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■陛下 テムズ川の「水運史」を研究
イギリス訪問3日目。ヘルメットをかぶった天皇陛下は24日、ロンドンのテムズ川下流にある高潮対策施設「テムズバリア」を視察されました。
テムズバリアは高潮による洪水を防ぐため、1982年に建設された世界最大級の可動式水門です。
陛下にとって、テムズ川は「原点」とも言える“思い出の地”です。
陛下 出発前会見(19日)
「私がオックスフォードに滞在したのは、昭和58年6月から60年10月に至るまで2年4カ月間でした。私の研究テーマは、18世紀におけるテムズ川の水運の歴史についてでした」
首都・ロンドンと東西の都市を結ぶテムズ川。産業革命で石炭の運搬を支えた水運のメカニズムや歴史的意義に魅入られ、陛下はこの分野の研究に打ち込まれました。
■水問題をライフワークにする陛下
一方で、研究の大きな柱である資料集めは「困難を極めた」と言います。
「水運史から世界の水へ」 徳仁親王
「記事の索引は何故か1790年までしか作成されておらず、調査対象とした1800年までの10年間は新聞の記事を丹念にめくる作業が必要になりました。日刊の新聞でなかったのは救いでしたが、週1回出る新聞でも10年分を見るのは骨が折れました」
200年前の資料を探すため、図書館をいくつも回ったということです。
陛下 出発前会見(19日)
「今でも留学から帰国した後にまとめた研究論文を読み直すと、テムズとともに過ごした日々の記憶がありありと蘇ってきます。テムズ関係の資料集めに奔走したこと、研究で疲れた私を癒やしてくれたテムズの緩やかな流れと周囲の美しい景観。テムズを見ながら川沿いをジョギングした日々など、数え上げたらきりがありません」
以前、陛下が視察に訪れたテムズ川沿いの川・漕艇(そうてい)博物館は、陛下のサインが入った論文を大切に保管しています。
水問題をライフワークとする陛下は、これまで国内外で治水や防災のための施設を数多く訪問されてきました。
川・漕艇博物館 オコナー館長
「水質や水不足の問題、水域施設を守る重要性を陛下も一緒に呼び掛け、議論を活発化させることで、世界はこの問題をより真剣に受け止めてくれます」
天皇皇后両陛下は25日、歓迎式典とパレードに臨まれる予定です。
(「グッド!モーニング」2024年6月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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