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■秋田県の「パックご飯」メーカー 新工場建設し輸出拡大へ
電子レンジで数分温めるだけで、ほかほかのご飯が食べられるパックご飯。
30代の客
「一人だったら週1くらいで食べてます。赤飯は自分で作るのがおっくうなので、そのまま温めて」
70代の客
「今、おいしいんだよ。私ご飯を炊かないから。お米を買うこと自体が重たい、買いに行くのが大変」
その手軽さから単身者や高齢者に人気のほか、災害時の備蓄品としても需要が高まっています。そんな日本のパックご飯が、海外への大量輸出に向け、動き出しました。
ジャパン・パックライス秋田
涌井徹会長
「今、アメリカなど含めて量の多い輸出の話が来ていますが、それで新工場を急いで建設して、輸出に向けていくための準備を進めているところです」
秋田県内の米の生産者らで作る、パックご飯製造会社「ジャパン・パックライス秋田」。
涌井社長(当時)(2021年)
「炊いて蒸らして冷やす工程が一貫している」
2021年に建設した工場で年間3600万食のパックご飯を製造。そのうち1万4000食を台湾へ輸出しています。
涌井会長
「台湾(への輸出)を少しやっているうちに、国内の販売量で(生産量が)いっぱいになってしまったわけです。新工場では最初から輸出に向けた分を確保して、それから国内生産に向けていきたい」
ジャパン・パックライス秋田は、来年夏ごろの稼働を目指して、新たに工場を建設すると発表。新工場では、年間5500万食を製造予定で、そのうち1000万食以上をアメリカや中国、タイなどに輸出したいとしています。
■大手メーカーも輸出に力を入れる
近年、パックご飯の輸出額は右肩上がりに増加。4年前と比べると、およそ2倍に達しています。なぜ、これほど輸出が急拡大しているのでしょうか?
全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会
細田浩之専務理事
「世界的に見ると日本の食ってヘルシーだねと。すしとかやっぱりヘルシーで、昨今はおにぎりが結構ブームになって。海外では炊飯器を持たない人は当たり前なので、レンジで温めればすぐ食べられる利便性が受けたのかな」
大手メーカーもパックご飯の輸出に力を入れています。アイリスオーヤマは、おととし、台湾への輸出を開始し、今年からアメリカやタイへも市場を拡大。工場に新たなラインを増設し、2年後には12億円の輸出額を見込んでいます。
テーブルマークは、アメリカやタイ、香港などへ輸出を行い、去年は前の年と比べて4割近く輸出量が増加しました。
コメを食べる文化がある、アメリカや香港、台湾などを中心に拡大してきた「パックご飯」の輸出。伸びている背景には、日本国内の事情もありました。
細田専務理事
「全体の傾向で米の消費が減っているので、(国内需要)に限界があるということで各企業も輸出で海外に無限大の可能性があるということで、輸出に目を向けてきた」
さらに今の「円安」もパックご飯の輸出を後押ししています。パックご飯は関税などの影響で、海外では国内の2倍から3倍の値段で販売されてきました。それが円安の影響で、他の国のパックご飯商品と価格差が縮まってきています。
細田専務理事
「幸い為替の追い風もあったりして今、価格競争力を持っている非常にチャンスなので。今のうちこのタイミングで海外にどんどん伸ばして食べてもらうと。食べてもらったら一番かなと思う」
(「グッド!モーニング」2024年5月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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