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■「想定外」千代田区としては過去最大規模
皇居に面した都心の一等地に立つイギリス大使館。そのすぐ隣にある土地の一部は再開発され、マンションが建設される予定です。
この場所には元々、大名屋敷が建っていて遺跡が残っている可能性があるたため、千代田区が6月から発掘調査を行っていました。
すると、江戸時代のものが出てくると思いきや、竪穴式住居の跡など弥生時代の集落の跡が見つかったのです。
千代田区文化財担当課長 加藤伸昭さん:「集落が見つかったといったところで、当時の生活習慣を考えるうえでは、新しい発見だった。これだけの数が見つかるというのは、正直想定外でした」
その規模は、千代田区としては過去最大。発掘調査は来年3月まで行われるため、遺跡はさらに見つかる可能性もあり、区は調査後に見学会を開催することも検討していました。
加藤さん:「できれば、区内の子どもたちとかに、こういった発掘現場もあるんだよといったところは見せたいな」
しかし、見学会の実施は難しいことが分かり、遺跡は調査後、埋め戻される予定です。一体なぜ、見学することもできないのでしょうか?
■専門家は…制度に不備があると指摘
都心の一等地で発掘された弥生時代の遺跡。
加藤さん:「今回、事業者に要望しているのは、見学会ができないのかなという形で、お願いしているところです」
調査を行っているのは区ですが、その費用はマンションを建設する「三菱地所レジデンス」が負担するというのが、今の法律の仕組みです。
そのうえ「見学会も」となると、建設計画に遅れが生じる可能性も出てきます。
調査後、そのまま埋め戻すことは法的に問題のある対応ではありません。三菱地所レジデンスは今後について、「法と条例にのっとって千代田区と相談しながら対応していきます」としています。
専門家は、発掘費用を事業者に求める制度に不備があると指摘します。
不動産鑑定士 冨田建さん:「制度的には、本来残したいと思っている団体が、クラウドファンディング等で調査費用を負担するというのが、本来あるべき筋かなと思う」
(「グッド!モーニング」2023年12月7日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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