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■毒針&触手 浅瀬によく現れるのは…
海辺で夏を満喫する多くの人々。しかし、海で遊ぶ際に注意が必要なのが、人を襲う海の危険生物です。
新江ノ島水族館 クラゲ担当
山本岳飼育員
「アカエイ、ゴンズイ、アンドンクラゲ」
長靴をも貫く、鋭く硬いトゲを持つアカエイ。刺された場合、血圧低下や呼吸障害を引き起こす恐れがあります。
アカエイは浅瀬の砂の中に潜んでいる場合があるうえに、体が砂の色と似ているため、気が付かずに刺されてしまうこともあります。
このほか、透明な体に毒のある触手を持つアンドンクラゲや背びれに毒針があるゴンズイなどもいて、刺されると激しい痛みがあります。
中でも人々が遊泳を楽しむ浅瀬によく現れるのが…。
山本飼育員
「カツオノエボシ」
涼しげな青と透明の体。10センチほどの“ウキ”と10メートル近い触手を持つ毒クラゲ・カツオノエボシです。
刺されると“電気が走ったような激しい痛み”が生じることから「電気クラゲ」とも呼ばれています。
触手で刺されると腫れあがり、吐き気などの体調悪化や、人によっては毒によるアナフィラキシーショックで死に至るケースもあるといいます。
過去に刺されたことがある人は、「ビリビリときた後に針でずっと刺されている感じ。めっちゃ痛かったです」と話します。
■刺されたら…触手を「海水」で洗い流す
今年の夏もSNS上には、カツオノエボシに関する情報がありました。そこで番組は投稿があった神奈川県の海岸を取材しました。すると…。
かながわ海岸美化財団 柱本健司さん
「ほら、これ、これなんかゴミと見間違いそう。これ実は、カツオノエボシ。すこし干からびているけど」
打ち上げられてから時間が経っているのか、乾燥した状態は一見すると、ゴミのようです。カツオノエボシは死んでいても、触手には毒が残っているため、触れるのは危険です。
柱本さん
「(Q.この距離になると分からない?)分からない、これは分からない。『探すぞ』となって見つけられる」
体が小さくゴミに紛れて漂着することが多いため、気が付かずに触れてしまうことがあるのも厄介なポイントです。
柱本さん
「こんなの絶対分からない」
「またです。ポンポン見つかる」
カツオノエボシに刺された場合、触手をまず海水で洗い流すことが大事だといいます。
柱本さん
「真水だと逆に刺激になってしまう。酢・真水で洗い流すとたまに言われるが、カツオノエボシの場合は新たな刺激になり、また毒針が発射される可能性もある」
触手には物理的な刺激に反応する毒針があります。海中で暮らすカツオノエボシにとって真水は刺激となるため、再び毒針に刺されてしまう恐れがあるのです。
■カツオノエボシ注意報 高校生がAI開発
そんな「海の厄介者」カツオノエボシの漂着をAIで予測し、発信しているSNSアカウントがあります。
クラゲアラート
「8月16日から17日にカツオノエボシが以下の海岸に漂着する可能性が高いです!注意してください!」
その名も「クラゲアラート」。開発したのは、現役の高校3年生・小畑洲士さん(18)です。
もともとAIなどのデジタル技術に興味があったという小畑さん。開発したきっかけを聞きました。
小畑さん
「2年前に逗子とか鎌倉に、たくさんカツオノエボシが流れ着いたニュースを見たことがきっかけ」
カツオノエボシに刺された人が多くいると知った小畑さん。そこで被害者を減らせないかと考え、開発を始めました。
気象庁の風のデータやJAXAなどの海流データを用いて、開発したAIが「カツオノエボシの漂着先」を予測。その結果をSNSで発信しています。
小畑さん
「今後は予測と探知を両立させ、精度を上げることで、カツオノエボシに刺される方を少しでも減らすお手伝いができたらと思う」
(「グッド!モーニング」2024年8月20日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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