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■廃業した地元飲食店のメニューを「復刻販売」
食べ応えのある大きな豚バラ肉がゴロッと入った人気のカレーライス。実はこのカレー、今は提供されていない“ある店舗”のカレーライスを復刻させたものです。
茨城県日立市内の商業施設にあるフードコートでは、惜しまれながら閉店した飲食店の人気メニューを再現して販売する企画が行われています。手掛けているのは、グルメサイトなどを運営する「ぐるなび」です。
ぐるなび店舗開発部 高橋毅さん
「人件費の高騰だったり、食材原価の高騰だったり、いろんな問題があって、廃業してしまったりとかが背景にある中で、地域の復興とか、そういう取り組みにもつながるということでスタートした」
帝国データバンクによりますと、去年の飲食店の倒産は768件で、前の年に比べて1.7倍に急増し、過去2番目の高水準となりました。
ぐるなびでは、廃業した地元の飲食店で親しまれてきたメニューを復刻販売することで、後継者の発掘や地域の活性化を目指しています。
■懐かしい味に多くの人…想定の3倍近い売り上げに
その第1弾となったのが、2019年に閉店した日立市内の中華料理店「えでん」のカレーライス。まかないメニューから生まれ、常連客に愛され続けたひと品です。
「えでん」は1969年に創業し、50年続いた老舗でしたが、店主が病気で亡くなり、廃業を余儀なくされました。
それから4年、幸いレシピが残っていたことから復刻の話が浮上。複雑な味のバランスをまとめるために何度も試行錯誤を重ね、3カ月かけて完成にこぎつけたといいます。
亡くなった店主の親族
「突然、店を閉めてしまったので、とても残念だったんですね、私たちも。少しでも、皆さんが『えでん』を思い出してくれるのであれば、とてもうれしいなと思って、今回の企画をやって良かったかなと」
そんな懐かしい味を求めて、多くの人が来店していました。
20年間通っていた40代男性
「この辛さとお肉の感じがすごく良く(再現)できているなと思いました。お金がない時代を支えてくれた。アットホームなお店で、いつも行っていました」
売れ行きも好調で、当初想定していた3倍近い売り上げになっているといいます。
今後は、取り上げる店舗やメニューを変えながら開催し、後継者不在で廃業を検討している飲食店なども対象に加えていく方針です。
高橋さん
「第2弾、第3弾という形で日立市に限らずですね、“地元の味の再現”に取り組んでいきたい」
(「グッド!モーニング」2024年3月12日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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