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2セットを先取したものの、第3セットを落とし、第4セットでも相手にリードを許したテレンス・アトマネ(フランス/世界ランク121位)は、怒りのあまりポイントが終わっているにもかかわらず力任せにボールを強打。するとそのボールがスタンドの女性客の足を直撃したのである。
事件の一部始終を目の当たりにした対戦相手のセバスチャン・オフナー(オーストリア/同45位)は、あまりにも危険な行為に対してアトマネの失格を要求した。だが主審とスーパーバイザーは長い協議の末、失格処分はおろかポイントペナルティ(ポイントを失う)も科さず。アトマネに警告のみを与えるだけで試合を続行させたのである。
結局3時間35分に及んだ試合は、3-6、4-6、7-6(2)、6-2、7-5でオフナーが逆転勝利を飾ったが、なんとも後味の悪い試合となった。
試合後オフナーは「(12番コートのような)小さなコートであんな行為をしたら、罰を受けなければならない。あのボールは普通に打ったのとは違う。フルパワーだった。すごい速度で客席に向かって真っすぐに飛んでいった。過去にはそれ以下の行為で失格になった人もいた」と語る。
アトマネが地元フランス人選手だから優遇されたのか…。まさに疑惑の判定である。
この件に関してネットメディア『tennis world』では、「ローランギャロスでのスキャンダル:アトマネの狂った行動はフランス人だから許されるのか?」の見出しを打ち、「パリジャンのグランドスラム(四大大会)は初日からセンセーショナルで物議を醸すエピソードで炎上している」と報道した。
また、『AP通信』のハワード・フェンドリッチ記者は「昨年の全仏オープンでは加藤未唯が誤ってボールガールの首にボールを当ててしまったが、その時は失格を言い渡された」と今回の甘い判定と比較。そしてポルトガルのテニス解説者ホセ・モルガド氏はSNSを通じて「12番コートでアトマネが苛立ちのあまり観客にボールをぶつけた。オフナーは失格を望んだが、主審とスーパーバイザーは同意せず。この判定には驚いた」としている。
オフナーは「審判は『(ボールの当たった)女性は最初痛かったけど、今は大丈夫だと言っていた。だから失格にするほどのものではない』と私に説明した。だが、彼(審判)がその場面をちゃんと見ていたら違う判断を下したと思う。もう少し運が悪ければボールが顔面を直撃し、鼻が折れるとか、そういうことが起こり得るんだ」と甘い判定を疑問視する。
構成●スマッシュ編集部
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]...以下引用元参照
引用元:https://news.nifty.com//article/sports/tennis/12290-3071416/