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テレビ朝日のカメラがその全行程に密着しました。
■密着13日…雨雪でも船上作業
長い航海を終え、きのう16日、東京港に無事戻ってきた学術研究船「白鳳丸」。
(研究チーム)「ずれてる」
「断層の崖が見えてます」
石川県珠洲市の沖で、能登半島地震でずれたとみられる海底の断層を初めて撮影しました。
(東京大学大気海洋研究所 山口飛鳥准教授)「海底でこういうとがったものが出てきていて、しかもその表面がとても新鮮、フレッシュです。まったく生き物もついていませんし、こういう崖はすぐ最近できた」
船は今月4日、富山を出発。能登半島地震を引き起こした断層を調査する13日間の航海に密着しました。
(屋比久就平 記者)「先ほどまで晴れていましたが急に雪が降ってきました」
船に乗り込んだのは東京大学の研究者ら35人。調査を率いる東京大学の朴進午(パク・ジンオ)准教授は海洋地質学の専門家です。音波を使った調査で海底の地形を明らかにします。探査は5日間かけて夜通し行われました。スタッフも交代でデータの処理にあたります。
Q.掃除ですか?
(学生)「掃除当番です」
(屋比久就平 記者)「ここが私が寝泊まりをしている部屋です。二段ベッドで、私はいつも上で寝ています」
音波を使った探査が終わり、できあがった海底の地下断面図を見ると…
(東京大学大気海洋研究所 朴進午准教授)「まわりの地層に比べてここだけ、幅1km~2kmの非常に変形が激しいゾーンが断層帯としてずっと発達している」
能登半島北東の海域に、複数の断層が集中する「断層帯」があるといい、今回の地震と津波に深く関連しているとみられることがわかりました。さらに…断層のずれを引き起こした可能性が指摘されている「流体」。その調査にも乗り出します。
(屋比久就平 記者)「雨風が強くなってきました…」
夜の海。みぞれが降る中、研究者がデッキに集まり海底の泥を採取していました。泥や泥に含まれる水分を調べることで「流体」の存在に迫ります。流体とは地下数百kmから海底近くに上がってくる水分のことで、断層のすきまに入り込み能登半島地震を引き起こした可能性が指摘されています。
泥を圧縮して水分を取り出し、そこに含まれる物質を調べます。
(琉球大学理学部 土岐知弘准教授)「メタンがあると、深いところからメタンが上がってくるような流体の動きがあったということを表している」
今後、詳しい分析を続け、流体の存在を明らかにするといいます。
予定していた調査を終え、船は帰路につきました。
(東京大学大気海洋研究所 朴進午准教授)「こんな冬の日本海でこのぐらいデータがとれるとは思わなかった。能登半島沖を含めて、日本海全体の地震・津波発生のポテンシャルの把握や評価につなげていきたい」
3月17日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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