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■漁師悲鳴「漁に出るだけ赤字」 すし店「ラス1」
北海道留萌市の海岸で目にしたのがイワシの大群です。しかし、この現象が“ある”モノに深刻な影響を与えています。
それが「甘エビ」です。
エビかご漁 柏崎正勝さん(53)
「1箱3キロ入っているんです。(いつもは)100箱以上だけど、1箱3キロしかない状態。全然話にならない」
イワシの大量発生で、特産品である甘エビの記録的不漁が続いているというのです。
海底に沈めたかごに、タラなどの餌(えさ)を付けておびきよせる「エビかご漁」。しかし、死んだイワシが海底に沈み、エビはかごの外のイワシを食べるため、まったく引っ掛からないのだといいます。
柏崎さん
「(イワシを)エビが食べている。こう不漁が続けば(漁に)出るだけ赤字になるから休まなきゃならない」
甘エビの不漁は地域経済にも暗い影を落としています。
地元のすし店では、ゴールデンウィーク前に需要が増えるという甘エビですが、あまりの品薄状態に頭を抱えていました。
新家寿司田岸義章専務
「2週間前に入ったこれが最後。(活甘エビは)完全にラスト1です」
「無理を言って何とかと頭を下げて、分けていただいているという状況。お吸い物もエビの殻を長時間煮出してダシを取っているので、なにしろエビがないと商売にならない。本当にもう八方ふさがり」
かつて甘エビの漁獲量・日本一を誇った羽幌町では、売り上げが、10年前のおよそ4分の1にまで落ち込んでいます。
イワシが海底で死んでいる理由について、専門家はこのように指摘します。
道立総合研究機構 中央水産試験場 山口浩志研究主幹
「今年は2月の方が(海水温が)高めで、3月の方が低くなっている。いつもと違うような年だった」
ただ、要因などについて解明できていないことも多く、引き続き調査をしていくということです。
(「グッド!モーニング」2024年4月16日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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