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■覚醒剤 飲ませた?元妻の主張は
弁護側、検察側は裁判員に訴えます。
弁護側(冒頭陳述から)
「55歳も年が離れた絶倫、紀州のドン・ファンとも言われた人物が22歳の若妻と結婚して3カ月後に死亡。しかも死因は急性覚醒剤中毒。誰だって遺産狙いの殺人事件と思うはずです。そういった話を小説やドラマ、映画を見ているからなんとなく思うんです」
検察側(冒頭陳述から)
「この事件は被告が財産目当てで結婚し、約4カ月後に莫大(ばくだい)な遺産を得るために致死量の覚醒剤を摂取させ、殺害した事件です。完全犯罪がポイントです」
裁判所の前には傍聴券を求めて長い列もできた紀州のドン・ファン殺害事件の初公判。
須藤早貴被告は2018年5月に当時、夫だった野崎幸助さんに自宅で致死量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪に問われています。
少し早歩きで入廷した須藤被告。ノースリーブの黒のワンピース姿で淡々と起訴内容を否認しました。
須藤被告(罪状認否から)
「私は殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません。私は無罪です」
6年前に起きた資産家の不審な死。
紀州のドン・ファンとも呼ばれた野崎さんは事件前からしばしばメディアにも取り上げられ、話題となっていました。
“紀州のドン・ファン” 野崎幸助氏
「これがルノワール」
「(Q.これはクワガタ?)純金、100万円」
当時は須藤被告と結婚したばかりでした。
“紀州のドン・ファン” 野崎幸助氏
「(Q.結婚した?)そう」
「(Q.相手の年齢は?)60ぐらい違う」
■「完全犯罪」 元妻が検索 検察指摘
検察側は冒頭陳述で須藤被告がウェブで検索していた言葉を公表。そこには「完全犯罪」「老人 死亡」「覚醒剤 過剰摂取」などの言葉が並びます。
これらの言葉を検索していた時期は結婚後、和歌山県に定住しなかった須藤被告に野崎さんから離婚届を出された時期と一致すると指摘。
また、覚醒剤密売サイトで少なくとも3グラムを注文し、覚醒剤とみられるものを受け取るなど、周到に犯行を計画していたと主張しました。
さらに検察側は、野崎さんが覚醒剤を摂取した時間帯には須藤被告と2人きりだったと述べました。
野崎さんが自宅2階で倒れた状態で発見された2018年5月24日。家にいたのは家政婦と野崎さんと須藤被告の3人。
家政婦は午後3時すぎに外出したため、戻ってきた午後8時ごろでの5時間は2人きりの状態になっていました。
そこからさらに検察側は、午後6時ごろ防犯カメラに野崎さんが映っていたことや覚醒剤の症状が現れる時間を勘案し、午後4時50分から午後8時までに覚醒剤を摂取したと指摘。
須藤被告がこの時間帯に2階に8回上がっていると述べました。
一方、弁護側は「怪しいからやっているに違いない。そう思っているならこの裁判は意味ありません。殺すつもりで須藤被告が(覚醒剤を)飲ませたのか、間違いないといえるか」皆さんに考えてほしいと訴えました。
裁判は予備日も含めて25回の審理日程が決まっていて、判決は今年12月12日に言い渡される予定です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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