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■55歳下元妻 殺人などの容疑で起訴も…
野崎幸助さんの遺言書とされるもの
「全財産を田辺市にキフする」
13億円を超える遺産について書かれた遺言書は、果たして「有効」なのか「無効」なのか。21日、注目の判決が言い渡されました。
野崎さんは酒の販売や金融業などを営み、一代で莫大な財産を築きました。
野崎さん(2016年 当時74歳)
「(Q.(金の時計)それはいくら?)450万円」
自宅には高価な貴金属の他に、有名画家の作品もありました。
野崎さん(2016年 当時74歳)
「(Q.これは誰の作品?)ルノワール」
数多の女性と浮き名を流したことから、「紀州のドンファン」と呼ばれた野崎さんは2018年2月、55歳年下のモデル・須藤早貴被告(28)と結婚しました。
ところが、わずか3カ月後、自宅で死亡しているのが発見されます。死因は急性覚醒剤中毒でした。
須藤被告
「(Q.旦那さんを失い、何か一言は?)…」
事態が動いたのは、それから3年後のことでした。
警察は殺人などの疑いで須藤被告を逮捕。須藤被告は起訴されていますが、この事件の裁判はまだ始まっていません。
■13億円遺産 最大争点は「筆跡」…判決は?
そんななか、野崎さんを巡るもう1つの注目の裁判がありました。
野崎さんの遺言書とされるもの
「いごん。個人の全財産を田辺市にキフする。野崎幸助」
A4サイズほどの紙に、赤いペンで書かれた文字。野崎さんが書いたとされる遺言書が、死後に見つかったのです。
これを受け、遺産を受け取る手続きを進めていた田辺市。しかし、野崎さんの親族が遺言書の「無効」を訴えて裁判を起こしたのです。
野崎さん親族の代理人弁護士
「遺言が野崎幸助さんの意思に基づいて書かれたものだとは考えていない。偽造された可能性が高いものだと考えている」
裁判で最大の争点となったのが「筆跡」です。
原告の親族側は、これまで筆跡鑑定を3件、裁判所に提出。例えば野崎さんの「野」の字。遺言書とされるものでは、一画目の縦の線は短く、二画目の縦の線が長くなっています。
ところが、野崎さんが過去に書いた字を見てみると、一画目の縦の線が長く、2画目の線は短くなっているのです。
こうしたことから、遺言書は別の人物が作成した可能性が高いと主張。一方、田辺市側は、遺言書と本人の自筆とされる督促状の署名が類似していて、野崎さんが自署したものであると主張しました。
真っ向から対立する両者の言い分。そして、21日の判決は…。
和歌山地裁
「原告らの請求を、いずれも棄却する」
和歌山地裁は遺言書を「有効」と認め、親族側の訴えを棄却しました。
仮に今回の判決が確定し、遺産が田辺市に寄付される場合でも、妻だった須藤被告が「遺留分」として半分を相続することができます。
ただし、夫殺害の罪で有罪となった場合には受け取ることができません。
(「グッド!モーニング」2024年6月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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