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資格旭川中2凍死「いじめ被害なければ起きなかった」
再調査開始からおよそ1年半。調査概要をまとめた文書が今日30日、市長に手渡されました。
(再調査委員会 副委員長 野村武司 弁護士)「いじめ被害が当該生徒の自殺の主たる原因であった可能性が高く、いじめ被害が存在しなければ当該生徒の自殺は起こらなかった」
いじめを受けていた廣瀬爽彩(ひろせ・さあや)さんが亡くなった問題。自殺との因果関係は不明とされていましたが、再調査委員会は自殺の主な原因がいじめだったと認定しました。
(再調査委員会 尾木直樹 委員長)「今回いじめとの関係性については心理学的な分析とか、それから精神医学的な分析という、そこのところを相当重視したということで浮かび上がってきた中身から見ていくと、本当に胸に迫ってくるものがあって本当にこの長い間苦しめたなと」
2019年に中学校に入学した爽彩さん。入学から2カ月後、先輩や同級生10人以上の前で川に飛び込み自殺を図ります。スマートフォンからは猥褻な行為を強要される動画などが、SNSで拡散されていたことが発覚しました。当時の学校の対応について、遺族は手記でこう綴っていました。
(遺族の手記から)「教頭から『いたずらが行き過ぎただけで、悪意はなかった』『加害者にも未来があるんです』と頭ごなしに、いじめを否定されました。『10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来、どっちが大切ですか。10人ですよ。1人のために10人の未来をつぶしていいんですか。』これは教頭に言われた言葉です。私は泣くことしかできませんでした」
自殺未遂後、爽彩さんは転校しますが、不登校が続いていたと言います。そして2021年、旭川市内の公園で雪の下から爽彩さんは凍死した状態で発見されました。その後、市の教育委員会は、第三者委員会を設置し調査。いじめの事実を認定しましたが…
(第三者委員会(当時) 辻本純成 委員長)「本当に亡くなられる直前の話が分かっていない。結論として(いじめと自殺の因果関係は)不明と言わざるを得ない」
いじめと自殺との因果関係は“不明”とされました。遺族側は再調査を求め、市は新たに教育評論家の尾木直樹氏を委員長とした、再調査委員会を設置。22回の会議を重ね、この日、自殺といじめの因果関係を認めました。
(再調査委員会 心理学者 仲真紀子氏)「亡くなる前の失踪前の言葉は『ねえ決めた、死のうと思ってる』そんなふうな言葉だったんですけれども、こういった言葉があるというふうなことを踏まえますと、いじめと関係なく亡くなったというふうには考えにくいのではないか」
学校と市の教育委員会の問題点については…
(再調査委員会 副委員長 野村武司 弁護士)「転校元の学校から転校先の学校に、いじめの問題は引き継がれず、その問題に触れることについて躊躇したということ。いじめによる心身の苦痛がどれほどなのかという評価に観点が移らなかったということが非常に大きな問題だろうし、とても残念な結果を生じた可能性がある」
そして、尾木委員長は再発防止を強く訴えました。
(再調査委員会 尾木直樹 委員長)「いじめっていうのはとにかく最優先課題だと、学校にとっては。教育行政にとってももちろんそうで、そこをしっかり漏らさないでほしいなと思います」
■遺族側 弁護士コメント
(小木逸平アナウンサー)この再調査の報告を受けまして遺族側の弁護士のコメントが入ってきました。
「要望をはるかに上回る充実した内容で、高く評価したい」ということです。
6月30日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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