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■復興のシンボルにも…“倒れない米”に脚光
米農家 赤坂正弘さん
「これは『天のつぶ』ですね」
福島県が15年の歳月をかけて開発したお米「天のつぶ」。コシヒカリなどと比べ丈が短いため、台風でも倒れにくいのが特徴です。
米農家 赤坂正弘さん
「倒れたのは見たことがない。倒れない分、それだけ作業効率は上がります」
デビューしたのは2011年。天に向かってまっすぐ伸びる稲のイメージから、東日本大震災の復興のシンボルにもなっています。
米農家 赤坂正弘さん
「粒も大きいし食べ応えがある。こういった福島県で作った米は、やっぱり全国で食べていただきたいと思いますね」
悪天候でも安定した収穫量が見込めることもあり、作付け面積は増加。現在は福島県内第2位の主力品種になりました。
生産農家の赤坂さんは、おいしい米を食卓に届け続けるためにも、台風に強い品種の拡大に期待を寄せます。
米農家 赤坂正弘さん
「台風に強いというのは、やっぱり最後まで米として品種として残っていくと思う。今年もおいしい米をお届けできると思いますので、これからも期待していただきたい」
■住民4人が犠牲…悲劇を繰り返さないために
一方、過去の水害を教訓に、台風などへの備えを模索する地域も。福島県いわき市の平下平窪地区の区長を務める江尻光芳さんです。
平下平窪地区 江尻光芳区長
「あの場所、水門付近で2カ所破堤しました。そして、住宅地の方に水が流れました」
5年前の東日本台風では、地区を流れる夏井川が決壊。80代以上の高齢者4人が逃げ遅れ、亡くなりました。
平下平窪地区 江尻光芳区長
「犠牲になった4名を思うと申し訳ない。区長として大変申し訳ない」
■東日本台風を風化させない…防災を我が事に
当時の被害を教訓として伝えたい―。そのために今年、新たに始めた取り組みが。
平下平窪地区 江尻光芳区長
「これがアナデジサイネージ看板です」
公共施設やスーパーなど26カ所に設置を進めているアナログとデジタルの情報を融合した防災看板です。東日本台風の浸水の高さや洪水の流れなどが示されているほか、QRコードを読み取ると、過去の水害状況が分かる写真やリアルタイムの河川情報を見ることができます。
さらに、地区を歩いて手作りしたというオリジナルの防災マップを住民に配布。行政任せではなく、我が事として考えてもらおうという狙いです。
平下平窪地区 江尻光芳区長
「(住民は)やはりどうしても、人ごとに捉えていたんですね。まさか自分のところでこのような水害が起きることを誰もやっぱり気付かなかったんですよね」
いわき市では台風7号の接近に伴い、17日朝まで全域に避難指示が出され、江尻さんも避難しました。
一方で、今後の課題も見つかりました。
平下平窪地区 江尻光芳区長
「現実にそのような雨が降ったり風が吹いたりしないと、避難するという体制に移れないのかなと思った。(東北に)上陸して被害拡大することもこれからは十分あるということで、やはり区民にも防災に力を入れていただきたいなと」
(「サンデー LIVE!!」2024年8月18日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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