海上保安庁の航空機と衝突、炎上した日航機（５日午前１０時３６分、羽田空港で、読売ヘリから）＝上甲鉄撮影

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　東京・羽田空港の滑走路上で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、日航が事故機体の一部について、保存の検討を始めたことがわかった。事故の教訓を伝え、航空安全の向上に生かすのが狙いで、今後、社内外向けの展示も含めて検討を進める。

　事故で炎上した日航機（エアバスＡ３５０—９００型）は、胴体の損傷は激しいが、主翼やエンジンの一部などが焼け残った。７日に現場から撤去した後は、運輸安全委員会からの保全命令に従って、羽田の日航施設内で保管している。

　事故機について、日航は「空の安全の教訓を伝える上で貴重な現物」とし、事故調査の進展も見ながら、国土交通省やエンジンメーカーなど関係先にも保存に向けた相談を進める。

　日航の社員研修施設「安全啓発センター」では、日航ジャンボ機墜落事故（１９８５年）の機体の一部や乗客の遺品などを展示。一般にも公開し、事故の教訓を伝えている。