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■ゴルフ中にライフル構え…男を拘束
フロリダ州にトランプ氏が所有するゴルフコース。休暇のたびに本人も訪れる場所であり、安倍元総理など国外の要人も招かれてきた場所です。そんな場所で今回の事件は起きました。
トランプ氏のプレー中、フェンスの外に銃を構えた男を発見したため、警護するシークレットサービスが発砲したといいます。
そのフェンスには、つり下げられたカバンが2つ。その間に照準器が付いたアサルトライフルが1つ。カバンの中にはセラミックの板が入っていたといいます。2枚の防弾の盾を並べ、その間から銃撃。そんな暗殺計画だった可能性があります。トランプ氏までの距離は、400メートルほどだったといいます。
現場から逃走した男は、少し離れた高速道路上で確保されました。ライアン・ラウス容疑者(58)です。
パームビーチ郡保安官
「(ゴルフ場近くで)我々は目撃者を見つけ『茂みから男が出てきて、黒の日産車に飛び乗った』『車とナンバーの画像を撮った』という証言を得られた。現場には目撃者が同行し、茂みから出てきた男と同一人物であることを確認した」
FBIはラウス容疑者がトランプ氏の暗殺を試みたとみています。
■義勇兵目指しウクライナ渡航も
現地メディアではラウス容疑者の様々な経歴が報じられています。過去に何度か逮捕歴があること。かつては民主党の関連団体に寄付をしていたが、8年前の大統領選ではトランプ氏に投票していたこと。しかし、最近はトランプ氏を批判する投稿ばかりだったことなどです。
ラウス容疑者が強い関心を寄せていたのがウクライナ情勢です。全面侵攻開始から2カ月後のキーウに、ラウス容疑者の姿がありました。
ライアン・ラウス容疑者(2022年4月)
「プーチンはテロリストであり、止めねばなりません」
当時、ウクライナまでやってきた理由をこう語っていました。
ライアン・ラウス容疑者(2022年6月)
「当初の目的は戦うことでした。性別や年齢に関係なく、全世界の人間がここに来て、ウクライナ人や軍を支援すべきだと思います。私が現在56歳で『軍の経験ゼロ』と申告すると『我々の求める人材ではない』と断られたので、キーウで人集めに協力しようと思いました」
義勇兵として戦いに来たものの、参加させてもらえなかったため、戦闘員を募る活動をしたいと考えていたようです。しかし、それもうまくいかなかったと、去年自費出版した本で、彼自身が語っています。
ラウス容疑者著『ウクライナの勝てない戦争』
「私はウクライナのために、自分の持てる限りのやる気とエネルギーを注ぎ込んだが徒労に終わった」
本の中では、様々な世界情勢が悪化した要因にトランプ氏を挙げ、彼に投票した自分自身にも責任があるとつづっています。そんな思いをこじらせた結果、暴力という手段にいきついたのでしょうか。
■“支持”から一転 “批判”…何が
CBSによると、ラウス容疑者のSNSには、トランプ氏に関する多数の投稿があったということです。
前回の大統領選前の2020年6月には「私は2016年、あなたに投票し期待していたが、がっかりした。あなたはますます悪化し、退化しているようだ。あなたがいなくなればうれしい」と投稿。もともとは支持していましたが一転、批判をするようになったということです。
トランプ氏の大統領としての行動が心境に変化をもたらしたのでしょうか。ワシントン・ポストによると、ラウス容疑者は去年、本を自費出版していて、その中でトランプ氏が在任中の2018年にイラン核合意から離脱したことについて批判しています。
ラウス容疑者著『ウクライナの勝てない戦争』
「“頭の悪い”大統領を選んだことについて、我々も責任の一端を負わなければならない」「トランプ氏も(彼に投票した)私も暗殺されても仕方ない」
また、ラウス容疑者はウクライナに直接出向くなど、ウクライナへの強い支持も表明しています。
CNNによると、2022年にはSNSに数十回ウクライナに関連する投稿をしていて「ボランティアとして戦い死ぬ覚悟がある」「クレムリンを焼き払う必要がある」と述べていたということです。
一方、トランプ氏はかねてからウクライナ支援に消極的で、過去には、再選した場合にはウクライナ支援を止めるという趣旨の表明もしています。
ラウス容疑者のトランプ氏への批判が事件と関係があるのかどうか、今後の捜査で焦点となりそうです。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2024
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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