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■筋肉痛の“時間差” 年齢は関係ない?!
ゴールデンウィークはアウトドアで多くの人がレジャーを満喫。こうして慣れない運動をすると、待ち受けているのが筋肉痛です。
筋肉痛は誰しもが通る道ですが、運動した当日は何ともなく、なぜか痛みが遅れて襲ってきます。しかも、そのタイミングには個人差があるようです。
その原因は年齢ではないという研究も。筋肉痛の時間差の正体って何なのでしょうか。
■刺激物質が“痛みを感じる場所”まで移動?
その“時間差”の正体を日本の筋肉研究の第一人者、早稲田大学スポーツ科学学術院教授・ヒューマンパフォーマンス研究所所長の川上泰雄さんに聞きました。
まず、驚くことに「筋肉痛のメカニズムは十分に解明されていない」ということなんです。
そのなかで、日本の筋肉研究の第一人者が有力とする説が、時間差の正体は「痛みの元がセンサーまで移動するタイムラグ」。
一体どういうことか、ゴールデンウィークに遊びに出掛けて疲れている家族を例に見ていきましょう。ハイキングに行ってへとへとになっているお父さんお母さん。筋肉の中では何が起きているのでしょうか。
まず、慣れない運動で筋線維(筋肉の線維)に傷がつきます。
そうすると、毛細血管から白血球やタンパク質などが傷ついた場所を新しく作り直そうと集まってきます。
この作り直す作業というのは、一度壊してから修復するという、いわば家の建て替え作業のようなものなんです。
その過程で痛みの元となる“刺激物質”が発生します。「これが筋肉痛になるんだ」と思いますが、ここではまだ筋肉痛は起きていません。
というのも、筋線維には痛みを感じるセンサーとなる「神経」がないからです。
筋線維のところに刺激物質(痛みの元)がある分には筋肉痛は起きませんが、筋肉の修復作業もストップしてしまいます。
ですから、私たちの体は刺激物質(痛みの元)を筋肉の外側に運ぶようになっていて、ここで神経に触れて痛くなる。これが筋肉痛です。
時間差の仕組みは、刺激物質が痛みを感じる場所に届くまでのタイムラグということです。
■運動していない人は…「痛みも後ろ倒し」
人によって筋肉痛になるまでの時間差があることの正体について、川上教授は「年齢ではなく運動経験の差ではないか」と話しています。
こちらもメカニズムが解明されていませんが、川上教授の考えでは「普段多く運動している人に比べて運動量が少ない人は、筋肉の修復作業の範囲が広くなる。そうなると作業も長引き刺激物質がたくさん発生。身体が慣れていないので作業スピードも遅い。筋肉痛も長引き、痛みのピークも後ろ倒しになっていく」ということです。
ただ、あまりにも痛みが激しかったり腫れが伴ったりする場合は、自己判断せずに医師に相談してほしいと川上教授は話していました。
(スーパーJチャンネル「なるほどハテナ」2024年5月6日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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