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一品勝負の理由は、店主が“二刀流”で「仕込む時間がないため」。
東京・新橋にあるチャーハン専門店「チャーハン王」。メニューは、五目チャーハンにスープがついた「チャー王セット」1000円のみ。チャーシューが入っていないのに「肉」の味がするチャーハン。驚きの秘密がありました。
一品勝負の理由は、“極めたチャーハン”を作るため。
新小岩駅から徒歩15分ほど。開店前から行列ができる「コメトステーキ」。メニューは、450グラムの「ステーキセット」2000円のみ。ところが、メインはステーキではなく「ライス」!? その理由は、店の歴史にありました。
一品勝負の理由は、店主が“ワンオペ”で手が回らないから。
■「角煮丼」一品のみワケは…“二刀流”!?
マレーシアからの観光客:「とっても柔らかい食べやすいよ」
メニューは、トロトロの豚バラ肉がのった「角煮丼」のみ。その理由は、店主の“二刀流”にありました。
東京・高田馬場駅から徒歩15分、「角煮丼屋くろしろ」。ランチのみの営業には、理由があります。
客(20代):「予約が必須なので。すぐ埋まっちゃうんじゃないかと」
しょうゆベースのタレで煮込んだ豚の角煮に煮卵、スープがついて1700円。メニューは、この一品のみです。
人気のワケは、はしで簡単に切れてしまうほどの柔らかさ。口に入れると、中でとろけます。赤身のうま味と脂のコクとバランスがちょうど良いです。すっきり、さっぱり食べられます。
なぜ、一品だけなのか?店主の若井直也さん(39)は、次のように話します。
角煮丼屋くろしろ 店主 若井直也さん(39):「自炊していた時に、すごく得意だった豚の角煮をやってみようと。一品だけだったら私にもできるんじゃないかと」
実は、開店前料理人の経験が全くなかった若井さん。一品勝負の理由は、他の料理が作れないからでした。300回以上の試作を繰り返し、たどり着いた角煮。使うのは、群馬県産のブランド豚。うま味を逃がさないために表面を焼きます。
こだわりは「下ゆで」にもあります。
若井さん:「(Q.何ですか?この白いものは)お米のとぎ汁ですね」
お米のとぎ汁に含まれている酵素には、お肉を柔らかくしてくれる性質があるといいます。しょうゆとみりんの他、自然の甘みを出すためタマネギを入れたタレで煮込むのですが、手間がかかるので限定15食になっています。
若井さん:「1時間以上煮込むと、豚肉自体が硬くなっちゃう。30分茹でて、30分休ませる。これを合計3セット」
実は、15食しか作れない理由が他にもありました。
閉店後、仕込みを終え現れたのはスーツ姿の若井さん。店を出て歩くこと5分。若井さんにはもう一つの顔がありました。
若井さん:「不動産の会社を経営しています」
不動産会社の代表取締役社長と飲食店の店主の掛け持ちという、まさに“二刀流”。平日の睡眠時間は5時間程度ですが…。
若井さん:「おいしいよねって言ってもらうことがうれしいから、つらくても頑張れる」
■「五目チャーハン」一品勝負の裏に“秘密のレシピ”
所変わって、東京・新橋にあるチャーハン専門店「チャーハン王」。その名の通りメニューはチャーハンのみですが、店で出すのは五目チャーハンの一品。しかも、チャーシューが入ってない!?秘密は先代から引き継いだレシピにありました。
常連客(30代):「お肉は入ってないですね。とがっているなと、思いました」
店がオープンしたのは、2012年。3代目店主の我妻雄太郎さん(31)は去年、店を引き継ぎました。
チャーハン王 新橋店 3代目店主 我妻雄太郎さん:「1種類なのは創業から。もう10年くらい。1種類にしぼることによって、上達しやすいし極めやすいという利点がある」
一品勝負の理由は、創業者のポリシーでもある極めたチャーハンを客に提供するため。しょうゆの香りがするツヤツヤのごはんに、具はタマゴにネギ、そして、かまぼこの3種類のみ。スープとセットで1000円。チャーハンに定番のチャーシューは使用しません。
しょうゆベースのコクと、しっかりとした味付けで、チャーシューはないですが、その味も感じられて、どこを食べても味のばらつきがなくておいしいです。
チャーシューが入ってないのに、肉の味!? 先代から受け継いだ“あるモノ”が理由でした。
見た目は、餃子の具のようですが…。
我妻さん:「数種類の野菜と和牛のミンチを混ぜたもの。具がある所とない所の味の差がないように、ペースト状にしています」
炒める際、この特製ペーストをまんべんなく絡めていくことで、肉と野菜のうま味が一粒一粒、ご飯にうつるのだといいます。
これが、一品だけでも客がやってくる理由でした。
■ステーキセット…一品主役は「ごはん」のワケ
開店前から行列が出来る店。看板に店名がありません。一体、ここは…?
常連客(50代):「メニューは、ごはんとお肉だけですね」
客の目当てはステーキセット。ところが、こだわりの一品は、まさかのライス!?それは、店の歴史に理由がありました。
東京・新小岩駅から歩いて15分ほど。4年前にオープンした「コメトステーキ」。一品で勝負するのは、1ポンドおよそ450グラムのアメリカ産、肩ロースステーキとライスのセット。これでなんと2000円です。
ところが、目の前にステーキがあるのに手を付けない客たち。すると…。
店主:「メインディッシュのごはん大盛です」
初めて来た客:「うまいっすね。お米が主役ですね」
そう、メインは「ごはん」。通常200グラムですが、大盛は300グラム。となると、ステーキは…。
店主:「お待たせしました。つけ合わせのお肉です」
付け合わせがステーキ!?店主の大曽根克治さん(46)に、メニューが一品だけの理由を尋ねました。
大曽根さん:「ワンオペでやるので、色々できない」
一品勝負の理由は、店主一人で店を切り盛りするため手の込んだ料理が出来ないからだといいます。
女性や年配客もやってきて、完食するというステーキセット。まずは、お肉からいただきます。脂の甘さも感じて、ガツンと来るステーキ。ご飯が食べたくなるようなお肉です。
メインのごはんは、こんなにごはんの香りを感じたことがないです。甘さとモチッと感もあって、おいしいです。
ごはんの風味とモチモチ食感は、店主流の炊き方にありました。あえて、お米はとぎすぎないのがポイントだといいます。
大曽根さん:「今(一般の)お米は、かなり精米されて出荷されている。(とぎ汁は)白く濁っていて全然大丈夫」
さらに、適量の水で浸し、一晩冷蔵庫で寝かせます。
大曽根さん:「低温で浸した方が、お米が水を早く吸い込むらしい。それやらないと、炊きムラができてしまう」
低温で一晩、水に浸したお米は、炊きむらがなくふっくらつやのあるご飯に仕上がるといいます。それにしても、なぜ、メインディッシュがご飯なのでしょうか?
大曽根さん:「元々、僕は米屋なので…」
実はこのお店、元々は大曽根さんの父親が経営していた精米店でしたが、5年前に廃業。何も書かれていない黄色い看板。以前は、お米の専門店の文字がありました。
付け合わせのステーキを堪能しながら味わう極上のごはん。精米店から飲食店へ。店は違っても思いは変わりません。
大曽根さん:「形は違っても僕の中では、お米を売っているイメージ。(自ら炊いて)お客さんに『おいしいですよね』と提供できるので、よかったなと思いますね」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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