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■掘削工事との関連不明も…工事中断して原因調査
地中から水が湧き出て、ポコポコと気泡が噴出しています。この謎の現象が起きたのは東京・町田市。リニア中央新幹線の地下トンネルの掘削現場近くにある住宅の駐車場です。
リニア中央新幹線を考える町田の会 奥村憲雄氏
「この芝生の境目くらいですね、ブクブクブクブク出たと。だいたいあそこの側溝にまで流れ込んでいたという状態」
映像を撮影した市民団体によりますと、水と気泡は、先月22日から24日の3日間にわたり出ていたといいます。
奥村氏
「僕が見た感じでは1.5メートルか2メートルくらい(にわたって)、(水と気泡の)出口が来るたびに移動していた。(水を)調べて、塩素とかカルキがないから、これは水道水じゃないとなった」
当時、住宅から40メートルほど離れた場所の地下深くでは、リニア新幹線の「掘削作業」が行われていたとみられます。
この工事では、土を削りやすくするため、地中に気泡剤が投入されていました。
異変は、住宅から300メートルほど離れた場所でも起きていました。
奥村氏
「きのう(7日)も道路の漏水があった。そこの信号、曲がったら水が(出ていて)濡れてるなと思って」
「(Q.水道水ではない?)塩素は検出されなかった。カルキではないということが、どういう意味なのかということはJRさんがちゃんと調べて因果関係を明らかにすることではないかと」
水と気泡が出たことと、掘削工事との関連は分かっていませんが、JR東海は工事を中止して、原因の調査を進めています。
8日、市民団体は会見を開き、JR東海側に「住民の納得を得られるまでは、工事を再開しないこと」などを求めました。
リニア中央新幹線を考える町田の会 藤井石根さん
「安全性とか環境問題というのは非常に重要な問題ですので、この辺を考えないで(工事を)やっていいのかという懸念を持っている」
■湧き出た水は「地下水」 人体や環境への影響はなし
地下トンネル工事を巡るトラブルは過去にもありました。
2020年には東京・調布市で外環トンネル工事が原因とされる陥没が発生。当時、近くの川で気泡が噴出するなど、今回と似たような異変が起きていました。
藤井さん
「我々が心配した事項が町田市でも起こったということで、非常に危機感を覚えている状態でございます」
今回、起きた一連の異変について、専門家は、リニア新幹線の工事が原因である可能性があると指摘します。
日本大学理工学部 鎌尾彰司准教授
「シールドマシン(掘削機)の中から圧縮空気と泡を送るんですよ。圧縮空気が過剰な部分があったので、それが地表に出てしまったのだと思う。掘っている地盤がほとんど砂地盤なんです。地表面から40メートルよりも深いところまで砂地盤ですので、砂を掘りますと、そういうの(水と空気)が出てくる可能性は高い」
周辺で陥没が起きる危険性はないのでしょうか。
鎌尾准教授
「もっとボコボコというような規模で下から気泡が出てこないと、今すぐ陥没が起きるというのはあまり考えにくい」
8日、JR東海は調査の結果を公表。湧き出た水は「地下水」で、気泡とともに“人体や環境への影響はない”としています。
JR東海
「引き続き、工事との因果関係を調査するとともに、掘進を再開する際には、改めて皆様にお知らせ致します」
(「グッド!モーニング」2024年11月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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