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(小木逸平アナウンサー)エジプト・カイロにいる伊従記者に中継で最新情報を伝えてもらいます。
(伊従啓カイロ支局長)
■エジプトをはじめ周辺地域では“まさかイランが直接攻撃に踏み切るとは”と驚きの声とともに、“第5次中東戦争に発展してしまうのではないか“という懸念の声も。
■まだイスラエルはどう対応するか、正式には表明していないが、ネタニヤフ首相は戦時内閣を招集し対応協議中。イランの核施設への攻撃を検討しているとの情報も。
■すでにイランの外相は大使館攻撃に相応する限定的な報復は行ったとしていて、これ以上、攻撃を継続しない意向を表明。イスラエルからの反撃があれば、さらに大きな規模で報復すると警告している。戦時内閣での判断が今後の展開に大きく影響か。
■騒乱が隣国ヨルダンに及ぶ恐れも。イランはヨルダンに対し“イスラエル寄りの行動を取らないか注視”と警告。未明の攻撃ではヨルダン軍の戦闘機がドローンの迎撃に参加。今後、ヨルダンも攻撃対象になるのではないかとの懸念も。
■史上初“イランが直接攻撃”衝撃は… スタジオ解説
(小木逸平アナウンサー)ここからはテレビ朝日・元カイロ支局長の大平デスクに話を聞いていきます。
Q.イランが史上初めてイスラエルを直接攻撃、どうみる?
(大平一郎元カイロ支局長)
「一般市民へのインパクトは、かつてないほど大きな凄まじいものだったと言われている。エルサレムにいる知り合いのジャーナリストに話を聞いたが、“国会が狙われるのでは”という情報もあったそう。このジャーナリストは自宅のベランダから夜通しそちらの方向を見ていたと。迎撃ミサイルの火の玉が上がるたびに、轟音で窓ガラスが揺れて一睡もできなかったと話していた。戦争やテロをイスラエルはたくさん経験しているが、これほどの緊張感はないとも言っていた」
(小木逸平アナウンサー)Q.今回の攻撃から見えるイランの本気度は?
(大平一郎元カイロ支局長)
「攻撃のさじ加減に苦慮した節がある。イランの最大の目的は、報復攻撃を最大限アピールすることだと言われている。実際に今回発射されたドローンやミサイルのほとんどが迎撃されている。とはいえ、全く軍事的な意味がなかったかというと、ある軍事専門家が指摘しているが、今回使われたミサイルの中に、革命防衛隊が開発した最新鋭の巡航ミサイルが含まれている可能性があると。射程は約2000キロで、十分にイスラエルに届く距離。イスラエルにとっては非常に脅威。また大量のドローン、ミサイルを同時に発射することで、イスラエルや米国はどのように対応するのかをリサーチする目的もあったのではと指摘する声も」
(小木逸平アナウンサー)Q.ミサイルはイラン本土以外、レバノンやイエメンからも発射されたようだが、どういう意味を持つ?
(大平一郎元カイロ支局長)
「報復攻撃の大元は、シリアにあるイラン大使館で革命防衛隊の司令官が殺害されたことに端を発している。革命防衛隊は身内を殺されたこともあり、自らが管轄するレバノンやシリア、イラク、イエメンにいる民兵組織を総動員する形で攻撃に参加させた形では」
(小木逸平アナウンサー)Q.イラン側は「この問題は終結とみなす」と表明したが?
(大平一郎元カイロ支局長)
「最近は、革命防衛隊や一般国民からもイスラエルに対して手ぬるいのではと不満が。強硬派の中で、今回の報復攻撃をどう受け止めるかがキーポイント」
(小木逸平アナウンサー)Q.この先のエスカレーションの危険性、太田さんはどうみる?
(共同通信社編集委員太田昌克氏)
「日本の元駐イラン大使は取材に、“倍返しをモットーとするイスラエル側の大規模報復を懸念”と。戦時内閣、ネタニヤフ政権がどう対応するか心配。イスラエルは事実上の核保有国。イランも核爆弾3発分相当の高濃縮ウランを持っているのではと言われている、核保有“一歩手前”の国。これは非常に稀に見る危機。もし核施設が絡むようなことがあれば、一気に大惨事に」
(小木逸平アナウンサー)Q.イスラエルはガザ南部から兵を引いたばかり、“報復の連鎖”を招く可能性は?
(大平一郎元カイロ支局長)
「イスラエルにとっても、これ以上戦線を拡大する余力はあまりないと考えるのが普通だが、現地メディアの論調としては、今回のイランの攻撃を“1973年の第四次中東戦争以来の脅威”だと受け止め。そもそもイスラエルはホロコーストを経て建国。自らの生存を脅かすものに対しては徹底して攻撃するのが国是。イスラエル国内にも、イランの国土への反撃を辞さないという強硬派もいる。こうした勢力がどう出るかが1つのポイント。イスラエルを止められるのは米国しかいないと思われる。電話会談でもバイデン大統領はかなり厳しい口調で言っていたが、米国はイスラエルにとっては最大の兵器輸入国。攻撃的な武器、戦闘機、爆弾を提供しないぞというカードもちらつかせるのでは」
4月14日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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