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■「失職」か「議会の解散」か 大きな決断
兵庫県を本拠地とするスポーツチームのユニホームや、ブロックでできた姫路城。鎧かぶとが飾られています。様々な展示物の中心には、斎藤知事の肖像もあります。
先週、“おねだり疑惑”の贈答品がずらりと並んだ応接室が公開されました。
斎藤知事
「県内外から多くの外国の方も含め来客されるスペースですから。県外の方にもPRしていくために、知事応接室に設置。県庁の中にも設置しているので、そこは問題ない」
連日、厳しい批判にさらされながらも、続投の姿勢を崩さない知事。しかし、19日には県議会で不信任決議案が提出され、その日のうちに可決される見通しとなっています。
そうなると、知事は10日以内に失職するか、議会を解散するかの大きな決断を迫られます。
斎藤知事
「提出され可決されるということになれば、法律の趣旨に基づいて、私としてはどういう判断をするか決めていくということ」
■“知事不信任決議” 過去4回「失職」選択
戦後、知事に対する不信任決議案が可決されたのは4回。1976年、岐阜県の平野三郎知事(当時)が初めてで、その後、長野や徳島、宮崎で同様の事態が起きました。
当時、議会から決別を突き付けられた知事たちは、どのような選択を下したのでしょうか。
2002年、可決が宣告された瞬間、ぼうぜんと遠くを見つめているのは、長野県の田中康夫元知事です。
人気作家だった田中氏は、2000年に政界に足を踏み入れ、長野県知事になりました。歯に衣着せぬ発言で大きな注目を集めましたが…。
田中知事(当時 2001年)
「私は下諏訪の現行のダム計画によらなくても、治水と利水はできるという考え方でございます」
ダム建設を否定する「脱ダム宣言」で議会と対立。就任から2年後、不信任を突き付けられました。議会の解散か失職か、判断を迫られた田中知事は失職を選びました。
田中知事(当時 2002年)
「あす午前0時をもって、長野県知事としての私が、失職することを選択いたしました」
一度は、知事の座を追われた田中知事。しかしその後、出直し選挙に出馬すると、再び当選を果たし、2006年まで長野県知事を務めました。
他の3つのケースでも、知事は失職を選択していて、過去一度も議会の解散はありませんでした。
■例のない決断か 斎藤知事「様々な選択肢」
斎藤知事は、例のない決断に踏み切るのでしょうか。
斎藤知事
「(Q.辞職のタイミングを検討?)そこまでではなくて、法律に基づいて、様々な選択肢があるということ」
「(Q.議会を解散する選択肢を排除したわけではない?)様々な選択肢を検討していくということ」
もし議会の解散を選んだ場合、長期間にわたり議会が停滞し、選挙費用にもおよそ16億円が投入されることになります。
元総務大臣/元鳥取県知事 片山善博氏
「議会を解散しても、そんなに(議員の)顔ぶれは変わらない。議会の議員選挙をやっても、また不信任決議案になるのは分かる。議会を解散しても、あまり意味ない」
総務省時代の斎藤知事と共に仕事をした片山元総務大臣は、議会の解散は問題の先延ばしに過ぎないと話します。
仮に議会が解散されると、県議選が行われ、その後の議会で不信任案が再可決されれば、知事は即日失職することになります。
片山氏
「賢明な選択というのは、早めに辞めて、県民の多くの支持があると踏んでいるなら、もう一回知事選に出るのは一つの選択肢ですよね。当選するかどうかは全く別」
(「グッド!モーニング」2024年9月16日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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