「辞めても国民納得しない」塩谷氏が離党否定 清和会創設者の孫語る安倍派幹部の責任【サンデーステーション】(2024年1月28日) -芸能ニュース/炎上まとめ

■「辞めても国民納得しない」安倍派幹部ら離党否定

渦中の安倍派に所属する越智隆雄衆議院議員（59）。
（自民党安倍派越智隆雄衆議院議員）「今一番大切なことは事実の解明だと思っていて、解決するチャンスというのはいくつもありました。たとえば安倍さんが会長になってこの制度を廃止しなさいと一回決めて、それがまたなぜ復活してしまったのか私は知りません」
越智衆院議員の祖父は安倍派＝清和政策研究会を立ち上げた、福田赳夫元総理大臣です。
（自民党安倍派越智隆雄衆議院議員）「福田は日本で清和会をつくりました。『まつりごと清らかにして人は和す』ですから政治が清らかに行われれば、人が集ってきて、それで平和な暮らしがつくれるんだと」
安倍派はもともと、祖父・福田氏が田中角栄元総理の「金権政治」に反発し結成した派閥です。
越智議員はいとこにあたる福田達夫元総務会長ら若手・中堅議員とともに幹部に対して祖父が作った派閥の解散を迫りました。
（自民党安倍派越智隆雄衆議院議員）「45年前に創設された清和研の成り立ち、金権政治との戦いという思いとはだいぶかけ離れてしまったので、そういう意味ではもう清和研は解散すべきだと。清和研に期待してくださった方々もいらっしゃるのでその方々に申し訳ないし、あと祖父にも申し訳ないしこういうことになったことでとても残念な気持ちが込み上げてきました」
越智氏は安倍派幹部に対し詳しい説明をもとめています。
（自民党安倍派越智隆雄衆議院議員）「今回の問題を二度と同じようなことが起こらないようにするということが大事なので、いわば再発防止ですけれどもそのためには事実の解明これが最も大事で、それが行われていく過程で責任の所在というのは明らかになってくると思いますし、そういう意味では清和研のこれまでの運営について中心的な役割を果たしてきた人はですね、説明をすべきだと」

その安倍派の幹部らは、あらためて地元で会見を開きました。
（自民党安倍派塩谷立座長）「心から深く深くお詫び申し上げる次第でございます。本当に申し訳ございませんでした」
塩谷立座長はキックバック分の234万円が不記載だったと明らかにしました。
（自民党安倍派塩谷立座長）「この問題については我々としては不記載についてあるいはその前の還付金等が、いつだれが主導して始まったのかということは、残念ながら明確ではありません」
安倍派幹部については党内から「離党すべき」との声も上がっています。
（自民党安倍派塩谷立座長）「私があるいは（安倍派）幹部がやめて、国民がそれで終わるって納得するかっていうと、そうではないだろうと。そういうこと（辞職や離党）に対しては今のところ、私は考えていない」
“安倍派5人衆”の1人で、“最後の事務総長”高木毅前国対委員長もきのう27日地元福井で会見を開きました。
（自民党安倍派高木毅前国対委員長）「秘書を信頼していたとはいえ私自身がより細心の注意をもって対応すべきであったとじくじたる思いであり、ひとえに私の至らなさであったと深く反省をいたしております」
高木前国対委員長は会見でキックバック分の不記載が1019万円に上っていたことを明らかにしました。
Q.離党とか議員辞職という考えはない？
（自民党安倍派高木毅前国対委員長）「ございません。しっかりと離党せず辞職せず、しっかりと政権与党の一員としてこれからも仕事をさせていただきたいというふうに考えております」

■「お前は出るのか？」“退会ドミノ”茂木派に異変

きのう27日、地元・福岡で講演をおこなった、麻生太郎副総裁は自身が率いる“麻生派の存続”を明言しました。
（自民党麻生太郎副総裁）「派閥というものを政策集団として、一層皆さん方の期待に応えるような集団として我々は頑張っていかねばならぬと思っております」
森山派は―
（自民党森山裕総務会長）「（森山派を）解散をさせていただくという選択が政治の信頼を取り戻し…」
3日前に自身が率いる森山派を解散しましたが、きのう27日…
（自民党森山裕総務会長）「引き続きどういう形にするかは別にして政策集団としての努力は続けていこうと思っているのでその点のご理解をいただきたい」
地元の鹿児島で新たな政策集団の立ち上げを表明。森山派の元メンバーの8人が中心になるといいます。

こちらは存続させる方針の茂木派ですが、小渕優子選対委員長や青木一彦参院議員ら所属議員5人が相次いで退会を表明、ほころびも見え始めています。
（自民党茂木派野村哲郎参院議員）「きのうも茂木幹事長から『お前は（派閥を）出るのか？』という電話をいただきまして」
鹿児島が地元の茂木派の野村哲郎参議院議員。派閥退会者が相次いでいるため、あす29日、茂木派所属の参議院議員が集まって解散も含めて今後の対応を協議するといいます。
（自民党茂木派野村哲郎参院議員）「歯が抜けたように崩壊が始まったと言ったほうがいいのかもしれない」
安倍派の幹部に対して、解散を求めた越智隆雄衆院議員はこの動きをどうみているのでしょうか。
（自民党安倍派越智隆雄衆議院議員）「派閥はもうないんですよ。人の集まりはいくらでもできるし、総裁選に向かってはいろんなグループはできるけど今までみたいに一回この派閥に入ったら基本的にずっとその派閥にいて、他の派閥とかけ持ちはできない。カネとかポストについての力が持つ存在じゃなくなるという意味では大きな変化ですよね」
26日に開幕した通常国会。会期は150日間、裏金問題の真相解明と、政治資金規正法の改正など政治改革が焦点です。

■安倍派幹部の“処分”どうなる　スタジオ解説

（小木逸平アナウンサー）Q.安倍派幹部の責任論、自らの責任は安倍派内で結論は出た？

（政治部千々岩森生官邸キャップ）「責任について結論は全く出ていない。安倍派・塩谷座長が急に会見するということで何か出るかと思ったが、党を出ていくことも、議員を辞めることもない。裏金はいつ誰が何で始めたのか、何に使ってどういう目的だったのか深掘りもない。申し訳ないが自浄能力がないことがはっきりした」

（渡辺留海アナウンサー）Q.自民党として“離党勧告”を出すことは？

（政治部千々岩森生官邸キャップ）「自民党の中でも声が出ているし、安倍派の中からも幹部の責任を問う声が出ているが、動きはストップ、フリーズした印象。例えば処分を下す執行部側、茂木幹事長も自分の派閥の中が1人抜け、2人抜けと流動化。自民党の中では“茂木氏は政治家人生の中で今が一番ピンチではないか”との声が出るほど、執行部側も足元が揺らいでいる。それで処分の話に力強くいけない事情もあるのでは」

（共同通信社編集委員太田昌克氏）「茂木派の中堅を取材してみたが“（派閥が）壊れる前に動くということですかね”と言っていた。すなわち、さらに（派閥からの）離脱者が見込まれる中、茂木派としても何らかの手を打たなければならない局面に来ているのではないかとの見方を示していた」

（小木逸平アナウンサー）Q.残る麻生派はまだ“派閥でやる気”がある？

（政治部千々岩森生官邸キャップ）「麻生氏は自分から派閥を解体するつもりはさらさらない。最後の1つの派閥になってもやめないだろう。ただ、麻生派に所属している特に選挙基盤の弱い中堅若手から1人抜け、2人抜けという動きが出てくるのでは」

（小木逸平アナウンサー）Q.岸田総理にとってこの状況は？

（政治部千々岩森生官邸キャップ）「プラスだという人もいる。結果的に岸田さんが浮上するという見方もあるが、マイナスも相当あると思っている。安倍元総理が亡くなった時の状況とすごくオーバーラップする。当時は安倍さんという最大派閥のリーダーがいて、岸田さんからすると方向性も違う、そして非常に強い、面倒くさいなという思いがありつつも、安倍さん1人と話をつければ物事が前に進んだ。安倍さんがいなくなって安倍派が流動化、いろんな人と話をしなければいけなくなりガバナンスがきかなくなったという側面が当時あった。これからはいろんな人と話さなければいけない。砂つぶのようにすくってもすくってもガバナンスがきかない状況になっていくのでは」

（渡辺留海アナウンサー）Q.野党に対して総理はどう対応？

（政治部千々岩森生官邸キャップ）「野党から見れば当然追及を強める。説明が遅れれば遅れるほど、世論と乖離すればするほど傷が深まる」

（小木逸平アナウンサー）Q.根本的なところに手をつけていない印象があるが？

（共同通信社編集委員太田昌克氏）「ある元総理補佐官を取材したが、“そもそも真相解明の第三者委員会も作らず、派閥に報告も命じない。岸田さんは入り口から間違っている”とバッサリ。安倍派の若手も“事実解明と原因分析をしないからこんなことになっている”と。岸田総理は全容究明の道筋を示してほしい」

1月28日『サンデーステーション』より
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