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■“142年の歴史”千日前道具屋筋商店街
突然ですが、料理グッズクイズ。よくあるクリップの100倍はありそうな巨大クリップ。“あるもの”の調理に使うのですが、何だと思いますか?
カナダから
「巨大な紙を挟むのかしら」
いえ、れっきとした料理グッズです。
南アフリカから
「魚を乗せるモノ?そして挟んだまま食べるとか」
正解はなんと、イカ焼き用のクリップ。ふつうに焼くと丸まってしまうイカを、このクリップをすることで、きれいに焼くことができるのです。
こうしたユニークな便利グッズが手に入るのは、大阪・なんば駅から徒歩3分の場所にある「千日前道具屋筋商店街」。全長150メートルの通りに、40軒以上が軒を連ねる料理道具の専門街です。
オーストラリアから
「すごく大きい」
「めちゃくちゃデカいたこ焼きだね」
さすが大阪。直径8センチの超巨大たこ焼き器に、こんなに小さいたこ焼き機も?実はこれ、大正時代に駄菓子屋などで売られていた“たこ焼きのルーツ”と呼ばれる「ちょぼ焼き」が作れる道具です。
フィンランドから
「かっぱ橋の方が、少しだけ規模は大きかったけど。でも、ここは品ぞろえが素晴らしいわ」
千日前道具屋筋商店街の始まりは、明治15年(1882年)。かっぱ橋道具街以上に古い歴史があるとされています。品ぞろえの豊富さに、世界中から観光客が訪れています。
■“キャベツ専用”や“二刀流”ピーラー
カナダから
「これはカエル?カエルみたいな形をしている」
外国人の目にカエルのように見えたのは、実はキャベツ専用のピーラーです。手のひらにフィットさせたら、キャベツをなでるだけ。簡単に、細かな千切りができちゃいます。
アメリカから
「こんな道具見たことない」
「(手のひらキャベツピーラーを使い…)Oh!いつも包丁で切っているけど、こんなにきれいに切れたことがないよ」
比べてみると、その差は歴然。包丁で切ったものよりも、細かく均一に仕上がっているのが分かります。
千田(料理道具店) 千田佑典さん
「こういう商品がよく売れています。ツマ&ピーラーといいまして、2枚刃になっている」
外国人に売れに売れているという商品「ツマ&ピーラー」のポイントは、表と裏で刃の形が違うこと。皮むきができるのはもちろんのこと、ギザギザの刃では千切りができる二刀流です。これさえあれば包丁とまな板いらずで、きんぴらごぼうも楽々作れちゃいます。
■シェフも夢中になる“アイデアトング”
オーストラリアから
「シェフトングよ。彼はシェフなの。料理人よ」
シェフだというオーストラリア人の男性は、“アイデアトング”に大興奮。
オーストラリアから
「開いているだろ。ロックされるんだ」
「Very fun」
「ほらね。夢中になっちゃった」
オーストラリアから 娘
「夢中になりすぎよ」
下を向けると普通のトングですが、上に向けるとワンタッチでロックがかかる、ありそうでなかった“アイデアトング”。場所をとることなくスマートに出し入れができます。
■探し始めて3時間…理想の包丁は購入できた?
理想の包丁を求めて、カナダからやって来たトバイアスさん(37)。
トバイアスさん
「真っ黒な包丁だ」
カナダからやって来た サムさん
「セクシーな包丁ね」
トバイアスさん
「柄はこっちがいいけど、刃はこっちがいい」
悩みに悩むトバイアスさん。それもそのはず、この道具屋筋には包丁を扱う店舗が11店舗。探し始めて、すでに3時間近くが経っています。
サムさん
「まだなの?」
トバイアスさん
「どれも同じか…選べなくなってきた」
でも、しっかりとっておきの1本を見つけて、帰国後、早速初クッキング。
サムさん
「幸せ?」
トバイアスさん
「この包丁を持てて、すごく幸せだよ」
大事に包丁を使い続けてくださいね。
■いとこへのお土産探し 選んだのは「のれん」
この日、出会ったローザさん(23)は、京都の大学で半年間の留学を終え、翌日、母国のハンガリーに帰国するといいます。
ローザさん
「お土産を買って帰るの。(いとこに)珍しいお土産をあげたい」
いとこのために、何を選ぶのでしょうか。すると、なんと、たこ焼き屋さんの業務用ののれん!?
ローザさん
「こっちにします。タコが可愛いから」
たしかに可愛いですが、ハンガリーの方に分かりますかね。
帰国後、いとこたちにお披露目すると大喜び!
いとこ
「ホンバノアジ(本場の味)」
実はみんな日本が大好きで、のれんの漢字を読めちゃうほど。すてきなお土産になりましたね。
■「お見事」外国人が絶賛“謎の石”
オーストラリアから
「これは、まさに発明だね。今まで見たことがない。とても良さそうだ」
外国人が興味津々の実演販売もあります。
フランスから
「これは何でできてるの?」
THREE RIVERS(陶磁器店) 三河傑社長
「ストーン、スペシャルストーン」
それは穴がないのに、水を通す不思議な石のようなもの。
三河社長
「有田焼。(これを通すと)やわらかいお水になるので、日本茶も海外でおいしく飲める」
有田焼の技術で作られた、繰り返し利用できるエコなフィルターです。
三河社長
「(洗う時は)洗剤不要、熱湯かけるだけ。年に1回トースターで焼いてください」
メキシコから
「とても興味深い。いかに普段、紙を大量に使っていたか。もっとこういうモノを使うべきね。とてもいいわ、お見事ね」
■遊び心あふれる大阪の食品サンプル
東京・かっぱ橋でもおなじみの食品サンプルも、なんとも大阪っぽい遊び心が!たこ焼きはイヤリングに。名刺入れにはナポリタンを盛り盛りに。
アメリカから
「これは会話が弾みそうね」
食品サンプル体験の一番人気は、やっぱり「たこ焼き」。
ハワイから
「あしたのランチね。腐らないといいけど(笑)」
■老舗で発見 “謎の道具”の正体は?
創業80年の「ゑびすや金物店」。
アメリカから
「この店では、いつも良いモノが見つかる。アメリカにないモノは、ここで手に入るんだ」
老舗の信念は、客に寄り添い、長く使ってもらえる道具を提供すること。
ゑびすや金物店 柴田勲社長
「置いとかなしゃーない『こんなんないかー?』って。置いとかなしゃーない道具がいっぱいあんねん」
欲しい人がいるかもしれないから、店内には年季の入った商品が増える一方です。中には、こんなモノもあります。
ゑびすや金物店 後藤秀逸さん
「私(勤続)50年くらいになるけど、それよりもっと前や」
真鍮(しんちゅう)製のローラーに、ミカンやサクラなどの模様が刻まれた古道具。これは一体?
後藤さん
「ドロップ知らん?カンカンに入っている、あんなやつや。値段は分からん。真鍮製やから、まあまあな値段はするやろうけど」
正体はドロップの型。今でも使う企業があるのか調べてみると、全く同じ道具は確認できなかったものの、同様の原理で作っている京都の食品メーカーを発見しました。
現在は機械化され自動で作られていますが、かつては手動でローラーを回し、型に押し出されたシートを砕いてドロップにしていたのだそうです。
なにわ商人の道具愛。ぜひ、一度味わってみてはいかがでしょうか。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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