなか、ロシアが威嚇の度合いを強めた可能性があります。

軍事アナリスト マルコム・デイビス氏
「ストームシャドーやATACMSの使用は『ロシアの重要な国益を脅かしている』というメッセージを西側に送ろうとしている。西側に引き下がるよう威嚇を試みているのです。西側が引き下がれば、ロシアは延々と威嚇を続けるでしょう。我々は断固たる態度でパニックにならないことが重要です」

ただ、CNNは、西側当局者が「使用されたのはICBMではない」と話していて、なぜウクライナ側と食い違いが出るのか分からないとも報じています。

■高まる“危機”どこまで…

ロシア側の狙いについて、防衛省防衛研究所・長谷川雄之主任研究官に聞きました。

防衛省防衛研究所 長谷川雄之主任研究官
「“核を積んで欧米を狙える”というメッセージではないか。特にアメリカがATACMS=長射程のミサイルの使用許可を出したことをロシアはかなり嫌がっていた。対抗して『核ドクトリン』を改定し、核使用のハードルを下げた。今回の発射で『口だけではない』『実際に核を使うぞ』というアメリカをはじめとするNATO諸国への揺さぶりとみられる」

防衛省防衛研究所 長谷川雄之主任研究官
「プーチン大統領は国内の強硬派から『弱腰』との批判も出ている。ICBMの発射は、強硬派へ配慮し、世論をコントロールする狙いもあるのではないか」

(Q.今回、ICBMを発射したとみられるロシアですが、実際に核使用の危機は高まっていると考えるべきですか)

防衛省防衛研究所 長谷川雄之主任研究官
「ロシアが切れるカードは少なくなり、より危機は迫っているが、実際の核使用となるとハードルまだ高い。ロシアとしては、トランプ次期大統領を意識して、今のうちにアメリカに強い姿勢を見せておきたいのではないか。当面、ロシアは戦略核の演習を活発化させ、政府要人が核使用の発言を強めるなど、核にまつわる脅しをさらに強める可能性がある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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