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■専門家「ヒズボラへの支援が入らないように」
大行列は、シリアに帰ろうとする難民たちです。
難民
「生まれ育ったシリアに15年ぶりに帰れるんだ。これが始まりだ。やっと家族に会える」
拷問がうわさされていた刑務所では…。
反体制派の兵士
「女性の皆さん、さあ出てきて。何も怖がることはないよ。我々は反体制派です。アサド軍ではありません」
独裁的なアサド政権が崩壊した今、不当に投獄されていた市民を解放する動きも始まっています。
しかし、状況は予断を許しません。現地メディアによりますと、イスラエル軍による越境攻撃が行われ、化学兵器の研究施設や防空設備などが標的となっています。
中東情勢に詳しい放送大学の高橋和夫名誉教授は「どさくさに紛れて(イスラエル軍は)シリア軍が持っていた軍事機材・施設を徹底的に爆撃しています」と話します。
シリアの混乱に乗じて、イスラエルが軍事侵攻を始めたというのです。
現地メディアによれば、イスラエル軍はシリアとの国境にあるゴラン高原の非武装地帯を越え、シリア国内に侵入。さらに、首都ダマスカスの南西25キロの都市カタナまで進軍しているというのです。
高橋名誉教授
「(イスラエルは)ダマスカスまで取るつもりはないと私は思っています。レバノン南部とシリアを切り離そうとしている。レバノン南部を拠点とするヒズボラへの支援がイランから入らないようにする」
シリア南部に軍事侵攻することで、イスラエルに敵対するイランからレバノンの武装組織「ヒズボラ」に武器などの支援が届かないよう、補給路を遮断することが目的ではないかと推測します。
首都の間際まで迫るイスラエル軍。なぜ国際的な批判が巻き起こることを覚悟で、シリアへの軍事攻撃を続けているのでしょうか。
高橋名誉教授
「おそらくどんな政府ができても二度とイスラエルに立ち向かうことがないように、とことん今たたいておこうというのが一つ。それからもう一つは、将来イランとの戦争を考えると、シリアの上空を通過してイスラエルの空軍がイランに爆撃に行くというシナリオがあるので、その前にシリアの防空施設・レーダーなどを潰しておこうという気持ちもあるのかもしれない」
一方、ロイター通信によると、イスラエル軍はシリア国内への進軍を否定。国境の非武装地帯から離れていないとしています。
(「グッド!モーニング」2024年12月11放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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