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■命を扱う現場では…危機感が高まる
救急車で搬送中、救急隊員に“記念撮影”を依頼。この動画は、岡山市消防局が作成したものですが、すべて実際にあった話です。
岡山市消防局 警防部救急課 平川勝浩課長補佐
「救急車が医療機関に行くまで、友人に同乗してもらったが、友人がワイワイ言いながら傷病者を撮影していた」
ここ数年、問題視されている「救急車内での記念撮影」。実際にSNS上には「救急車なうに使っていいよ」「ヤバい初めて救急車で運ばれてる」などの投稿がありました。
たしかに救急車の中は“非日常的な空間”です。つい「記念撮影」してしまうのでしょうか。こうした非常識な行為が増え続ける現状に、命を扱う現場では危機感が高まります。
平川課長補佐
「傷病者の病状が今どうなっているか観察をしないといけない。そういう時に支障になる可能性が出てくるということ。それから、処置を行う際にも支障になる可能性がある」
こうした状況を受け、岡山市消防局が先月からSNSで「救急車は映えスポットではありません!」など異例の呼び掛けを始めました。
■現役の救急隊員が語る…呆れた「記念撮影」の実態
救急車の出動件数です。年々増加する出動件数と搬送される人の数。コロナ禍で一時は減りましたが、その後、急増。救急の現場も、対応に追われています。
現役の救急隊員
「本当に救急車が必要な方のところに、すぐに駆けつけたいと思っているが、なかなか難しいというのが、昨今の救急の状況かなと思います」
中部地方の現役の救急隊員が、呆れた「記念撮影」の実態について話してくれました。
現役の救急隊員
「私が経験した事案ですと、若い女性を体調不良で病院へ運んでいる最中に、急に車内でシャッター音がしたので、患者さんのほうを見ると(SNSに)『いま救急車で運ばれている』みたいな文言を打っている場面を見かけたことがあります」
「(Q.そういう場面に出くわしてどう思った?)その状況だけ見れば、(救急ではなく)自分で受診することも可能ではないかと思ってしまう」
まさに、救急車の無駄遣い。他にも、急性アルコール中毒の救急連絡を受け駆け付けたところ、その場にいた仲間たちが笑いながら撮影を始めたこともあったといいます。
平川課長補佐
「救急需要も増加を続けているので、限られた台数の救急車で対応しなければならない。緊急性の高い傷病者を早期に医療機関へ搬送するため、適正な救急車の利用をお願いしたい」
(「グッド!モーニング」2024年5月6日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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