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■運転手の退職理由もバス停に掲示
拳を突き上げる人たちのハチマキには「バス危機突破」の文字があります。
先週、バス事業の関係者らが集まり、人手不足などで減便や路線廃止が相次ぐ窮状を訴え、政府に対策や支援を求めました。
こうしたなか、物議を醸しているのが、山口県の「いわくにバス」がバス停に掲示した減便のお知らせです。
いわくにバスは、運転手の退職を受けて今月3日から一部路線を減便しました。そのなかには、JR岩国駅から観光地として有名な錦帯橋までをつなぐ便も含まれています。
張り紙には「運転手の退職が減便の理由」として記載されています。さらによく見てみると、なんと運転手の退職理由まで掲示されていました。
退職理由:「拘束時間が長すぎて、自分の時間が取れない。子どもにまだまだ金がかかる」
■なぜ退職理由まで掲示? 社長を取材
旅行中に張り紙を見つけて、SNSに投稿した人は次のように話します。
たかまろさん(26):「退職理由をこんなにきっちりと赤裸々に書いてしまう会社があるんだなというのは、とても驚きでしたね。私的にはこういう書き方をするのもいいんじゃないかな。こうやって言わないと、お客からクレームも来ちゃうのかなと思うし」
その一方、SNSには「理由書く必要あるんだろうか」という声も投稿されていました。
バス会社の社長を取材しました。
いわくにバス社長:「特段強いメッセージみたいなものはないんです。退職理由を聞かれるので、答えないと怒る方もいるんです。なので、答えているだけです」
退職した運転手に許可を得ているか尋ねたところ、「許可がいるようなものとは思わない」と話しました。そのうえで、運転手不足の厳しい現状を訴えました。
いわくにバス社長:「ここ2~3年で10人程度辞めた。私(社長)自身もバスを運転している」
■憲法違反の可能性も…社長「当面、張り続ける」
こうした退職理由の掲示は、法的に問題はないのでしょうか。
しみず法律事務所 清水卓弁護士:「日本国憲法の13条に違反する可能性がある。従業員の退職理由まで事細かに公表してしまうということは、従業員が同意をしていないのであれば、プライバシーに関わることなので、その利益を侵害する可能性がある。地方では(辞めた運転手を)特定できてしまう可能性がある」
中国運輸局も「個人情報保護の観点から不適切として、掲示をやめるよう口頭で指導した」といいます。
一方、社長は運転手は特定されないとして、「当面、張り続ける」と話しています。
(「グッド!モーニング」2023年11月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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