「幹部の先生方に憤り感じる」自民“裏金”調査で派閥議員から批判も　今後の動きは【もっと知りたい！】【グッド！モーニング】(2024年2月16日) -芸能ニュース/炎上まとめ

■使い道「会合費」「車購入」など15項目　

　野党が口をそろえて批判したのは、自民党が公表した裏金問題に関する聴き取り調査の報告書です。

国民民主党　玉木雄一郎代表
「全容解明というのには、程遠い内容だと思います」

立憲民主党　泉健太代表
「こんな中身の空っぽなものであれば、政治刷新本部ってのは何なんだと、岸田総理の責任ってのは何なんだと。けしからんですよ」

　調査対象は安倍派や二階派の議員らで、外部の弁護士が20ページにわたってまとめました。裏金となっていた派閥からの還付金などは5年間で総額5億7949万円。その金を受け取っていた85人のうち、「使っていた」と答えたのは53人で、全体のおよそ6割でした。
　
　主な使い道については、会合費や車両購入費、さらには翌年以降のパーティー券購入費など15項目が挙げられています。そのうえで、「『政治活動費以外に用いた』。又は『違法な使途に使用した』と述べたものは一人もいなかった」としています。

■いつから？裏金や収支報告書の不記載

　一方、31人は「使っていなかった」と回答。その理由については、「気持ち悪いと思っていたので使わなかった」「派閥から記載しなくていいと言われたので『裏金』みたいなものではないかと思い、全額残した」「細田氏に返すと言ったし、安倍氏にもおかしいと言った」と具体的な内容が書かれています。
　
　収支報告書に記載しなかった理由については、「もともと記載したいという思いはあったが、派閥事務局からの記載不要との説明を受けて、記載しなくても合法なのだと認識した」として、派閥からの指示や説明があったという答えもあります。

　そもそも裏金や収支報告書への不記載は、いつから始まったものなのでしょうか。安倍派の議員らへの調査では、「具体的には判然としないものの、遅くとも十数年前からの可能性が高い。場合によっては20年以上前から行われていたこともうかがわれる」としています。

　今回の報告書で最も多くの具体例が書かれていたのが、派閥幹部に対する意見でした。「派閥の幹部の先生方は、細田会長や安倍会長に不記載を止めて記載すべきという上申をすることができたはずであり、幹部が不記載を止めようと動くべきだったと思う。このような慣習が続いていたことについて、幹部の先生方に憤りを感じている」と、意見のほとんどが批判的なものでした。

■野党は政倫審を要求　今後の動きは？

　岸田文雄総理大臣は党として、関係者に説明責任を果たすよう求めると強調しました。

岸田総理
「今回の聞き取り調査、政治資金収支報告書の修正をもって果たされるものではありません」

立憲　泉代表
「自己申告ベースで、それが真相かどうか全く分かりません。そういった意味では、お手盛りの調査だと言える」

国民　玉木代表
「なぜこの調査結果の中で、具体的に幹部の名前を出さないのかってことです。まだ身内を守っている。組織を守ってるというところがうかがえるのが、非常に残念だと思います」

　説明責任を果たす場として、野党は政治倫理審査会を開催し、安倍派の幹部や二階元幹事長の出席を求めています。

　これを受けて、自民党の萩生田光一前政調会長は「私自身の対応は、すでに党の方に委ねております。出席の明確な基準が公表されて、それの対象になるのでしたら、出席を拒むものではありません」と述べました。

　今後の動きについて、テレビ朝日政治部の森洋介記者は「今回の調査では金額や使い道については調べてはいるものの、いつから裏金作りが始まったのか、また誰が始めたのかといったことについては分からないままです。今後は国会での説明と裏金事件に関与した派閥幹部らの処分が焦点となります」と指摘しました。

（「グッド！モーニング」2024年2月16日放送分より）
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