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■川の流れに“変化”なぜ?
私たちは、輪島市中心部を流れる、「河原田川」を辿って、上流へ向かいました。
富樫知之ディレクター
「土砂の隙間から水があふれてきていて、手前の田んぼの方まで流れてきています」
河原田川付近の集落では、水が、本来流れるはずのない場所を流れていました。いったいなぜなのか。
この集落では地震当日、大規模な土砂崩れが発生しました。集落のさらに上流では、地震で山の土砂が崩れてできた“土砂ダム”ができていました。元々は曲がりくねった川がありましたが、土砂が本来の川の流れをせき止め、行き場を失った水は別の場所へ漏れ出したとみられます。同様の現象は輪島市だけで少なくとも10か所以上、報告されているということです。
■“土砂ダム”決壊に警戒を
心配なのは、今後の雨で土砂ダムが決壊し、土石流などの2次災害が起きることです。現場では急ピッチで補強工事にあたる様子もみられました。川のそばに自宅がある東さんは自宅も土砂崩れで甚大な被害を受けました。現在は、86歳の母と避難所に身をよせ、不安な日々を過ごしています。
川の近くに住む 東充さん(64)
Q)すごい水が流れているがこれは普段から?
A)じゃないです。これが茶色くなってくると土砂も一緒に流れてきているということ。そうなってくると危険。これから雨が混じったり雪が大量に降って、いま流れてきている水があまり嵩を増さないような状況であってほしいなと思う。
■「ケアが必要な高齢者の避難」が課題に
そしていま課題となっているのが、「ケアが必要な高齢者の避難」です。私たちが出会った看護師の中村さんが働くのは「福祉避難所」です。「福祉避難所」とは、健康管理が難しい高齢者などを、2次避難先へ行くまでの間ケアする施設です。ところが、その避難先はなかなか決まりません。
看護師 中村悦子さん
「避難者は今現在で35名。今日ここを出る方もいるし、出た後準備が整ったら『別の人を受け入れて欲しい』とDMATから依頼が来ているという状況」
1人を2次避難先へ送り出しても次の希望者が絶えないため、施設に泊まり込みで働き続けています。中村さん自身も輪島市内で被災。家族3人で暮らしていた自宅へは一度も帰れていません。家族はすでに市外へ避難しています。それでも中村さんが輪島に残る理由は。
看護師 中村悦子さん
「輪島が好きだからです。自分が生まれ育ったところで、亡くなった友人もいるので、自分も何か“ミッションがあるから命もらえたんだろう”と思っているし、主人もそう言っているので、できることを見つけてやるしかない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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