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斬新な企画を数多く放送している『水曜日のダウンタウン』(TBS系、毎週水曜日よる10時放送)が、またも世間を騒がせる「説」を作り上げた。
8月21日の放送で、「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」と題した企画を放送。内容はドッキリ企画となり、『水曜日のダウンタウン』が終了するというデマを特定の芸人に伝え、どれだけ拡散されるかを検証するものとなった。
◆小藪の口パクが「最終回」と見える番宣CMで話題に
この企画が話題になったのは、先週から放送されていた番宣CMで視聴者にも本当に番組が終わるのではないかと疑念を抱かせていたから。
この番宣CMは、芸人の小籔千豊が「番組から大切なお知らせがございます」としたうえで、「実は今年10周年を迎えました、この『水曜日のダウンタウン』…」と言ったところで音声が消え、小藪が口パクして「最終回」と見える映像となる仕組み。
現在は、MCであるダウンタウンの松本人志が長期休養しているだけに、番組が秋の改編で終了する可能性は考えられた。だからこそ、視聴者も最終回なのではないかと推測し、SNSでは大きな話題を集めていたのだ。
ちなみに、番組の演出を手掛けるTBSの藤井健太郎氏は、番組放送前にX(旧ツイッター)上で「お騒がせしてスミマセン。ただ、秋で番組終了の話、業界関係者にはかなり前から噂が広まってしまっていたので…」と終了を煽(あお)る投稿を展開。これにより、スポーツ紙のネット版などはこぞって番組終了の可能性を報じ始めたのだ。
結果として、視聴者は最終回デマを放送前に体感したことになり、今回の「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」をより楽しむことができた。
視聴者やメディアも巻き込んだ斬新な企画であり、極上のエンターテインメントを『水曜日のダウンタウン』は提供してくれたことになった。
◆企画だけではなく前フリがあったからこそ没入度アップ「水ダウ最高」
正直言えば、今回の「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」は、企画だけではそこまで話題になるものではないだろうと感じる。
“終了デマを拡散するであろう”というドッキリのターゲットになったのは、芸能界でも指折りのゴシップ好きである岡野陽一、さらば青春の光・森田哲矢、ライス・関町知弘の3人。口が軽い芸人が、言ってはいけないことを仲間に言いふらすというのは他の番組でも取り上げられている企画だ。
VTRでも、視聴者の思った通りに各芸人が番組終了を言いふらし、しかも最終的にはお見送り芸人しんいちが、最大で29人に拡散していたことが発覚して最も口が軽いことが判明。見ているこちらとしては思った通りの結果で、特に驚きや発見がある企画ではなかった。
しかし、そんな企画でも、前フリとして視聴者に最終回かもしれないというデマを上手に拡散していたことで、没入度が格段にアップ。結果、SNSなどで「神企画」、「水ダウ最高」と大絶賛されることになった。
◆絶妙なラインで炎上を切り抜けた、巧妙で壮大な仕掛け
番組演出の藤井氏は、放送後のXで「業界内ではかなり噂が回っていたので、先週の予告を見て『やっぱり来たか』と思った人も多かったかと思います。なので、視聴者にも…人づてじゃないから出演者たちと同じではないけれど、少し体験型になっていた方が楽しめるかと思って、やや煽ってしまいました」と説明。
今回は、誤認するような番宣などをもとに、SNSで終了デマが拡散する土台を作るという、巧妙で壮大な仕掛けを作り上げた。
正直、ここまで世間を巻き込んで企画を面白くするには、炎上などのリスクもあっただろう。しかし、“番組は「終了」だ”と明確なデマの方向には煽らないなど、絶妙なラインで炎上を切り抜け、全てをエンターテインメントにしてしまった。
◆常にテレビの常識と戦い、笑いと感動を生み出し続ける『水ダウ』
『水曜日のダウンタウン』が支持されるのは、現在のバラエティ番組にはなくなってしまったチャレンジ精神が旺盛なことが最大の理由だろう。
今回の企画でも、普通の番組制作者なら炎上リスクを考え、事前に番宣やSNSで煽るようなことはしない。コンプライアンスの遵守がテレビ業界で蔓延(まんえん)する中で、当然の判断になる。
しかし、そのリスクを犯してでも、企画をとにかく面白くしたいという思いが、スタッフから感じられる。
ちなみに、この番組はテレビ業界で名誉とされる「ギャラクシー賞」を何度も受賞している。そんな権威ある賞を受けながら、常にギリギリのところで勝負する姿勢が、多くの視聴者の熱狂を生み出している。
そういったテレビマンの本気が伝わる番組だからこそ、視聴者は番組終了のデマに驚いたし、結果として自分たちも騙された事を知っても称賛の声を挙げるのだろう。
◆炎上をかわしギリギリを見極める力に磨きが
10年間にわたって、他にはない斬新で過激な企画で人気を得てきた『水曜日のダウンタウン』。過去には企画が批判の対象となり、炎上を繰り返してきたこともあった。
ただ、その歴史の中で、スタッフは炎上になるかならないか、ギリギリのラインを見極める力が非常に強くなっていると感じる。
今回の番組終了のデマもそうだが、今年5月に放送した、歯の無い人をスカウトする「歯無し運動会」など炎上してもおかしくない企画だ。しかし、スタッフだけでなく出演した芸人のロケの立ち回りもうまく、一般人とトラブルにならない調整を行える体制がしっかり出来ているように感じた。
また、今年3月に放送した「清春の新曲、歌詞を全て書き起こせるまで脱出できない生活」という企画もそうだが、タレント・一般人問わず対象となる人を激怒させない、ギリギリの笑って許せるラインをうまく突けるセンスにより磨きがかかっている。
だからこそ攻めた企画にも挑戦でき、高い人気を維持できているのだろう。
◆出演芸人が炎上を収めたことも。今後も過激な企画に期待!
ちなみに、最近では2024年1月に放送した「テレビのロケが一度も来たことのない店、東京23区内にも探せばそこそこある説」で、店主への芸人の失礼な態度や演出の問題で炎上を起こしたことがあった。
この時は、この企画の出演者だったトム・ブラウンのみちおが、ロケで訪問した店に後日訪れたことをXで報告し視聴者の怒りを収めている。
芸人が番組のフォローをSNSでするのは珍しいが、スタッフと芸人がタッグを組み、いい番組を作ろうという熱い思いを感じられるのは『水曜日のダウンタウン』の魅力となる。今後も、攻めの姿勢は崩さないままで、炎上を起こさない微妙な塩梅でおもしろい企画を作ってくそうだ。
これまで過激なものから知的好奇心を満たすものまで、さまざまな企画を放送してきた『水曜日のダウンタウン』。番組が終了することは無いようなので、今後も笑って感動できる企画を作ってわれわれを楽しませてほしい。
<文/ゆるま小林>
8月21日の放送で、「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」と題した企画を放送。内容はドッキリ企画となり、『水曜日のダウンタウン』が終了するというデマを特定の芸人に伝え、どれだけ拡散されるかを検証するものとなった。
◆小藪の口パクが「最終回」と見える番宣CMで話題に
この企画が話題になったのは、先週から放送されていた番宣CMで視聴者にも本当に番組が終わるのではないかと疑念を抱かせていたから。
この番宣CMは、芸人の小籔千豊が「番組から大切なお知らせがございます」としたうえで、「実は今年10周年を迎えました、この『水曜日のダウンタウン』…」と言ったところで音声が消え、小藪が口パクして「最終回」と見える映像となる仕組み。
現在は、MCであるダウンタウンの松本人志が長期休養しているだけに、番組が秋の改編で終了する可能性は考えられた。だからこそ、視聴者も最終回なのではないかと推測し、SNSでは大きな話題を集めていたのだ。
ちなみに、番組の演出を手掛けるTBSの藤井健太郎氏は、番組放送前にX(旧ツイッター)上で「お騒がせしてスミマセン。ただ、秋で番組終了の話、業界関係者にはかなり前から噂が広まってしまっていたので…」と終了を煽(あお)る投稿を展開。これにより、スポーツ紙のネット版などはこぞって番組終了の可能性を報じ始めたのだ。
結果として、視聴者は最終回デマを放送前に体感したことになり、今回の「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」をより楽しむことができた。
視聴者やメディアも巻き込んだ斬新な企画であり、極上のエンターテインメントを『水曜日のダウンタウン』は提供してくれたことになった。
◆企画だけではなく前フリがあったからこそ没入度アップ「水ダウ最高」
正直言えば、今回の「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」は、企画だけではそこまで話題になるものではないだろうと感じる。
“終了デマを拡散するであろう”というドッキリのターゲットになったのは、芸能界でも指折りのゴシップ好きである岡野陽一、さらば青春の光・森田哲矢、ライス・関町知弘の3人。口が軽い芸人が、言ってはいけないことを仲間に言いふらすというのは他の番組でも取り上げられている企画だ。
VTRでも、視聴者の思った通りに各芸人が番組終了を言いふらし、しかも最終的にはお見送り芸人しんいちが、最大で29人に拡散していたことが発覚して最も口が軽いことが判明。見ているこちらとしては思った通りの結果で、特に驚きや発見がある企画ではなかった。
しかし、そんな企画でも、前フリとして視聴者に最終回かもしれないというデマを上手に拡散していたことで、没入度が格段にアップ。結果、SNSなどで「神企画」、「水ダウ最高」と大絶賛されることになった。
◆絶妙なラインで炎上を切り抜けた、巧妙で壮大な仕掛け
番組演出の藤井氏は、放送後のXで「業界内ではかなり噂が回っていたので、先週の予告を見て『やっぱり来たか』と思った人も多かったかと思います。なので、視聴者にも…人づてじゃないから出演者たちと同じではないけれど、少し体験型になっていた方が楽しめるかと思って、やや煽ってしまいました」と説明。
今回は、誤認するような番宣などをもとに、SNSで終了デマが拡散する土台を作るという、巧妙で壮大な仕掛けを作り上げた。
正直、ここまで世間を巻き込んで企画を面白くするには、炎上などのリスクもあっただろう。しかし、“番組は「終了」だ”と明確なデマの方向には煽らないなど、絶妙なラインで炎上を切り抜け、全てをエンターテインメントにしてしまった。
◆常にテレビの常識と戦い、笑いと感動を生み出し続ける『水ダウ』
『水曜日のダウンタウン』が支持されるのは、現在のバラエティ番組にはなくなってしまったチャレンジ精神が旺盛なことが最大の理由だろう。
今回の企画でも、普通の番組制作者なら炎上リスクを考え、事前に番宣やSNSで煽るようなことはしない。コンプライアンスの遵守がテレビ業界で蔓延(まんえん)する中で、当然の判断になる。
しかし、そのリスクを犯してでも、企画をとにかく面白くしたいという思いが、スタッフから感じられる。
ちなみに、この番組はテレビ業界で名誉とされる「ギャラクシー賞」を何度も受賞している。そんな権威ある賞を受けながら、常にギリギリのところで勝負する姿勢が、多くの視聴者の熱狂を生み出している。
そういったテレビマンの本気が伝わる番組だからこそ、視聴者は番組終了のデマに驚いたし、結果として自分たちも騙された事を知っても称賛の声を挙げるのだろう。
◆炎上をかわしギリギリを見極める力に磨きが
10年間にわたって、他にはない斬新で過激な企画で人気を得てきた『水曜日のダウンタウン』。過去には企画が批判の対象となり、炎上を繰り返してきたこともあった。
ただ、その歴史の中で、スタッフは炎上になるかならないか、ギリギリのラインを見極める力が非常に強くなっていると感じる。
今回の番組終了のデマもそうだが、今年5月に放送した、歯の無い人をスカウトする「歯無し運動会」など炎上してもおかしくない企画だ。しかし、スタッフだけでなく出演した芸人のロケの立ち回りもうまく、一般人とトラブルにならない調整を行える体制がしっかり出来ているように感じた。
また、今年3月に放送した「清春の新曲、歌詞を全て書き起こせるまで脱出できない生活」という企画もそうだが、タレント・一般人問わず対象となる人を激怒させない、ギリギリの笑って許せるラインをうまく突けるセンスにより磨きがかかっている。
だからこそ攻めた企画にも挑戦でき、高い人気を維持できているのだろう。
◆出演芸人が炎上を収めたことも。今後も過激な企画に期待!
ちなみに、最近では2024年1月に放送した「テレビのロケが一度も来たことのない店、東京23区内にも探せばそこそこある説」で、店主への芸人の失礼な態度や演出の問題で炎上を起こしたことがあった。
この時は、この企画の出演者だったトム・ブラウンのみちおが、ロケで訪問した店に後日訪れたことをXで報告し視聴者の怒りを収めている。
芸人が番組のフォローをSNSでするのは珍しいが、スタッフと芸人がタッグを組み、いい番組を作ろうという熱い思いを感じられるのは『水曜日のダウンタウン』の魅力となる。今後も、攻めの姿勢は崩さないままで、炎上を起こさない微妙な塩梅でおもしろい企画を作ってくそうだ。
これまで過激なものから知的好奇心を満たすものまで、さまざまな企画を放送してきた『水曜日のダウンタウン』。番組が終了することは無いようなので、今後も笑って感動できる企画を作ってわれわれを楽しませてほしい。
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/item/neta/12194-3315849/