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■「言葉の疑問解決室」文化庁が立ち上げへ
突然ですが、「破天荒」という言葉はどういう場面で使いますか?
20代:「やっていることがめちゃめちゃな人とか、暴れているみたいな意味があるかなと思う」
この言葉はかねてから誤用が指摘されていて、文化庁が行った最新の世論調査では6割以上が「豪快で大胆な様子」の意味で使っていることが明らかになっています。
本来の意味は「誰も成しえなかったことをすること」ですが、この意味で使っているのは2割程度にとどまります。
20代:「めちゃめちゃ褒め言葉じゃないですか。無茶苦茶な人に使うイメージがあったので、意外だったんですね」
こうした状況を背景に、文化庁は「言葉の疑問解決室」というウェブサイトを立ち上げる方針です。本来と異なる意味で使われがちな言葉や、「超える」と「越える」といった使い分けに迷う漢字などを解説した信頼して頼られるサイトを目指します。
■文化庁の言葉解説 日本語学者が疑問符
ところが、日本語の専門家から待ったがかかりました。「文化庁が『いい日本語』を決めるなら抵抗しようじゃないの」とSNSで訴えたのは日本語学者で、長年、国語辞典の編纂(へんさん)も行っている飯間浩明さんです。
一体、どういうことなのか、本人に直接話を聞きました。
飯間さん:「放送(テレビ)の場合はどこからも文句のない日本語を使う必要があると思う。ただ、大多数の人々は『この言葉を使ったら伝わるな』という言葉を選べばいいんであって、その時に『そういえば文化庁のウェブサイトにこの言葉は本来の意味でない』と書いてあったなと思いながら、何となく罪悪感を持ちながらその言葉を使うようになってしまうと、それは望ましいことではないなと考えます」
そもそも、飯間さんは今ある文化庁の言葉の解説にも疑問を投げ掛けます。
例えば、「御の字」という言葉について、文化庁は「『大いにありがたい』が本来の意味であり、『70点取れれば御の字だ』といった使い方に見られる『ひとまず納得する』という意味は無い」と解説しています。
一方、飯間さんは次のように指摘します。
飯間さん:「菊池寛の作品のなかに、相手が『140円に10円足りないんですけど』と言ったのに対して、『それだけあれば御の字ですよ』と言っている場面があります。これは『大いにありがたい』というよりは、『一応納得できますよ』というニュアンスもあるわけですね」
この小説が書かれたのは、およそ90年前。飯間さんは「その時から、日本を代表する文豪が『ひとまず納得する』の意味で使っていた」と主張しています。
飯間さん:「国や文化庁が正しいと言ったからこの言葉が正しいというんじゃなくて、この言葉を使えば、確実に相手に届く、自分の気持ちを分かってもらえる。そういう言葉を選んで使うようにする方がよっぽど有益で有意義なことであると思います」
(「グッド!モーニング」2023年12月7日放送分より)
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