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“岡ちゃん”が高校の学園長就任「教育が社会を変える」 盟友・松木安太郎が直撃取材【サンデーLIVE!!】(2024年7月21日) -芸能ニュース/炎上まとめ

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2024年4月、愛媛県今治市に新しい高校が開校しました。その名も「FC今治高校里山校」。学園長を務めるのは、サッカー日本代表元監督の岡田武史さんです。なぜサッカーから教育の道に?どんな教育を目指す?40年近く前、共に日の丸を背負った盟友である「サンデーLIVE!!」コメンテーター・松木安太郎さんが直撃。教育の未来を考えます。

■岡田学園長が目指す教育古田敦也も期待

 松木さんが訪ねたのは、愛媛県今治市にある「FC今治高校 里山校」。2024年4月に開校を迎えた、男女共学の私立高校です。この学校の学園長を務めているのが…。

FC今治高校 里山校 岡田武史学園長
「この学校の中心になるのは主体性。主体性というのは自分が何をしたいか、どうやりたいか、どう思っているか」

 サッカー日本代表の元監督で、現在はFC今治会長の岡田武史さんです。

 そのFC今治の名を冠していますが、サッカーを教える学校ではありません。

 「定期テストなし」「午後は学校を飛び出して実践学習」といった独自のカリキュラムの学び。生徒は大学進学だけでなく、起業や留学など様々な進路を目指します。

 こうした“型破り”な高校の門をたたいた1期生は、全国から集まった34人。実は、1月に行われた入試で、古田さんも試験官として生徒たちと向き合っていました。

古田敦也さん
「すごい可能性を秘めた若い人たちがたくさんいると思うので、日本を引っ張ってくれるような、そんな人材を育成できるような学校になってくれればと思っています」

■「スマホOK」「自習OK」主体性を引き出す教育

 まず、辻校長先生が案内してくれたのは、理科の授業です。生徒たちが自ら関心のあるテーマを決め、調べたことをプレゼンします。発表に対し他の生徒が質問していくことで、学びを深め合っていきます。その場でスマホなどから調べるのもOK。自ら学ぶ精神が生徒たちに根付いています。

 続いては、英語の授業。一見、みんなバラバラに座っていますが…。

FC今治高校 里山校 辻正太校長
「あそこは会話しながら、問いかけられたことに対して答えて学んでいく。あの2人は英語で会話しながら、左の子は海外に行きたいっていう子ですね。がんがん質問してもらって、そのスピーキング力を高めるみたいな。この辺は黙々と、自分で今教科書を使いながら単語をやっている」

 全員が主体的に学べるカタチを目指して、生徒自身がそれぞれの学び方を選んでいたのです。

 数学の授業でも、先生が教える講義型、友達と教え合う交流型、自分で勉強する自習型の3つのスタイルに分かれています。

FC今治高校 里山校 辻正太校長
「数学と英語は特に個別最適な学びっていうのをすごく大事にしていて、成績で言うと結構バラバラ。(入試で)筆記試験をやっていないのでばらつきがあるので、それぞれが学び方も選ぶっていう形」

 生徒たちも、主体性を伸ばす学びを大切にしているようです。

FC今治高校 里山校1年 山本朔大さん
「将来、サッカーのチームを作りたくて。チームを作るにあたって、主体性を入ってきてくれた人に教えたい。持たせたい」

 岡田学園長の思いに共感して入学を決めたという生徒も。

FC今治高校 里山校1年 山口南帆子さん
「岡ちゃんが、『エラー&ラーン』の教育をしていると聞いて、なかなかエラーさせてくれる学校がないっていうか。中学の時、校則とかに不満があって声を挙げたんですけど届かなくて、ちょっと意味なくない、この教育って思っちゃって」

■松木×岡田対談…「サッカーから教育」の真意

松木安太郎(以下、松木):ということでまず、この今治にこだわった理由をご説明いただきたいなと思います。

岡田武史(以下、岡田):こだわった訳じゃなくて。最初は本当、日本のサッカーがこれから世界で勝っていくのに、主体性と言って、言われたことはきちっとやるけど、自分で判断できないってずっと言われてきた。Jリーグができて30年でかなり良くなった。でも、まだ根本的に解決してないなと思う時は時々あるわけよ。それをどうしたらいいんだろうって考えた時に、もう育成段階から変えていかなきゃいけないだろうなと。で、どうしたらいいかって考えた時に、あるスペイン人の有名なコーチに出会って。スペインにはサッカーの型があるんだけど、日本にはないのかって言ったんだよ。え、型?俺らは型にはめちゃいけないから自由だ、自由だってやってきたのに、あれだけ自由奔放にしているスペインに型があるってどういうことって話していたら、型にはめる型じゃなくて「原則」があって、それを16歳までに教えた後自由にするって言ったんだよ。
日本って、自分で考えなさい、どうするのって、自由にやりなさいって言って、16歳ぐらい、高校生ぐらいから戦術っていう対応策を教えるじゃん。全く逆だなと思って。そうしたら日本も、世界で勝つための日本人の原則を作って、それを16歳までに落とし込んで後は自由にする、今と逆の指導法をするクラブを作りたいって思い始めた。

松木:だから日本の場合は、例えば学校教育の中でスポーツがあるから、学校教育で16~18歳という年代までは結構
ガチガチの、学校にいなきゃいけない時間が多いわけじゃない。その辺がやっぱり日本にとってはすごくネックっていうところはあったと思うんだよね。

■「サッカーと資質は一緒」求められる主体性

松木:このインタビューで話を聞く時に、番組スタッフの人たちは、なんで岡田さんはサッカーの世界から教育の場に入ったんでしょうかって俺に質問したの。
一応、今までの(岡田学園長の)コメントとかいろいろ見たら、あれちょっと待てよと。この今治で学校を作られたベースになっているのは、全部サッカー選手の資質のことを書いてあるなと思ったんだけど。
だから実際僕からすると、今治で教育の場、実はサッカーと離れて、ではなくて、やっぱり相当くっついたものをイメージして作ったんじゃないかなって個人的に思っていたわけ。その辺はどうですか。

岡田:人材としての要素、どういう要素を持った人材が必要かというのは、今サッカー界が必要としているのと、これから社会が必要とするのはすごくマッチしていると思う。おっしゃる通り。
ただ、僕サッカーから学校にいったわけ。サッカーもやっているし、経営もやっているし、学校もやっているんだけど、別に学校教育をやるつもりは全然なかった。
そうしたら、今治明徳学園っていう学校法人から「理事長やってくれ」って言われた。そんな“客寄せパンダ”で学校立て直してどうするの、そんなの意味がないと。新しい教育をするつもりがあるならやらんでもないって、ポロっと言っちゃったんだよ。
それで僕は、教育というのは社会に出るための準備で、その社会がこれだけ変わっているのに、教育が変わらないのはおかしいだろうと思っていたわけよ。
そうやってポロっと言ったら、「新しい教育、やるつもりあります。どういう教育でしょうか」って。
僕がばーっと言ったら、教育関係者がみんな「岡田さん、それ面白いからやりましょう」って。

松木:今の学校教育にも結構限界が来ていて。例えば先生の立場だったり、生徒の立場ってことを考えたり、あとはハラスメントの問題だとか、いろいろ生きていく上で今まで可能だったものが不可能になる。
そういう時代が来ると、やっぱり大事なのは自分。主体性というか一体自分として何ができるかという。そこがやっぱり一番大事なところだと思って。実はそこもサッカー選手の大きな資質。
サッカーの特性もそうだけども、やっぱりある程度、監督さんよりも選手がその現場で自らプレーしなきゃいけないっていうことを考えると、そこに近いのかなと俺は思って。

岡田:結果的に必要とする資質っていうのは一緒だった。今もう社会がこれだけ変わってきて、環境問題も40年ぐらいやっているけど、もう閾値を超えて元へ戻れなくなっているんだよね。
そうするとこれからロールモデルがいない時代が来るわけ。4月に種植えてここで水抜きしたらこうなるってわからないのよ。だってドバイで洪水が起きている。
過去に起きていないからAIも誰もわからない。お上に聞いても先生に聞いてもわからない。自分で考えてやってみるしかない。

松木:データを取っている人でも答えは出ない。だってヨルダンでさ、我々も行ってみるけども、あそこに大雨が降るって、誰も想像しないことが起きているのが現実だからね。

岡田:そういう時に、主体性とかチャレンジ精神とか、そして適応力とか、いろんなものが必要になってくる。そういう教育だって言ったら、ばーっと人が来て。結局、先生も今のままじゃダメだと。
先生ってみんな一生懸命で真面目なんだよ。このままじゃダメだとなんとなく思っているんだけど、正解がわからないから、変えられなかった。で、俺ド素人じゃん。正解わからないけど、やってみようってやったら、ばーっと来られたっていう感じ。

■AI時代の「リーダー論」求められる人材とは

松木:岡田武史という人と松木安太郎という人が、小さい頃からずっと教育されてくるじゃない。俺はどちらかというと、もう自由奔放で。やっちゃいけないことをやって、っていうタイプのところから出ているんだよね。
すると岡田武史さんという人が、「自分が育ってきた時にもっとこんな自由でやらせてくれたら、俺もうちょっと違ったのにな」って、もしかしたら思っているのかなと思って。

岡田:いや、俺も結構、知らないかもしれないけど、自由奔放にやっていた方で、だから俺は家庭環境も自立するのが早かったから。
だからそういう意味では、もっとこうなっていたらどうなったとか、そういうのはあんまり思ったことないけど、ただ、あの頃と今とは、もうAIがこれだけ発達してきて、何が本当かわからない時代じゃん。フェイクだ、何だと。
こんな時代とあの時代はやっぱりもう俺らの価値観で比較できないと思う。

松木:だからその教育の手法っていうのが、やっぱり最終的にサッカーチームを作るベースにしているんじゃないかなって個人的に思っていたわけ。多分それもあるわけでしょ?

岡田:いや、資質的にはさっきも言ったけど同じで、俺たちが子どもたちとかを育成しているのと一緒なんだけど、ちょっと違うのは、我々その中のキャプテンシップって呼んでいるんだけど、リーダー的なやつを作ろうと。
リーダーって言うのは、よし、俺についてこいって引っ張っていくやつなんだけど、そうじゃなくて、みんなが主体的に察して巻き込んでいくような人物、こういうのを作ろうということで、いろんな経験とか、いろんな有名な人、いろんな職業の人が来て実習してくれる。
そういうものから自分がよし、これだって熱中するものを見つけさせたいので、そこがちょっとサッカーと違う。サッカーはもうサッカーって決めているから。

松木:リーダーって役割じゃない?リーダーシップは誰でもいいよっていう話だよね。だからサッカーチームで置き換えると、じゃあキャプテンと監督だけがリーダーシップを取るのかって、そうじゃないからね。
チーム全体として誰もがこうやって、これをこうしたら変わっていくよっていう意見が言えるっていうリーダーシップが本来のリーダーシップな訳でしょ。

岡田:よく言うんだけど、リーダーがいない国がダメなんじゃない。リーダーを求める国民がいる国がダメなんだよ。
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