【本ページはプロモーションが含まれています】

炎上

Amazonレビューは大荒れ、SNSでは卑怯者扱い…“アニメの感想ツイート”が炎上した「大学教授のその後」(2024年5月19日)|BIGLOBEニュース -芸能ニュース/炎上まとめ

炎上リサーチは芸能、事件、スポーツ、ネット全般の最新情報を24時間更新を続けるまとめサイトです。
ジャニーズ・ワールドカップ情報もお知らせします。

ブログランキングに投票お願いいたします。

[

Amazonレビューは大荒れ、SNSでは卑怯者扱い…“アニメの感想ツイート”が炎上した「大学教授のその後」

2024年5月19日(日)18時0分 文春オンライン

〈 「銀河英雄伝説」のツイートをしただけなのに…“大炎上した大学教授”の後悔 〉から続く

 気がつけば自己顕示欲だけで表現規制に加担し、他人を陥れようとしているモンスターのような存在として語られるように…。

 『銀河英雄伝説』のツイートが炎上した大学教授に起きた悲劇とは? 慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所教授である津田正太郎さんの新刊『 ネットはなぜいつも揉めているのか 』(筑摩書房)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/ 前編 を読む)

『銀河英雄伝説』のツイートが炎上した、大学教授に起きた悲劇とは? 写真はイメージ ©getty

◆◆◆

『銀河英雄伝説』のツイートがさらに炎上

 そのツイートから数分後には批判的なリプライが私のもとに次々と寄せられるようになりました。仕事を片づけながらですので、ずっとツイッターをみているわけにはいきませんでしたが、それでもなるべく多くのリプライや引用リツイートに対して返信をするように心がけました。対話のなかで意見の一致とまではいかずとも友好的に話を終えることができた方もいたものの、いきなり罵倒されたので返信するとすぐにブロックされるといったこともありました。9月11日は週末だったこともあり、その日は明け方までそうしたやりとりを続けました。

 批判的なリプライを寄せてくる方の大部分は、私が何らかの手段によって表現規制を試みていると考えているようでした。「男女役割分業の描き方は変更せざるをえない気がする」という私の書き方も悪かったのですが、いずれにせよ私にはそんな意図は全くなく、先にも述べたようにもっと自由に議論できればよいというのが当初の意図です。そこで就寝前に次のようなツイートをしました。

 なお、個人の感想ですので作品に何ら干渉する意図はありません。NHKに投書もしませんし、BPO(放送倫理・番組向上機構のこと:引用者)にねじ込んだりもしません。

 三期があるのを皆で祈りましょう。

 翌日、目を覚ましてツイッターをみると、事態はさらに悪化していました。なかでもインパクトが大きかったと考えられるのが、12日早朝に50万人以上のフォロワーを抱える人気漫画家が行った「ていうか架空の数百年後を描いた異惑星の社会風俗が現代にそぐわないから変えろって言いだす社会学者やべえよ」というツイートです。

 2023年12月の時点でこのツイートは約1万のリツイート、約2.7万のいいねがされています(炎上発生時から時間を経たために少し減少しています)。このツイートは私のものと一緒にツイッターのまとめサイトTogetterでも取り上げられ、多くのユーザーの目にとまることになりました。

 少し話は逸れますが、騒動の発端になった私の最初のツイートは、リツイートが1323、いいねが459となっています。一般に炎上ツイートの特徴として、数多くリツイートされるだけでなく、引用を含むリツイートの数が、いいねの数よりも多くなりがちだということがあります。リツイート数をいいね数で割ったものを「炎上度」とするなら、それが一以上になると炎上とみなせる場合が多くなるわけです(例外の一つが著名人の訃報ツイートで、いいねの数は少くなる一方、リツイートは多くなります)。

 先の私のツイートの炎上度は2.9ですから、紛れもなく炎上ツイートです。ただし、バズっているツイートでも0.8ぐらいになるものがある一方、賛否両論型のツイートの場合には炎上度が低くても賛成意見のみならず批判意見もたくさん寄せられますから、炎上したとみなされる可能性があります。

 たとえば、2020年4月のコロナ禍の初期、安倍晋三首相(当時)は、歌手の星野源が歌う「うちで踊ろう」に合わせ、自宅でペットとくつろいでいる動画をツイッターにあげました。このツイートには35.5万のいいねがついており、炎上度は0.37です。しかし、数多くの厳しい批判が行われたことから、多くの人はこれを「炎上ツイート」とみなしました。

 漫画家のツイートに話を戻すと、私は社会学者じゃない……というのはさておき、このツイートを読んだ人のなかには私が原作小説を書き換えろと言っていると解釈した人もいたようです。原作小説まで書き換えてしまうとそれが書かれた時代背景までわからなくなるので、仮にそういった意見があったとしても私はそれに賛同しません。しかし、とにかくそういう細かいことはどうでもいいんだという流れになっていきます。

「パブリック・エネミー」になる

 このような騒ぎに追い打ちをかけてきたのが、「はてな」というサイトの匿名ダイアリーでした。2016年2月に「保育園落ちた日本死ね!!!」というエントリ(書き込み)で注目を集めた、内容にインパクトさえあれば注目を集められるサービスです。

 9月12日の昼過ぎ、ここに「津田正太郎教授の規制論法の小ズルさ」という文章がアップロードされました。はてな上での注目度の大きさはブックマークの数で測定され、100を超えると少し、300を超えるとやや注目されているというぐらいではないかと思います(はてな自体のユーザー数が停滞していることから、以前ほどの影響力はないとも言われますが……)。2023年12月の時点でこの文章は336ブックマークとなっており、459ブックマークである先述のTogetterのまとめと並んで、それなりにアクセスを集めたことがわかります。

 タイトルからもわかるように、これは私に対してきわめて批判的な文章でした。内容について納得できる部分もあるのですが、私がツイートした動機についての記述が特に腹立たしく感じられました。

 それによると、例のツイートによって「扇動」に成功していれば、銀英伝の制作陣には作り直しと謝罪が求められる一方、私はその「功労者」となる。「仲間の界隈で地位が高まり、そちらの方面からの取材も増え、講演や原稿の依頼も来て、法政大学学内でのプレゼンスも上がる」ことを期待していた。ところが、その「扇動」に失敗したため、「個人の感想」というダサい言い訳を使って逃亡を図っている。それを許してはいけない。自分は安全なところから相手を刺しに行って、いざとなったら逃げを打つのは卑怯だ。「そのダウトが通れば相手を殺すんだから、ダウト不成立ならお前が死ねよ?」というのです。

 このエントリについているコメントはおおむね投稿者に好意的で、それらをみているとやや大げさではありますが、公衆の敵「パブリック・エネミー」にされるというのはこういう気持ちなのかもしれないとも思えてきます。

 そもそも、私の専門はジェンダー論ではなく、性表現について取材を受けても言うべきことがないので困るだけです。また、ネットで多少話題になったとしても、学内でのプレゼンスが上がるということはまずありません。プレゼンスを上げたければ、真面目に研究をやって優れた論文や著作を書くか、他の教員が嫌がる仕事を積極的に引き受けるほうがはるかに効果的です。

 もっと言えば、学内でのプレゼンスが上がるというのは、研究や教育以外の仕事が降ってくるということでもあり(なのに給料が上がるわけでもない)、私としてはむしろ避けたい事態です。もちろん、そうした仕事がまわってきても、引き受けるようにはしていましたが。

 ともあれ、「作品についてもっと自由に議論できたらいいのに」という素朴な発想に基づくツイートだったのに、気がつけば自己顕示欲だけで表現規制に加担し、他人を陥れようとしているモンスターのような存在として語られるようになっていたわけです。

 このエントリに関しては、はてなの利用規約で名誉棄損行為や侮辱行為は禁止されているので、削除を要請してはどうかとの助言もいただきました。しかし、「表現の自由」が論点になっているなかで、いかなる内容であろうと表現の削除を求めるような動きはむしろ反発を呼ぶだけではないかと考え、削除要請は行いませんでした(2023年12月現在、このエントリは消去されていますが、私の要請によるものではありません)。

著作のAmazonレビューは大荒れ

 ただし、炎上の件を受けてアマゾンで販売されている私の2冊の著作にいずれも星一つのレビューがついたことには対応を試みました。それらのレビューは炎上の件についてのみ語り、著作の内容にはいっさい触れていません。著作を読まずにレビューを書いているのは明らかでした。

 この著作もそうですが、本というものは著者だけで作るものではなく、編集者や印刷業者、書店など、さまざまな人が関わってようやく読者のもとに届きます。それを考えると、私の不始末だけで本の内容とは全く無関係なレビューがつくのは許せないと思いました。

 そこでアマゾンのサイトで当該レビューは違反だと報告したのですが、反応はなく、本稿執筆時点でもそのままになっています。しかしその後、私の著作をちゃんと読んだうえでレビューをしてくださる方が現れ、現在の評価はかなり改善されています。ネットも悪いことばかりではありません。

 ともあれ、このように無数の敵意に囲まれていると、胃の下のあたりがずっとシクシクしているような感覚になります。実を言うと、私は2011年にも大規模な炎上に関わったことがあります。9年ぶり2度目というと、まるで甲子園出場を決めた高校の野球部のようですが、全くもって嬉しくはありません。前回の炎上は今回のそれよりもずっと規模が大きかったものの、私自身は当事者ではありませんでした。しかし、今回は最初から最後まで自分が蒔いた種ですから、どこにも逃げ場がありません。

ただただしんどい日が続く

 炎上している人に対して「ネットから離れたら」というアドバイスが行われることがあります。しかし、炎上しているときというのは、ネットを開いていないときでもずっと嫌な感覚が抜けないのです。しかも、何が仕掛けられてくるのかを確認し、場合によっては対応する必要も出てきます。そのため、どうしてもネットを眺めてしまい、さらに嫌な気持ちになるというサイクルに陥ることになります。

 そうやって9月12日は、ただただしんどいなかで過ぎていきました。

(津田 正太郎/Webオリジナル(外部転載))


文春オンライン


]...以下引用元参照
引用元:https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0519/bso_240519_0214822855.html

-炎上

炎上リサーチ ワールドカップもね
Translate »