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女子SPA!で2024年6月に公開された記事のなかから、ランキングトップ5入りした記事を紹介します。(初公開日は2024年6月14日 記事は公開時の状況)
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先日、X(旧Twitter)で「カジュアルおばさん」なるワードがトレンド入りしました。黄色のロゴTシャツに身を包んだミドルエイジの女性の写真に「イタい若作りカジュアルおばさん」と文字の入った画像が拡散され、「何を着ても勝手でしょ?」「おばさん上等、これからも着たい服を着る」など、様々な批判やコメントが飛び交いました。
元々はブログ「TOKYO REAL CLOTHES 大人世代のリアルクローズ」で、2023年2月15日に公開された記事の中の1画像。記事自体は、ロゴTをイタく見せないために大人世代に似合う組み合わせを解説するというもので、「お洒落迷子さんの参考になれば嬉しいです」と優しく締めくくられていました。
それがこのタイミングでXユーザーの投稿をきっかけに拡散し、あの1枚の画像だけが独り歩き。不幸にも多くの女性をイラッとさせてしまった「若作りカジュアルおばさん」画像に関して、ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子さんに意見を聞きました。
◆日常のいたって普通の服。自分のスタイルを守ってほしい
――角さんは正直、この画像を単体で見たときにどう思いましたか?
角佑宇子さん(以下、角):街中でよく見かける、いたって普通のミドル世代かなという印象です。たしかにすごく洗練されているかと言われると、そうではないかもしれません……。いろんな方がいますし、エリアによって違いはありますが、とにかく、当たり前の日常の服装だと思います。
雑誌やドラマの世界ではカジュアルコーデも常に洗練されているものですが、実際の生活においてはそんな服ばかりは着ていられませんよね。ある意味、現代社会を生きるママさんのリアルクローズではあるし、それが一番ストレスフリーに着られる服というのであれば必要不可欠なファッションです。ご自身のスタイルを守ってほしいと思います。
◆どれもド定番アイテムだけど、なぜ突っ込まれたのか
――画像内で名指しで指摘されている、ロゴT、デニムパンツ、スニーカーはいずれも、大人女性向けファッション誌の最新号にも登場するような「ド定番」アイテムです。なぜわざわざ突っ込みたくなるのだと思いますか?
角:おっしゃる通り、全てのアイテムはいたって普通の定番服です。それを着ているからといって「若作りを狙うカジュアルおばさん」と思う人は実際にはほとんどいないのではないでしょうか。しかし、カジュアルな定番服を着て洗練されて見える人とそうでない人は存在します。その点で言うと画像のアイテムは定番とはいえ、あえてちょっと古びたアイテムを選んでいますよね。
つまり、ブログで解説されていた組み合わせの他に、定番アイテムの鮮度も重要だと言いたいのかもしれません。10年近く着続けているTシャツやデニムはどうしてもシルエットが古めかしくなってしまうので、それ=「カジュアルおばさん」と揶揄(やゆ)されるのではないでしょうか。若作りとは違いますが。
スニーカーに関しては、今回のアイテムのデザイン自体、若作りも何もありません。ただ難しいのは着る服との組み合わせバランスですね。スニーカーとの組み合わせで、相性の良いボトムスも悪いボトムスもあるので、それを間違えるとコーデが野暮ったくはなるかもしれません。
◆そもそも今回の画像の服装を「若作り」とは言わない
――大人女性の服装において、カジュアル=若作りでしょうか? また、若作りと思われやすい服装とはどういうものでしょうか。
角:いえ、カジュアルは若作りではありません。
この画像の「カジュアルおばさん」というのは、時代遅れになってしまったカジュアル服を今も着ている=若い頃の自分を捨てきれていないのでは?=無理に若作りしているカジュアルおばさん、と言いたいのではないかなと思います。
それに若作りというのは、今の若者が好んで着る、若者にしか着られないであろう突飛なトレンド服(今ならY2K)や、甘可愛いデザイン(フリルやレース)を無理して着ていることを指すので、本来の意味でいうと今回のような画像は若作りには入りません。着ている目的が違いますから。
リアルクローズに対して野暮ですが、あえてマイナスな表現をするとしたら若作りカジュアルではなく、最新流行ではないカジュアル? でしょうか。それでも全ての人が毎日洗練されている必要はないですし、着る場所のTPOによっては下ろしたてのデニムやTシャツなんて着られませんよね。例えば公園で子どもと遊ぶ時間などは泥まみれになるかもしれないわけですし……。それに、服を選ぶ気力がない日も、おしゃれをする必要がない日も、いくらでもあります。少し古くなった服を着て、画像のカジュアルおばさんのようなコーデで落ち着く日があるのは当たり前のことですよね。
◆90年代後半のギャルっぽいロゴTシャツがポイントのよう
――画像内で名指しで指摘されているロゴTシャツ、デニムパンツ、スニーカーは、アイテム単体としてはどうなのでしょうか。
角:仮に画像のアイテムの中でどれか一つを変えるとしたら、やはり一番目立ってしまうロゴTシャツでしょうか。このタイプのロゴTシャツは90年代後半・2000年代初期のギャルが着ていたようなデザインを彷彿とさせます。
画像の女性が穿いているデニムはボーイフレンドデニムと言われるもので、全盛期は2010年前後。現在もボーフレンドデニムは売られていますが、今売られているボーイフレンドと2010年頃に流行したボーイフレンドデニムはシルエット設計が微妙に変化しています。画像では明らかに昔のデザインのものをあえて選んでいますね。
コンバースのスニーカーは今も昔もデザインに変化はなく、繰り返しになりますが、スニーカー単体では古くもないし若作りでもありません。しかし、ボーイフレンドデニムとコンバースのハイカットの組み合わせは足が太く見えるので、その影響で野暮ったい印象になりますね。若作りというわけではないですが、着こなしが洗練されていないので残念に見えるかも。
◆落ち着いて見られたい場合「三拍子が揃ったロゴT」は避けたい
――あの画像の女性から「若作り」「野暮ったい」と言われる要素を取り除くなら、元のブログで解説されている重ね着以外で、何をどう変更したら印象が変わりそうか教えてください。
角:Tシャツとデニムはトレンドが変化しやすいので、今のトレンドに合わせたシルエットのものを選ぶだけでOKです。とくにロゴTシャツは「配色数が多い」「主張の強いフォントデザイン」「色の主張も強い」という三拍子が揃うと、女子中学生くらいの子が着るようなカジュアルTシャツを彷彿とさせるので、落ち着いて見られたい場合は避けたほうが良いですね。
あと、画像のアクセサリーもすべて2010年代前後の流行りを彷彿とさせる微妙に古いデザインのものが使われています。アクセサリーもシュシュも今売っているものを買えば、古臭さもなくなり若作り感も薄まります。……ですが、今人気のシュシュはとにかくデカいしフリルもヒダも大きいので、大人が使うとちょっと“可愛いおばちゃん感”が出やすく、私としては今はあまりおすすめしていません。
◆普段着を365日、おしゃれで洗練されたものにする必要はない
――最後にひと言、あの画像にイラッとした女性たちへメッセージを。
角:年齢を重ねて良いなと思うのは、自分のアイデンティティが確立できることです。昔はみんなが着ているから、流行っているから、これがウケるからという理由でファッションを決めていたけれど、大人になってようやく人目を気にせず好きな服を身につけたいと思うようになったという方も多いのではないでしょうか。
その好きな服がカジュアル服であっても、昔の服であっても、少しぐらい組み合わせがチグハグでも、私は良いと思います。何より、常に肩肘はって、普段着をいつでもおしゃれで洗練されたものにする必要もありません。私自身も在宅時はダルっとした毛玉服に身を包みたい日もあるので(笑)。
ファッションは、ちょっとおしゃれを頑張りたい時に「どんなアイテムを選べば良いのかな」と考えるくらいでちょうど良いのかなと思います。
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この連載で角さんが普段発信している内容も、あくまで“頑張りたい日”の話。365日洗練されたファッションに身を包むのは、ファッション誌の中だけでいいのです。自分のために身につける日々のリアルクローズ、胸を張って着倒していこうではありませんか。
<コメント&イラスト/角佑宇子、取材/女子SPA!編集部>
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先日、X(旧Twitter)で「カジュアルおばさん」なるワードがトレンド入りしました。黄色のロゴTシャツに身を包んだミドルエイジの女性の写真に「イタい若作りカジュアルおばさん」と文字の入った画像が拡散され、「何を着ても勝手でしょ?」「おばさん上等、これからも着たい服を着る」など、様々な批判やコメントが飛び交いました。
元々はブログ「TOKYO REAL CLOTHES 大人世代のリアルクローズ」で、2023年2月15日に公開された記事の中の1画像。記事自体は、ロゴTをイタく見せないために大人世代に似合う組み合わせを解説するというもので、「お洒落迷子さんの参考になれば嬉しいです」と優しく締めくくられていました。
それがこのタイミングでXユーザーの投稿をきっかけに拡散し、あの1枚の画像だけが独り歩き。不幸にも多くの女性をイラッとさせてしまった「若作りカジュアルおばさん」画像に関して、ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子さんに意見を聞きました。
◆日常のいたって普通の服。自分のスタイルを守ってほしい
――角さんは正直、この画像を単体で見たときにどう思いましたか?
角佑宇子さん(以下、角):街中でよく見かける、いたって普通のミドル世代かなという印象です。たしかにすごく洗練されているかと言われると、そうではないかもしれません……。いろんな方がいますし、エリアによって違いはありますが、とにかく、当たり前の日常の服装だと思います。
雑誌やドラマの世界ではカジュアルコーデも常に洗練されているものですが、実際の生活においてはそんな服ばかりは着ていられませんよね。ある意味、現代社会を生きるママさんのリアルクローズではあるし、それが一番ストレスフリーに着られる服というのであれば必要不可欠なファッションです。ご自身のスタイルを守ってほしいと思います。
◆どれもド定番アイテムだけど、なぜ突っ込まれたのか
――画像内で名指しで指摘されている、ロゴT、デニムパンツ、スニーカーはいずれも、大人女性向けファッション誌の最新号にも登場するような「ド定番」アイテムです。なぜわざわざ突っ込みたくなるのだと思いますか?
角:おっしゃる通り、全てのアイテムはいたって普通の定番服です。それを着ているからといって「若作りを狙うカジュアルおばさん」と思う人は実際にはほとんどいないのではないでしょうか。しかし、カジュアルな定番服を着て洗練されて見える人とそうでない人は存在します。その点で言うと画像のアイテムは定番とはいえ、あえてちょっと古びたアイテムを選んでいますよね。
つまり、ブログで解説されていた組み合わせの他に、定番アイテムの鮮度も重要だと言いたいのかもしれません。10年近く着続けているTシャツやデニムはどうしてもシルエットが古めかしくなってしまうので、それ=「カジュアルおばさん」と揶揄(やゆ)されるのではないでしょうか。若作りとは違いますが。
スニーカーに関しては、今回のアイテムのデザイン自体、若作りも何もありません。ただ難しいのは着る服との組み合わせバランスですね。スニーカーとの組み合わせで、相性の良いボトムスも悪いボトムスもあるので、それを間違えるとコーデが野暮ったくはなるかもしれません。
◆そもそも今回の画像の服装を「若作り」とは言わない
――大人女性の服装において、カジュアル=若作りでしょうか? また、若作りと思われやすい服装とはどういうものでしょうか。
角:いえ、カジュアルは若作りではありません。
この画像の「カジュアルおばさん」というのは、時代遅れになってしまったカジュアル服を今も着ている=若い頃の自分を捨てきれていないのでは?=無理に若作りしているカジュアルおばさん、と言いたいのではないかなと思います。
それに若作りというのは、今の若者が好んで着る、若者にしか着られないであろう突飛なトレンド服(今ならY2K)や、甘可愛いデザイン(フリルやレース)を無理して着ていることを指すので、本来の意味でいうと今回のような画像は若作りには入りません。着ている目的が違いますから。
リアルクローズに対して野暮ですが、あえてマイナスな表現をするとしたら若作りカジュアルではなく、最新流行ではないカジュアル? でしょうか。それでも全ての人が毎日洗練されている必要はないですし、着る場所のTPOによっては下ろしたてのデニムやTシャツなんて着られませんよね。例えば公園で子どもと遊ぶ時間などは泥まみれになるかもしれないわけですし……。それに、服を選ぶ気力がない日も、おしゃれをする必要がない日も、いくらでもあります。少し古くなった服を着て、画像のカジュアルおばさんのようなコーデで落ち着く日があるのは当たり前のことですよね。
◆90年代後半のギャルっぽいロゴTシャツがポイントのよう
――画像内で名指しで指摘されているロゴTシャツ、デニムパンツ、スニーカーは、アイテム単体としてはどうなのでしょうか。
角:仮に画像のアイテムの中でどれか一つを変えるとしたら、やはり一番目立ってしまうロゴTシャツでしょうか。このタイプのロゴTシャツは90年代後半・2000年代初期のギャルが着ていたようなデザインを彷彿とさせます。
画像の女性が穿いているデニムはボーイフレンドデニムと言われるもので、全盛期は2010年前後。現在もボーフレンドデニムは売られていますが、今売られているボーイフレンドと2010年頃に流行したボーイフレンドデニムはシルエット設計が微妙に変化しています。画像では明らかに昔のデザインのものをあえて選んでいますね。
コンバースのスニーカーは今も昔もデザインに変化はなく、繰り返しになりますが、スニーカー単体では古くもないし若作りでもありません。しかし、ボーイフレンドデニムとコンバースのハイカットの組み合わせは足が太く見えるので、その影響で野暮ったい印象になりますね。若作りというわけではないですが、着こなしが洗練されていないので残念に見えるかも。
◆落ち着いて見られたい場合「三拍子が揃ったロゴT」は避けたい
――あの画像の女性から「若作り」「野暮ったい」と言われる要素を取り除くなら、元のブログで解説されている重ね着以外で、何をどう変更したら印象が変わりそうか教えてください。
角:Tシャツとデニムはトレンドが変化しやすいので、今のトレンドに合わせたシルエットのものを選ぶだけでOKです。とくにロゴTシャツは「配色数が多い」「主張の強いフォントデザイン」「色の主張も強い」という三拍子が揃うと、女子中学生くらいの子が着るようなカジュアルTシャツを彷彿とさせるので、落ち着いて見られたい場合は避けたほうが良いですね。
あと、画像のアクセサリーもすべて2010年代前後の流行りを彷彿とさせる微妙に古いデザインのものが使われています。アクセサリーもシュシュも今売っているものを買えば、古臭さもなくなり若作り感も薄まります。……ですが、今人気のシュシュはとにかくデカいしフリルもヒダも大きいので、大人が使うとちょっと“可愛いおばちゃん感”が出やすく、私としては今はあまりおすすめしていません。
◆普段着を365日、おしゃれで洗練されたものにする必要はない
――最後にひと言、あの画像にイラッとした女性たちへメッセージを。
角:年齢を重ねて良いなと思うのは、自分のアイデンティティが確立できることです。昔はみんなが着ているから、流行っているから、これがウケるからという理由でファッションを決めていたけれど、大人になってようやく人目を気にせず好きな服を身につけたいと思うようになったという方も多いのではないでしょうか。
その好きな服がカジュアル服であっても、昔の服であっても、少しぐらい組み合わせがチグハグでも、私は良いと思います。何より、常に肩肘はって、普段着をいつでもおしゃれで洗練されたものにする必要もありません。私自身も在宅時はダルっとした毛玉服に身を包みたい日もあるので(笑)。
ファッションは、ちょっとおしゃれを頑張りたい時に「どんなアイテムを選べば良いのかな」と考えるくらいでちょうど良いのかなと思います。
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この連載で角さんが普段発信している内容も、あくまで“頑張りたい日”の話。365日洗練されたファッションに身を包むのは、ファッション誌の中だけでいいのです。自分のために身につける日々のリアルクローズ、胸を張って着倒していこうではありませんか。
<コメント&イラスト/角佑宇子、取材/女子SPA!編集部>
【角 佑宇子】
(すみゆうこ)ファッションライター・スタイリスト。スタイリストアシスタントを経て2012年に独立。過去のオシャレ失敗経験を活かし、日常で使える、ちょっとタメになる情報を配信中。2023年9月、NHK『あさイチ』に出演。インスタグラムは@sumi.1105
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引用元:https://news.nifty.com//article/item/neta/12194-3232327/