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■ドローンが捉えた…“取り残された人”たち
地震発生からまもなく48時間。台湾当局はこれまでに死者10人、負傷者は1000人以上と発表しています。
相次ぐ落石や土砂崩れで道路が寸断され、孤立状態にある人も705人います。そのうち600人以上が取り残されている花蓮市街地から台湾中部にのびる太魯閣(タロコ)峡谷です。
台湾八景の一つに数えられる名所で、大理石を侵食して形成された峡谷は、大自然を楽しむウォーキングが人気を集めています。
地元メディアのドローンが撮影した映像です。
タロコ峡谷の鉱山で採掘した材料が積み上げられています。近付くと、作業服を着た人の姿が確認できます。周囲に道らしきものはありません。崖崩れで道が失われたのです。その後、レスキュー隊がヘリコプターで救助に向かい、3人は無事助け出されました。
観光客もバスとともに峡谷のトンネルで取り残されています。ドローンに向かってジェスチャーをしたり、旗を振ったりして必死にアピールしています。
男性は“足を骨折した人がいる”と伝えているのでしょうか。バスには、太魯閣晶英ホテルのマークが描かれています。バスの後方部分が大きくつぶれていることも確認できます。
昌英ホテルは太魯閣峡谷の中ほどにあり、バスには従業員らが乗っていたとみられています。
■救助された女性「石がずっと落ちてくる」
地元メディアも大きく取り上げます。
アナウンサー
「太魯閣の晶英ホテルの従業員が、4台のマイクロバスで花蓮市からホテルに向かっていました。途中で強い地震に遭遇し、その後連絡が取れなくなっていました」
無事を祈る家族の不安も募ります。
ホテルの家族を心配する住民
「ホテルに向かっていたバスは、落石にぶつかりました。もう24時間、過ぎました。食べ物ものどを通らないし、眠れない。ずっと情報を待っていました」
しかし、4日の夕方、事態は動きました。
アナウンサー
「グッドニュースが入りました。30人の晶英ホテルの従業員、下請け業者の5人が救助されました」
リポーター
「昼ごろ、捜索隊は6人の従業員を救助しました。骨折した従業員を含めて29名はすでに無事に下山しました。車の後方に座った従業員が落石に当たりました。体の数カ所が骨折しましたが、意識はしっかりしています。すぐ病院に運ばれて、治療を受けています」
土砂の上を歩いて救助に向かった捜索隊。すぐ横は崖です。救助された女性がインタビューに応じました。
救助された女性
「どうすればいいのか分からない、石がずっと落ちてくる。恐ろしくて、寝られません」
「(Q.もう大丈夫。ゆっくり休んで)みんな怖がってます。怖がって動けない」
しかし、太魯閣峡谷には、いまだ多くの人が孤立したままです。
捜索隊隊長
「晶英ホテルは約600人がいます。今はホテル従業員と観光センターの従業員と観光客がいます。今は安全です。私が今朝行って、コンタクトをとって、状況を確認しました。道路の修復がされている最中で、まもなく開通すると思います」
■傾いた9階建てビル…懸命な捜索作業続く
花蓮市の市街地で傾いたままの9階建てのビル。4日も懸命な捜索作業が続けられました。
花蓮市の9階建てのビルが倒壊した現場です。1階部分が完全に倒壊していて、2階部分の一部も倒壊しています。ねじれるように手前にグッと20から30度は傾いています。
奥にはクレーンがあります。3人の救助隊が、ビルの中に残された人がいないかどうかを確認しています。
この建物では1人が押しつぶされて死亡しましたが、そのほかの方は今のところ全員が避難しているということです。
今、改めて中の状況を確認している状況です。
■“何度も助けてくれた”日本から台湾へ恩返しの輪
これまで、日本と台湾は手を取り合って、難局を乗り越えてきました。
1999年、台湾中部大地震。日本の救助隊が駆け付け、被災者の救助に当たりました。
2011年の東日本大震災では、台湾から200億円以上の義援金が日本に送られました。
2016年の台湾南部地震でも、日本から派遣された救助隊が活躍しました。
元日に起きた能登半島地震では、台湾からの寄付金がわずか2週間で25億を超えました。
今回、日本では台湾への“恩返しの輪”が広がっています。
中華レストラン「バーミヤン」の運営会社すかいらーくグループや、コンビニチェーンのファミリーマートは募金箱を設置。熊本県も、4日から熊本市役所などに募金箱を設置しました。
熊本地震での義援金や、台湾の半導体メーカーTSMCの工場の進出など、台湾とのつながりが深いことから、いち早い支援を決めました。
大手銀行3社は、いずれも1000万円を寄付すると発表。被災地でレスキュー活動や医療・物資の支援などを行うピースウィンズ・ジャパンは、クラウドファンディングを通して募金活動を呼び掛けています。
ピースウィンズ・ジャパン
広報マネージャー 町浩一郎さん
「私たち自身が現地に入ることを含めて、今様々検討をしている。いずれにしても、復旧復興支援に携わって行く予定」
(「グッド!モーニング」2024年4月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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