静岡・川勝知事が釈明会見で突然の辞職表明　リニア問題進展に期待の声があるものの…【もっと知りたい！】【グッド！モーニング】(2024年4月3日) -芸能ニュース/炎上まとめ

■県庁には…430件の抗議の電話やメール

静岡県　川勝平太知事（2021年）
「来年は生まれ変わったような人間になってみようと富士山に誓いました」

　かつて「もう二度と不適切な発言はしない」と誓いを立て、「生まれ変わる」と宣言していたはずの川勝知事。ところが2日、6月での辞職を宣言する事態となっています。

川勝知事
「6月の議会をもって、この職を辞そうと思っております。以上です」

　富士山に捧げた誓いを守ることができなかったのでしょうか？

川勝知事（1日）
「来るもの拒まず、努力を惜しまず、見返り求めず。これをこれまで実践してきました」

　1日、静岡県庁で開かれた入庁式。門出を迎えた新入職員に対し、熱いメッセージを送った川勝知事。その胸には、富士山をあしらったネクタイがありました。しかし、この後でした。

川勝知事
「実は県庁というのは、別の言葉でいうとシンクタンクです。野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違って、基本的にみなさんは頭脳・知性の高い方たちです。それを磨く必要がある」

　青果販売や酪農業などと県庁勤務を比較し、県庁職員は頭脳・知性が高いなどと発言。これに対し「職業差別だ」など、批判の声が殺到。県庁には、430件の抗議の電話やメールが寄せられました。

街の人
「あの発言は許せないですよね。一次産業の人をバカにしていて」

街の人
「とっさにそういう言葉が出ちゃうということは、根底にある考えなのかな」

■川勝知事…自身の発言が問題となっていることに驚き

　批判を受け、急きょ開かれることになった釈明会見。

川勝知事
「職業差別は皆無です、ありません。職業に貴賤（きせん）はないという基本的な考え方ですね。何か問題発言があったかのごとき状況になり、本当に驚いています」

　会見の冒頭で、知事は「職業差別」を否定し、自身の発言が問題となっていることに、驚きを口にしました。

　さらに、マスコミの伝え方が誤解を与えていると主張しました。

川勝知事
「一部（発言を）切り取られて、野菜に関わる仕事をしている人たちや酪農の仕事をしている人たちと、職種が違うということを言っただけですが」

　この発言に対し、記者は次のよう述べました。

記者
「知事の発言をそのまま伝えている」

川勝知事
「いや、切り取られたと思う」

記者
「途中に中略とかなく、切り取っていない」

川勝知事
「文章全体の流れ、脈絡から外れている」

記者
「野菜を売ったり、牛の世話をしたりという文脈が出るのは、ここだけ」

川勝知事
「それは、違う職業であるということの例示」

記者
「違う職業であると、はっきり明示さていない。県民もそれを受け取って『知性が低いと言いたいのか？』と」

川勝知事
「とんでもない話。誤解もはなはだしいというか、曲解もはなはだしいと思う」

　語気を強めながら、自身の責任を否定する発言を繰り返した川勝知事。しかし、騒動となった発言は、今回が初めてではありません。

■過去には「御殿場コシヒカリ発言」…市長を「キミ」と連呼

　3年前に静岡県で行われた参院補選の応援演説では、いわゆる「御殿場コシヒカリ発言」に批判が殺到。

川勝知事（2021年10月）
「御殿場はコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている」

　9年前の2015年には、当時の静岡市長を「キミ」と連呼し、市長から突っ込みが入る場面もありました。

川勝知事（2015年）
「キミ、知っていましたか、彼のこと」
「キミのためでもない、私のためでもありません」

静岡市　田辺信宏市長（当時）
「キミ、キミとおっしゃいますが、静岡市長ですから」

川勝知事（2015年）
「失礼しました」

　数多くのお騒がせ発言で釈明を重ねてきた川勝知事。今回も自身の説明が不十分だったのではないかと指摘されますが、川勝知事は次のように述べます。

川勝知事
「言葉が不十分であったということかもしれません。しかし、（発言）全体の流れをご覧いただければ、そこに職業差別をしたというふうにとったとは到底思いません」

記者
「では、この発言は不適切でないと？」

川勝知事
「不適切ではないと思いますが、一部そこのとこだけを取れば、皆さんがおっしゃってるような、職業差別に落とし込むということができる発言であったかもしれない」

　不適切発言ではないと強く否定しました。そして、会見の終わりには、次のように述べました。

川勝知事
「よく考えたんですけれども。準備もありますからね。6月の議会をもって、この職を辞そうと思っております。以上です」

　突如、6月での辞職を表明。記者たちは騒然となりますが、それ以上何も語りませんでした。

■どうなる？リニア開業への影響は…？

　そんな川勝知事は会見の直前、立憲民主党の静岡県連顧問を務める渡辺周衆議院議員に後継を打診していたといいます。さらに、こんな話もしていました。

川勝知事
「リニアの2027年開業延期が決まり、自分の責任は果たした」

　これまで川勝知事は、環境などへの影響から、リニア中央新幹線の静岡工区の着工を認めてきませんでした。

　辞職の意向との速報を受けて、大手ネット証券会社が行っている夜間の取引ではJR東海の株価が急騰し、一時4000円近くにまで迫りました。

　今後、リニア問題はどうなるのでしょうか？

静岡朝日テレビ　県政担当キャップ　久須美舞記者
「川勝知事の退場で、すべてが変わる。リニア工事も進むだろうと、期待感をにじませる自民党静岡県連の関係者もいました。一方、次の知事選で、川勝知事の路線を継承する候補者が選ばれた場合、リニア問題はまたしても進まない可能性がある」

（「グッド！モーニング」2024年4月3日放送分より）
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