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CNN:「速報です。イランのイスファハン北西部で爆発音が聞かれました。原因はわかっていません」
夜空に瞬く光。イラン中部・イスファハン周辺で撮影されたという映像です。
イラン国営放送の記者:「2、3時間前の真夜中に、イスファハンの空で大きな音が聞こえました。情報によると、上空を飛んでいた数機の小型ドローンが撃墜された」
現地メディアは、軍事基地の近くで、ドローン3機が防空システムによって迎撃されたと報じています。
アメリカメディアは、先週末のイランによる攻撃に対するイスラエルの報復と伝えました。
イランで最も歴史ある街の一つといわれるイスファハン。かつて“世界の半分”とまで呼ばれた都で、世界遺産のモスクを擁する美しい街です。ただ、その周辺に目を移すと、中東の軍事大国であることを象徴するものが点在。空軍基地や核関連施設です。州内のナタンズには、核開発の中枢というべき、ウラン濃縮施設があります。
今回の攻撃が起きる前、イラン革命防衛隊の司令官は、こう警告していました。
イラン革命防衛隊核セキュリティー担当・ハグタラブ司令官(18日):「もし我々の核施設が攻撃されたら、最新兵器で反撃するだろう。そして、間違いなくイスラエルの核施設をターゲットにする。敵の核施設は、すでに把握済みだ。我々は、いつでも、そこにミサイルを撃つ準備ができている」
しかし、今回、核施設に被害はありませんでした。
一連の出来事の始まりは、シリアのイラン大使館が攻撃され、革命防衛隊の司令官ら7人が死亡したことでした。これに対し、イランは、初めてイスラエルへの直接攻撃。弾道ミサイルやドローンなど、350発が放たれたものの、イスラエルはそのほとんどを撃墜し、被害は少なかったとしていました。それでも、イランから初の直接攻撃という事態です。
イスラエルの戦時内閣は、意見の対立はありつつも、報復措置を取ることについては合意。16日には、イスラエル軍が、報復方法を決めたと報じられていました。ただ、時期は流動的で、ユダヤ教の祝祭期間が終わるまでは、イランへの攻撃はない可能性が高いとの報道も出ていました。しかし、攻撃は、その祝祭が始まる前に実行に移されました。
アメリカは、事前に聞いていたそうです。
CNN・マルカート特派員:「アメリカ政府高官は、未明にイスラエル高官から『数日中にイランを攻撃するとの通告を受けた』と。アメリカ側は、すでに警告を受けていたのです。これに対し、アメリカ側は『反撃は支持しない。アメリカはゴーサインを出していない』と明言したそうです」
アメリカ・ブリンケン国務長官:「アメリカは、攻撃作戦に一切関与していません。アメリカとG7各国が注力するのは、緊張を緩和させる取り組みです」
イスラエルからの報復攻撃にイランはどう出るのか。
攻撃の一報が伝えられる数時間前に放送されたインタビューで、アブドラヒアン外相は、こう話していました。
イラン・アブドラヒアン外相:「(Q.イスラエルは13日のイランによる攻撃への報復を誓っている。イスラエルが今夜にも攻撃する可能性は)イスラエル政権に対するわが国の対応は、限定的で最小限にとどまった。はるかに厳しい対応を取ることもできた。イスラエル政権が、再び、イランの国益を脅かすような冒険をすれば、わが国は、即座に最大限かつ決定的な対応に打って出る。イスラエルが後悔するものになるだろう」
イラン・ライシ大統領:「シオニスト政権が、我々の領土や国益をわずかでも侵略したならば、我々は、非常に激しく、強烈な対抗措置をとることになるだろう」
実際に報復は実行に移されましたが、現地メディアが強調するのは、街が平穏であることです。
イラン国営放送記者:「街は平静を保っており、人々は通常通りの生活です」
タスニム通信の記者:「主要道路も平穏そのもので、通常通り、一般車、オートバイなどが走っています。街の生活は通常通りです」
ロイター通信によると、現地メディアでは、イスラエルへの言及はなく、イラン当局者はイスラエルに対処する計画はないとしているそうです。
首都テヘランも至って平穏のように見えます。
市民:「戦争は、人々の暮らしを破壊するもので、世界中が平和を望んでいます。世界の人が隣り合って、平穏で幸せに暮らす方がいい」
市民:「両者ともなぜ攻撃しあうのか。攻撃には賛成できません。イスラエル人でも、イラン人でも、ガザの人でも、殺人行為には反対です」
一方のイスラエル。イランでの爆発について、公式にはまだ明らかにしていません。
市民:「イスラエルがイランの領土を攻撃したのは、ほかに選択肢がないからですが、私たちが望んでいた形ではありません。普段の生活に戻りたい。戦争は、もうたくさんです」
市民:「控えめな行動(攻撃)で、イランを一時的に抑制するのが狙いだったと思います。厳しい行動で、悪を根絶しない限り、脅威は残ると思います」
2つの軍事大国が、これで矛を収めようとしているようにも見える一方で、ガザ地区での殺戮は収まっていません。イスラエルは、南部ラファへの地上侵攻を延期したとの情報が伝えられていますが、空からの攻撃は続いています。
住民:「何と言えばいいのでしょう。私たちは疲れ果てました。殺された人が何をしたのか。これ以上は耐えられません。大切な人は、みんないなくなりました。誰のために生きるべきか?誰のために?」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2024
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