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■住宅街で「まさか!」警戒高まる
東京は世界的にも珍しい「クマが生息している首都」。160頭前後のツキノワグマがいると推定されています。
食べ物に執着するクマは繰り返し、人里に出没しています。
3月も後半に入り冬眠から目覚めたのか、都内でクマが目撃されました。
付近に住宅も立ち並ぶ東京・青梅市の「青梅の森」で3月17日、クマの目撃情報がありました。近隣住民の間では警戒感が高まっています。
住民(60代)
「今まで10年以上住んでいるが、聞いたことがなかった。まさかこんな…もっと奥の山なら分かるが、手前の山にクマがいること自体、誰も知らないのでは」
クマが目撃されたのは青梅市にある青梅の森です。辺りにはムササビなどが生息していて、野生動物を観察できるスポットとして知られています。
森の入り口付近で17日、クマが目撃され、青梅市が住民に注意を呼び掛けています。
住民(50代)
「最近になって聞くようになった。今までは全然クマの情報はなかった」
■10日連続 頻繁すぎるヒグマ出没
北の大地・北海道では住民が驚がくする異例の事態です。
乙部町では3月20日もヒグマが出没。11日から10日連続です。
住民
「結構大きいわ」
「これだけ毎日出ているのは初めて」
■住民警戒“車で子どもを送迎”
午前10時すぎ、傾斜地の上の方から姿を現したヒグマ。地面を掘って何かを食べているようです。
この辺りでは、春になると「行者ニンニク」の芽などが生えるといいます。
住民たちはヒグマを警戒して監視を続けています。それもそのはず、出没は10日連続で、通報は13回にも及んでいます。
連日、目撃されているヒグマは同一の個体なのでしょうか。
18日、19日、20日と取材班のカメラが3日連続で捉えたヒグマを比べてみると、顔の形や体格は似ているようにも見えます。
乙部町役場は同一の個体ではないかとみています。
ヒグマとの遭遇を恐れ、住民たちは独自の対策を取っています。
住民
「子どもが(ヒグマと)出会ったら終わりだなと。通学が困る。送り迎えを他の母親たちと手分けしている」
■オスに襲われ…母グマに異変
冬眠明けのこの時期、子グマを連れた母グマにも注意が必要です。
食べ物を探すツキノワグマの親子。そこへ雄グマが現れると、猛スピードで母グマに迫り、襲い掛かります。母グマを攻撃した後、雄グマは木に登ろうとします。上の枝には子グマがいます。
なぜ、雄グマは親子グマに襲い掛かっているのでしょうか。
石川県立大学 大井徹特任教授
「雄グマが子グマの捕食。子グマを襲おうと思って親子グマに近付いた。母グマが雄グマの攻撃から子グマを守っている。クマは共食いをすることが知られている。子グマを餌(えさ)として狙う。その他にクマの交尾期。初夏になるが、この時期にも子殺しが雄グマによって起こる。雄グマは子グマを母グマから奪うことで、母グマの発情を促して自分の子孫を残すために子殺しをすることが知られている」
雄グマが子グマの目の前まで迫ったその時、木の下にいた母グマが反撃に出ます。体当たりして雄グマを追い払います。
雄グマが親子グマを襲う行動は各地で確認されていて、この影響で母グマが人を攻撃しやすくなると専門家は警鐘を鳴らしています。
石川県立大学 大井徹特任教授
「親子グマは母グマが自分の子を守ろうとして緊張状態にある。そのために人間に出会うと攻撃しやすい。自治体などが出すクマの出没情報に注意して、家や倉庫の戸締まりを厳重にする。見通しのきかない所の行動は避けて、突然のクマとの出会いを避けるようにすることが必要」
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