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■謎の“ヘジー”に会いたい家族
東京・原宿の竹下通り。“若者の街”も、今や外国人観光客でいっぱいです。
アメリカから来た観光客
「ニッポン大好き。素晴らしいです」
その竹下通りから程近い場所にあるのが、観光案内所。多い日は300人が訪問。総勢8人のスタッフで対応しています。
この日やってきたのは4人組。行きたい場所があるといいます。
父親
「そこは近い?」
スタッフ
「10分くらいですね」
父親
「歩いて?」
母親
「予約できるか調べてもらえる?」
スタッフ
「何人ですか?」
母親
「家族4人です」
シンガポールから来たという家族です。
スタッフ
「すみません。満席みたいです」
父親
「満席なんだ」
どうやら、かなり人気がある場所のようです。
父親
「ペットカフェに行きたいんだよ。この子たちが見てみたいんだってさ」
「どうして行きたいんだい?」
娘(11)
「カワイイから見てみたいの」
案内所のスタッフが別のお店を探してくれました。
母親
「午後3時45分からの回ね」
そこには、普段なかなかお目にかかれない珍しい動物がいるといいます。
父親
「娘は、そのぬいぐるみを持っているんだ。“ヘジー”って名付けているんだよ」
娘さんが大切にしているぬいぐるみ“ヘジー”のモデルに会えるカフェ。一体どんな場所か気になります。
母親
「抱っこしてみて。優しくね。優しく、優しく」
娘
「ワオ」
そう、ここはハリネズミと触れ合えるカフェ。ハリネズミは英語で「ヘッジホッグ」ということから、ぬいぐるみに“ヘジー”と名付けたそうです。
母親
「本物の“ヘジー”はどう?」
娘
「本物は違うわ。すごく動くよ」
母親
「そりゃ動くでしょ」
こちらでは、ハリネズミはもちろんのこと、ミーアキャットなどとも触れ合えます。30分、ワンドリンク付きで1430円です。
母親
「今までにない体験です。いいお店を紹介してもらいました」
■怒涛の質問攻め 猛烈オランダ人
午前中、空いている時間に来た女性2人組。それは波乱の幕開けでした。
スタッフ
「何か探していますか?」
日本人女性
「イッパイあるみたい」
日本人女性と一緒に来たオランダ人女性(60代)。ここから怒涛(どとう)の質問攻めが始まろうとは思いもしませんでした。
オランダ人女性
「日本の地図はある?」
スタッフ
「こんな感じの地図ならあります」
オランダ人女性
「それは持ってる。全体の地図はない?」
スタッフ
「ないんです」
オランダ人女性
「電車の路線図は?」
スタッフ
「路線図はありますが、東京のだけなんです」
1カ月近く、日本に滞在するオランダ人女性。質問が止まりません。
オランダ人女性
「ネクストクエスチョン。東京でできるツアーについて教えて」
スタッフ
「たくさんありますよ」
オランダ人女性
「ネクストクエスチョン。皇居のツアーってあるの?」
なんと、およそ1時間も質問攻めに。学生時代に海外で出会ってから40年以上の仲だという2人。
日本人女性
「(日本のことを)私が全部知っていると思って、とにかく来ちゃったんですよね。私は日本語は分かるんですけど、東京は分かんないんですね、全くね。こんな大都市」
女性は神奈川県に住んでいるため、東京には疎いといいます。そこで、観光案内所に助けを求めて来たんだそうです。
オランダ人女性
「アリガトウゴザイマス」
その後、2人は案内所のスタッフに紹介された観光バスへ。各所を効率よく回れる短時間のツアーです。
オランダ人女性
「観光案内所の対応は素晴らしかったです。色んな情報を探してくれました。労を惜しまず、付き合ってくれて、本当に助かりました」
■シャワーを探す男性 なぜ?
ところ変わって新宿。JR新宿駅の東南口を出た場所にも観光案内所があります。多い日は900人が訪れる超多忙な案内所です。
この日、どこか浮かない様子の男性が訪れました。
イギリス出身の男性
「とにかくシャワーが必要なんだ」
スタッフ
「インターネットカフェというところがあります。シャワーだけでも大丈夫です」
イギリス出身の男性
「完璧だね」
なんでシャワーを探しているんでしょうか?
通訳
「この観光案内所を取材しているんですが」
イギリス出身の男性
「なんてこった。今、見た目がひどいんだよ。シャワーを浴びられていないんだ」
それでも、イギリス出身の男性は快く取材を受けてくれました。
イギリス出身の男性
「実はきのう九州から夜9時に出発して、バスと電車を乗り継いでやっと東京についたんだよ」
男性は九州から夜通し移動してきたといいます。ところが…。
イギリス出身の男性
「ホテルに行ってみたら、きょうはメンテナンスで夕方5時までシャワーを使えないというんだよ。でも、東京でやりたいことが目白押しなんだ。とはいえ、見た目がこんなんじゃ、どこにも行きたくなくだろ」
男性は、1秒でも時間を無駄にできないようです。
イギリス出身の男性
「ありがとう。じゃあ、よい一日を」
シャワーを浴びてから買い物に行くそうです。
■圧縮袋を探すカップル 意外なワケ
続いてやってきた外国人は変わったものを求めていました。
女性
「圧縮袋を探しているんです」
スタッフ
「分かりました」
圧縮袋を探しているというニュージーランドから来たカップル。
スタッフ
「セリア(100円ショップ)には取り扱いあるよ」
「圧縮袋は100円ショップにもありますし、ハンズというお店もあって、そこにも同じような商品があります」
一体なぜ圧縮袋を?袋の中にヒントがありました。
男性
「クレーンゲームで遊んで、たくさん景品を取ったので圧縮したいんです」
クレーンゲームにハマり、1万円近く使っているというカップル。景品の中でもかさばるぬいぐるみを何とかしたいと圧縮袋を探していたんです。
通訳
「どのくらいクレーンゲームを?」
女性
「毎晩行っているんです」
男性
「いや、夜だけじゃないね。ハンパじゃないよ」
■ロッカーから荷物が消えるトラブル
この日、ちょっとした“トラブル”が起きました。
カナダから来た男性
「コインロッカーに荷物を入れていたんだけれども、この紙しか出てこなかったんです」
荷物がなくなったと訴えるのはカナダから来た男性。案内所の近くのコインロッカーに入れていたところ、忽然(こつぜん)と消えてしまったといいます。
スタッフ
「中身は?」
カナダから来た男性
「スーツケース1個です」
スタッフ
「色は?」
カナダから来た男性
「黒です」
スタッフ
「黒いスーツケースだそうです」
管理事務所に確認したところ…。
スタッフ
「担当者が来るので、ここで待っていてください」
カナダから来た男性
「ありがとう」
実はコインロッカーから荷物が消えたのにはワケがありました。
カナダから来た男性
「荷物を預けられる期間が3日までだと知らなかったんです」
聞けば、男性はコインロッカーに荷物を預けたまま、関西方面へ9日間も旅行していたんだそうです。
管理事務所が回収したと分かり、ひと安心です。
カナダから来た男性
「HAPPY。遠くまで取りに行く必要がなくて助かりました」
■世界中で探す息子たちへの贈り物
年が明けた2024年。年始から外国人が続々と来ます。
すると、入ってくるや否や何かを探す男性がいます。
アメリカ人男性
「書き込めるようなポストカードを探しているんだけど、どこにあるかな?」
スタッフ
「日本らしいものですか?」
アメリカ人男性
「東京や日本って分かるようなものがいいな」
ポストカードを探しているのは、アメリカ人男性です。
アメリカ人男性
「息子たちにあげるポストカードを探しているんです。航空会社で働いていて、訪れた国でポストカードを購入してはメッセージを書いているんだよ」
客室乗務員として世界を飛び回る2児のパパ。世界各国のポストカードにメッセージを添えて息子たちが大きくなったら渡すんだそうです。
アメリカ人男性
「『歩き始めたよ』とかね。彼らが振り返ることができるだろ」
男性は、年始に発生した航空機事故に心を痛めていました。
アメリカ人男性
「2機が衝突してしまったよね、とても悲しいです。私たちは90秒以内に乗客を避難させる訓練をしています。命を救うために日々訓練するのみです」
この後、男性が購入したポストカード。子どもたちへどんなメッセージを書いたんでしょうね。
観光案内所は今年も忙しくなりそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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