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■“あのCM”を手掛けた元広告マン
2月8日、還暦を過ぎた日本人が「宇宙へ行く」と宣言しました。
高松聡さん(60)
「宇宙遊泳を行いながら撮影する」
宇宙を通じて伝えたいもの。それは、地球の大切さに気付いてほしいという願いです。約20年前、宇宙を題材に作られた、日清カップヌードルのTVCMシリーズ『NOBORDER』を手掛けたクリエイターこそ、「宇宙へ行く」と宣言した、高松聡さんその人です。
幼少期から宇宙飛行士に憧れていた高松さんに、転機が訪れたのは50代になってからでした。2015年、ロシアで宇宙飛行士訓練が受けられるという話を聞き、モスクワ郊外にある訓練施設で800時間にも及ぶ訓練を行いました。
それから9年。高松さんは60歳になった今もトレーニングを欠かさずにいます。そんな高松さんが今めざすもの。
高松聡さん
「地球の写真がありますけど、これが現状の宇宙から地球を撮った写真の画質の限界。これでも『地球って綺麗だな』とか、これはこれで感銘を受けるけれども、宇宙遊泳した人は本当に『実際の体験を100とすると、写真や映像での体験は10ぐらい』と」
高松さんが宇宙で行うプロジェクト。それは民間人として初めて、国際宇宙ステーションに長期間にわたり滞在。高性能カメラを駆使して地球を撮影することです。その映像は、今のテレビの最高画質8Kを遥かにしのぐ、48Kといった高解像度。これを世界各地で上映して回るといいます。
プロジェクト名は『WE(ウィー)』。地球環境への思い(WorldEnvironment)と、戦争をなくす願い(WarEnds)その2つを込めました。
高松聡さん
「この青い星は非常にもろい。地球の持続可能性について、まだあまり感じていない人が映像を見ることで“覚醒”が起きてほしい」
■宇宙船の“座席代”は100億円以上
地球の大切さを世界中の人に知ってほしい。しかし、そこに立ちはだかるのは高い壁。
高松聡さん
「資金が集まらないとフライトできない」
高松さんが予約できた『スペースX』の宇宙船『クルードラゴン』。その1席には100億円以上のお金が必要となります。
高松聡さん
「車も売って現金化して、家も抵当に入れて借金して、ここまでが僕のできることなので…」
そこで、高松さんが訪れたのは、とある製薬メーカー。
高松聡さん
「スポンサーさんとか、寄付していただける企業とか増えていくといいなと思っていまして。ぜひご協力いただけないかなと」
出資の誘いに、企業側も真剣に耳を傾けます。
第一三共ヘルスケア 内田高広取締役
「応援したい気持ちと応援できる金額がどれぐらいマッチするか」
■元広告マンが全人類に届けたいもの
高松さんが訪れていたのは、ニューヨーク。この地に拠点を作り、グローバル企業へスポンサー交渉を仕掛けていきます。目指す金額は100億円以上。
高松聡さん
「いつか成功した時に『ここから始まったんだよ』と言えたら」
「宇宙から地球を見て、自分たちの住む地の大切さに気付いてほしい」そんな夢の根底にあるものは…。
高松聡さん
「なぜ今、がむしゃらにやるのか。1年でも早く実現した方がいいから。環境問題もあちらこちらで色んな現象が起きている。50年間で水面が何メートル上昇してしまうかもしれない。今、自分がこれをやれば実現すると見えているのにやらないのは、僕は悔しい。何とかこれを実現してみたいという、強い衝動がある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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