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■動画には危険な場面も…男性が階段から転げ落ちる
今野蓮容疑者(30):「私人逮捕は必要なことだと思っています」「痴漢という犯罪、盗撮もそうだと思うが、私人逮捕以外で捕まえることはできない」
先週、「中島蓮」こと今野蓮容疑者は、番組の取材にこう話していました。
今野容疑者:「触られていましたけど、大丈夫?今、触っていましたよ」
男性:「触ってないです」
今野容疑者:「見てます、見てます」「触っていたでしょ、左手で」「してない、してない。完全に手のひらで触っていました。手のひらでお尻触ったら痴漢です」
男性を痴漢したと決めつけて、その場で取り押さえ、警察に連行。その一部始終を撮影し、YouTubeに投稿していました。別の動画では…。
今野容疑者:「危ないって。止まれって」
駅員:「どうしました?」
今野容疑者:「痴漢です」
今野容疑者から痴漢したと決めつけられた男性が逃走。その際、階段から転げ落ちる危険な場面もありました。
■今野容疑者…動画投稿は「収益目的ではない」
今野容疑者は25万人以上が登録する「ガッツch」を運営。痴漢、盗撮、覚醒剤の撲滅をうたい、私人逮捕系ユーチューバーとして活動していました。
13日には、同じく私人逮捕系ユーチューバーとして活動していた「煉獄コロアキ」こと杉田一明容疑者(40)が逮捕されました。
杉田容疑者:「アンチどもよかったな、本当。私人逮捕系ユーチューバーは不滅だ!」
杉田容疑者の逮捕を受けて、番組が私人逮捕系ユーチューバーについて取材していたところ、自らインタビューを受けたいと現れたのが、今野容疑者です。その際には、次のように話していました。
今野容疑者:「収益目的ではないです。撲滅活動を通じて、しっかりと社会が変わるまで、この活動を続けたいと思っています」
活動の目的は「動画投稿による収益ではない」と話していました。しかし、4日前に投稿された動画では…。
今野容疑者:「クラウドファンディングを開始させていただきます。使用目的は活動費、みっちー(奥村容疑者)の生活費、私の生活費」
活動資金を募るために、クラウドファンディングへの資金協力の呼び掛けをしました。
その背景には、YouTubeの規定に違反するとして、2週間前に広告収入が止められたことがあるとみられます。
■専門家が指摘する“動画の問題点”
そして、20日に撮影・編集を担当する「みっちー」こと、奥村路丈容疑者(28)と共に逮捕された今野容疑者。逮捕容疑は「覚醒剤取締法違反」です。
今年8月、今野容疑者と奥村容疑者はネット掲示板でやり取りしていた男性に対して、JR新宿駅東口の路上に覚醒剤を持ってくるよう、そそのかした疑いが持たれています。
警視庁によりますと、2人は今年8月、女性を装ってネットの掲示板に「覚醒剤を一緒に使いたい」などと投稿。それを見た男が覚醒剤を横浜市で購入し、2人はその男に待ち合わせ場所の新宿駅前に持ってくるよう、そそのかしたといいます。
そして、男が警察に現行犯逮捕される様子を撮影していました。
実際、今野容疑者らがこれまでに撮影・投稿した動画の中には、覚醒剤絡みで取り押さえるシーンが複数あり、同様の手口を繰り返していたとみられます。
今野容疑者:「ある情報をもとに覚醒剤の使用者を誘き出して、私人逮捕。警察に突き出そうと思って、きょう来ています」
今野容疑者:「所持品検査お願いします。とりあえず所持品検査」
今野容疑者:「ダメダメダメ、手荒な真似したくないんで、まじで」
こうした動画の問題点について専門家は、次のように話します。
元埼玉県警 捜査1課 佐々木成三氏:「今回問題なのは、犯罪を誘発してるんですよね。ユーチューバーが行っている行為は、おとり捜査になります。『覚醒剤持ってきてほしい』と掲示板に書き込んで、その場で会ったところで警察がもし職務質問していたら、覚醒剤の共同所持になる(可能性がある)」
■今野容疑者が語った…自身の活動に対する“リスク”
また、今野容疑者らが投稿した動画には危険なシーンが数多くあり、そうした点についても問題視する声が上がっていました。
今野容疑者 :「本当に死に物狂いで、人生をかけて逃走するので、ある程度の場合によってはですけど、ある程度の実力行使は必要です」
今野容疑者:「(Q.駅構内で落ちてしまう動画は?)もっと早く制圧すべきだと思っています」「(Q.それはどういった制圧?)階段から転び落ちる前に制圧するべきだったと。あそこで逃走を許したのが、とても危ないこと。犯人(男性)ももちろんそうですし、他の第三者に迷惑かかってしまう。けがをさせてしまう可能性があるので」
JR東日本は、周囲の客に危険が及ぶ行為や他の客が映るような撮影、またその動画の公開についてはやめるよう呼び掛けています。
今野容疑者は、自身の活動に対するリスクについて、次のように話していました。
今野容疑者:「覚悟を持って、リスクを承知の上でやっています。私たちが今まで以上に襟を正して、そういった痴漢っていう犯罪そのもの、盗撮っていう犯罪そのものに注目してもらえる活動にしていく」
■専門家「警察は強い姿勢を示すぞという一つの警鐘」
「襟を正す」と話していた今野容疑者ですが、今回の逮捕容疑が事実であれば、自ら犯罪に加担していたことになります。
相次ぐ、私人逮捕系ユーチューバーの逮捕。その背景について、専門家は次のように話します。
佐々木氏:「私人逮捕ユーチューバーが後を絶たない、社会問題になっていくなかで、動画がしっかり残っているということは、これは明確な証拠になっている。今後も同様の行為をした場合は、警察は強い姿勢を示すぞという一つの警鐘だと思う」
警視庁は、2人の認否を明らかにしていません。
(「グッド!モーニング」2023年11月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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