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■住宅の庭から噴出
住民から連絡があったのは10月22日のこと。住民が撮影した映像では、水と一緒に地中から気体が湧き出ているのが分かります。
現場の住民
「水道管がすぐ近くにあるので、水道局に電話し見てもらったが、水道が原因ではないと言われ、いろいろ探してもらったけど原因は分からない。85年いて初めて」
さらに、水が湧き出ていた住宅から約300メートル離れた交差点でも、同じような現象が起きていました。これに気付いたリニア町田の会の奥村さんは…。
リニア町田の会 奥村憲雄さん
「(Q.水がふき出たのはいつから)私が7日午後3時ごろに見たが、その時初めて気が付いた。(水道関係者が)塩素は含まれていないということです。これは地下水の可能性もあると」
■地下でトンネルの掘削中に
これらの現象との関連性はまだ不明ですが、現在、東京-品川と名古屋の間で工事が行われている、リニア中央新幹線。東京から山梨、長野、岐阜を経て、名古屋までは全体の約86%がトンネルです。そのうち、東京、神奈川、愛知では、地下40メートル以上の大深度で掘削工事が進んでいます。東京と神奈川の間には掘削機を降ろすことなどに使う、巨大な立坑(たてこう)と呼ばれる穴が9本開けられています。
今回の現場のすぐ側にもこの穴があり、工事区間と水が湧き出た場所を照らし合わせると重なりました。住宅の庭に水と気泡が湧き出た時、掘削の真っ最中だったとみられます。掘削機は、土を削りやすくするために、気泡を出しながら掘るものでした。
JR東海は、住民から連絡があった当日から工事を中断。湧き出ていた水と気泡は、その2日後から止まっているということです。
■酸素濃度の低い“気体”も
8日に会見を開いた『リニア中央新幹線を考える町田の会』は、出てくる気体を調べたといいます。
リニア町田の会 櫻井朋広共同代表
「24日の朝に行った時は(気体が)まだ盛んに出ている状態だったので、ペットボトルに気体だけを採取した。それが2本分ということです。酸素濃度が1%程度とごくごく酸素濃度の低い気体で、普通の空気じゃないなと」
JR東海と工事関係者も現地で調べたといいます。
リニア町田の会 亀山俊平さん
「このブクブクが発生している地上50センチのところに(JR東海らは)測定器を持ってきて測定をした。そうしたら(酸素濃度が)19.7%だった。だからそれはすぐには人体に影響がないだろうということで、住民の人に安心してもらいたいというふうに言われたわけです」
リニア中央新幹線については、別の工事現場周辺でも異常が報告されています。岐阜県瑞浪市では、トンネル工事現場の周辺で、井戸などの水位の低下や地盤沈下が確認されています。町田市の現象も、工事との関連についてはまだ分かっていません。
リニア町田の会 亀山俊平さん
「他は出ていることが確認できてないだけで、出る可能性はそれこそトンネル掘ってみないと分からないので、責任ある対応をちゃんとしていただきたいということです」
JR東海は、水と気泡の発生原因が分かるまで、工事は中断し、原因究明後に再開するとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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