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■施設運営組合がSOS「緊急事態!」
運び込まれてくるのは、マットレスやソファ、掃除機など大量の粗大ゴミ。江東区にある東京23区で唯一、粗大ゴミを破砕処理できる施設です。一日およそ150トンもの粗大ゴミが運び込まれるこの施設が今、大変なことになっています。
21日、施設を運営する組合が「緊急事態です!粗大ゴミがあふれています」と、SOSの声明を出しました。粗大ゴミの受け入れは今も続けられていますが、もともと何も置かれていないスペースが、今は粗大ゴミであふれかえっています。
■火災で稼働停止 代わりの施設はキャパ7割
なぜ、ここまで粗大ゴミが増えたのでしょうか?
実は先月、この粗大ゴミの処理施設で火災が発生。消防車など30台以上が出動する事態となりました。
東京二十三区清掃一部事務組合 中防処理施設管理事務所 山根宏史副所長
「この辺りで燃え始めて、奥の磁選機(鉄の選別や回収する機械)のほうにいった。これは全部、すすというか焼け焦げた状態」
粗大ゴミ破砕処理施設は現在、稼働停止状態。代わりの不燃ゴミ処理施設は火災前まで、そのキャパシティーの2~3割程度しかゴミはありませんでしたが、粗大ゴミが置かれるようになってから、1カ月で7割近くが埋まりました。
■“リチウムイオン電池火災”原因か 過去最多
火災の原因は何だったのでしょうか?
山根副所長
「タンスとか布団とかそういったものを処理した時に出てくるおがくず状のものが多くて。おそらく二次電池、リチウムイオン電池から発火したものが燃え移ったのではないかと」
リチウムイオン電池は、圧力や強い衝撃を受けると発火する恐れがあります。充電式の掃除機や電動自転車などに含まれるリチウムイオン電池は、作業員が粗大ゴミの中から手作業で分別しています。
山根副所長
「掃除機は一日800個ほど入ってくるんですけど、そのうち我々で(リチウムイオン電池を)取れているのが約200個。ここにバッテリーが入っていたと思われます。これはロボット掃除機」
リチウムイオン電池が原因とみられる火災は、東京だけで今年過去最多の166件起きています。もし、不燃ゴミ処理施設でも火災が起きてしまうと…。
山根副所長
「我々の見込みでは年末年始にゴミがある程度増えても、何とかこちらの系統であふれることはないかと。ただ、不燃ゴミ処理センターで火災があったとなると、5日ぐらいでこのヤードがすべていっぱいになって、ゴミが受け入れられないような状況もありうる」
■「お断りはしない」が…「どうすれば?」
粗大ゴミ破砕処理施設の仮復旧は来年2月から3月で、完全復旧は来年の冬ごろを目指しています。ゴミが増える大掃除シーズン、一人ひとりの協力が必要です。
山根副所長
「我々としては基本的に皆さんのゴミを安定的に処理するというのが使命。お断りすることはしない。ただ、ちょっと非常事態ということもあるので、急がないものについては少しずらしていただくようなご協力をお願いできれば」
年明けに引っ越しを控えている人はこう話します。
年明けから引っ越し予定の人
「タンスとかボロボロなので買い換えようかなと」
「近々同棲(どうせい)する予定で、それに向けてゴミが増えそう」
「できるだけ協力したいなとは思うんですが、どうすればいいんだろう」
(「グッド!モーニング」2023年12月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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