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例年、10月中旬は感染症の患者は減っていましたが、病院では今、新型コロナでも、インフルエンザでもない発熱患者であふれているといいます。何が起きているのでしょうか。
19日午前9時半、東京都内にある『いとう王子神谷内科外科クリニック』では、開院から10分も経たずに、午前の予約はいっぱいになりました。院内の待合室は、発熱を訴える患者が途切れることはありません。
伊藤博道院長:「今、風邪をひいている人のなかで、インフルエンザでもコロナでもなく“不明な高熱”という人がいて、のどの痛みやせきや目…という人もいるんですけど」
4日前に発熱したという20代の男性。のどの痛みなどに加え、目の充血がありました。
伊藤博道院長:「コロナの抗原検査=陰性。アデノウイルス=陽性。症状の3兆候もそろっている。熱とのどの痛みと目の充血。『咽頭結膜熱』ですね」
咽頭結膜熱は“プール熱”とも呼ばれ、子どもに多くみられる感染症です。“急増する発熱”の一因とみられています。原因となるアデノウイルスは感染力が非常に強く、アルコール消毒も有効ではないとされています。
伊藤博道院長:「インフルエンザの患者は結構多いが、それ以外の患者が多い。(これまでと)だいぶ変わった。しかも大人の方もいますし、非常に異例の事態」
プール熱はこれまで、プールが開かれる時期に感染者が増えていましたが、今年は違います。東京都では、統計を始めた1999年以降、最悪の状況。初となる『プール熱の流行警報』が出されました。大阪や福岡、宮城なども、流行レベルに達したとして注意を促しています。
ただ、生活を守るためには“正しく恐れる”ことが必要です。神奈川・相模原市にある『協栄スイミングクラブ相模原』では、対策を徹底。感染者を出していないといいます。授業中でも行われる水質のチェック。水に入る前後にはしっかりシャワー。身体を拭くタオルは、他の子との接触を避けるため、個別に袋に入れられています。
小学6年生:「(Q.何でこんな対策している)タオルからウイルスがうつらないように」
感染症に対する子どもたちの意識も高いようです。医師によりますと、しっかりと衛生管理されていれば、プールの水を介して感染することは通常なく、タオルの接触を避けるなどの対策は家庭でも効果的だといいます。
伊藤博道院長:「大きな感染。これはコロナの影響もありますし、異常気象で季節がずれ込んだと。これによって遅い時期に、異例のプール熱流行が起きている。何か忘れている感染症が、またタケノコのように出てきて、時期外れの感染の波が起こることは、しばらくの間、数カ月、1年先も含めてあるかも」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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