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■発射から5秒 なぜ爆発した?
全長約18メートル。人々の期待を大きく背負った民間の小型ロケット「カイロス」の初号機。打ち上げ直前の映像です。
本州最南端の町・和歌山県串本町。日本で初めてとなる民間企業の衛星打ち上げとあって、平日の朝から大勢の人々が固唾をのんで見守ります。
13日午前11時1分12秒、打ち上げの時です。「煙を大きく上げて空へと飛び立っていきます」と、誰もが思った瞬間、ロケットが爆発。発射からわずか5秒ほどの出来事です。
爆発したカイロスには政府の小型人工衛星が搭載されていました。衛星の軌道に乗せることに成功していれば国内で初めての偉業となりましたが、打ち上げは失敗に終わります。幸い、けが人などはいなかったといいます。
待ちに待った瞬間。見学会場では…。
会場アナウンス
「点火後に爆発して機体がバラバラになったと…」
期待がため息に変わりました。
串本町が掲げるスローガンは「最南端のまちから、ロケット最先端のまちへ」。
ロケット饅頭(まんじゅう)を開発した和菓子店の店主は…。
うすかわ饅頭儀平 丸山正雄製造部長
「泣きそう。本当に楽しみにしてたし、残念。失敗は成功のもとと言うので、絶対に次回は成功してほしい。本当に応援している」
■今後のロケットフィーバーに期待も
訪れた人たちは串本町の特産である養殖の本マグロを堪能しながら未来の成功を願っています。
全室オーシャンビューが自慢の温泉宿。今回、平日にもかかわらず満室に。今後の“ロケットフィーバー”にも期待を込めます。
大江戸温泉物語 南紀串本 林雅俊支配人代理
「(宿泊客が)帰るころに『次回、頑張れ』という言葉をいただく。おかげ様で盛り上がっていくのではないか」
■「指令破壊」自動的に作動か
今回、打ち上げ開始からわずか5秒ほどで爆発した原因は何だったのでしょうか。
「カイロス」を開発 スペースワン 阿部耕三執行役員
「弊社のカイロスロケットは自律飛行安全システムを導入。自律飛行安全システムを飛行中に行った。それ以上については現在、調査中。今、答えることはできない」
ロケットには自律飛行安全の機能が搭載されていて、飛行に不具合があった場合、地上に被害が及ばないよう自ら破壊するシステムになっているといいます。
ロケット工学に詳しい専門家は…。
千葉工業大学工学部 宇宙輸送工学研究室 和田豊教授
「ロケットが自動的に自らの異常を検知する、あるいは自らの飛翔(ひしょう)経路がおかしいと判断して指令破壊をするシステムになっていると聞いている。5秒という非常に短い期間なので、飛行経路が逸脱することを検知したと考えるよりは、ロケットの中で異常な信号、異常を示すセンサーが反応した。それにより飛翔中断をしたと考える方が自然」
スペースワンは、この結果を前向きに捉えて次の挑戦に臨みたいとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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