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近隣住民
「友人が海外のニュースを転送してくれて、その情報を見て知りました。深センでこんなことが起こるなんて信じられません」
花を手向けに来た中国人女性。友人から送られてきた海外ニュースを見て、初めて事件のことを知ったといいます。
中国・深セン市で日本人学校に通う10歳の男子児童が母親と一緒に登校中に刃物を持った男に襲われた事件。男の子は腹部を刺され、翌日亡くなりました。
事件に関する報道が極端に少ない現地の状況。そんななか、20日に初めて地元メディアが詳細を報じました。
地元メディア 深セン特区報
「単独犯による偶発的な事件だ。男は2015年に電信設備の破壊、2019年にデマで公共秩序を乱したとして拘束されたという」
男の子を刺した後、当局に身柄を確保された男。地元メディアによると、男は44歳で定職についておらず、容疑については認めているといいます。
しかし、現地で暮らす日本人が最も知りたいのは男の犯行動機です。果たして「日本人が狙われていたのか?」地元メディアはそれについては触れていません。
中国政府も…。
中国外務省 毛寧副報道局長
「この具体的な問題は、私も特に詳細な情報を持っていないので、管轄当局に確認することを推奨する。彼らの判断によれば、これは個別案件だったということだ」
容疑者の詳細に関する発言は避け、前科がある男の個人的な犯行だと改めて強調しました。
■日本人学校はオンラインに 帰国検討も
一方、日本人学校には、20日も献花に訪れる人の姿が見られました。
近隣住民
「深センの中でも多様性がある地域です。こんな事件が起こるなんて想像もできません」
「これは悲劇です。こんなことが二度と起こらないことを願っています」
現地の人から相次いだ追悼の声。しかし、SNSでは犯行をたたえるような心ない投稿も…。
事件が起きた9月18日は1931年、旧日本軍が中国北東部にあった南満州鉄道の線路を爆破した「柳条湖事件」があった日。この日は中国では「国恥の日」とされ、反日感情が高まりやすくなるということです。
容疑者の動機が分からないなか、現地日本人は対応に追われています。
男児の学校の校長
「本当にいろいろな対策をしてきた中で、再びこういうことが起き、とても残念に思っています」
男の子が通っていた日本人学校は、来週以降は授業をオンラインに切り替えることを決めています。
現地の日本企業でも駐在員に対して注意喚起を実施。パナソニックホールディングスでは中国本土への出向者と帯同する家族に対し、会社負担で一時帰国できるようにしたほか、カウンセリング窓口を設置するなど対策を進めています。
中国に詳しいジャーナリストはこのように話します。
中国に詳しいジャーナリスト
高口康太氏
「街中で日本語を話させないとか、ランドセルという日本の子供だと分かりやすいものを使わせない。帯同している家族が帰国を真剣に考えているとの話もよく聞いている」
現地の日本人が安心して暮らせるように、中国政府に求めることとは…。
高口氏
「日本に対する暴力的な行為とか誹謗(ひぼう)中傷というのをやった人物が、英雄としてまつり上げられるようなことはないような対策だけは(中国政府に)徹底していただく。犯罪が起きた場合、背景や問題点が日本人にも中国人にも分かるよう究明されるということが非常に重要な要素になる」
(「グッド!モーニング」2024年9月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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