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■「拳握りしめ机を」“緊迫の交渉”で禁輸撤廃は
きょう19日、APEC首脳会議など、一連の外交日程を終え帰国した岸田総理。およそ1年ぶりに実現した日中首脳会談では…
(岸田文雄総理大臣)「建設的な態度をもって協議と対話を通じて問題を解決する。こういったことで一致をした」
福島第一原発の処理水海洋放出をめぐる中国の禁輸措置について、即時撤廃を要求。
(会談に同席した人物)「(総理は)拳を握りしめ、机をたたきながら話していた」
しかし…
(岸田文雄総理大臣)「輸入規制の解除について、今の段階でその時期、具体的な時期を、予断をもって申し上げることはできない」
禁輸をめぐる交渉はどうなるのでしょうか?
■“脱中国”加速へ 米が“ホタテ爆買い”のワケ
(小木逸平アナウンサー)中国の禁輸措置が長引きそうな一方、水産物輸出で“脱中国”が進んでいることがわかってきた。
○9月の水産物輸出額が去年と比べ、中国への輸出額が9割以上減、世界全体では3.1%増
○米国へは4割以上増、中でも金額的に影響大きい冷凍ホタテが12倍と急増
(渡辺瑠海アナウンサー)Q.なぜアメリカへの輸出額が急増?
(小木アナウンサー)禁輸前はホタテを中国の業者へ輸出、その中国が殻剥きしてアメリカなどに輸出していた。今は日本で殻剥き・国内の商社を通じアメリカに直接輸出、これを大幅に増やした。
○アメリカにとっても「日本とウィンウィンな状況」
→農水省によると…
1.「お得感」=中国の禁輸で需要が落ち込み、全体的に価格が下がった
2.「円安」=ホタテをぐっと買いやすくなった
○アメリカだけじゃなくヨーロッパや東南アジアなど世界が注目。今回のAPEC期間中もホタテ料理などを世界のシェフやバイヤーに売り込む場面も。
Q.禁輸措置の解除をめぐって、今後をどう見る?
(共同通信社編集委員 太田昌克氏)日本外務省高官を取材すると、「『建設的な態度で協議と対話』が習近平氏のレベルで確認できたことが大きい」。つまり“対話解決の大号令”出た、今後は「安全性の確認」で日中間の交渉が加速するとみてよい。一方、習近平氏は岸田政権の本気度を試している節も。岸田総理が具体的にどう中国と向き合うつもりか、アメリカばかり向いていて、安倍元総理と違い関係構築の芯が見えにくい、という印象を中国が抱いているという話も。ここからが岸田外交の正念場になってくる。
11月19日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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